2016年 全日本ジムカーナ選手権 第8戦

RE-05D がジムカーナ、デビューウィン!
POTENZA勢は5クラス制覇!

開催場所 : イオックスアローザスポーツランド  開催日 : 2016年10月8日〜10月9日

 2016年の全日本ジムカーナ選手権の最終戦となる第8戦が、富山県南西部に位置するイオックスアローザスポーツランドで開催された。全11クラスのうち6クラスで既にシリーズチャンピオンが決まっているものの、まだ決まっていない5クラスでは熾烈なチャンピオン争奪戦が繰り広げられた。
 コースは第5戦の美川スポーツランドと同じくスキー場の駐車場を利用したフルパイロンコース。真ん中を流れる排水溝を境に前半区間と後半区間とに分けられ、それぞれの区間を広く使って長い直線や高速コーナーと各種ターンを組み合わせた設定。
 決勝日は前日からの雨が止まずヘビーウェット状態。だが午後には晴れ間が出てくるという天気予報もあり、2本目の天候や路面状況を予測してタイヤチョイスをしなくてはならず、これが午後になって明暗を分けることになる。午前中は雨が降ったり止んだりを繰り返したが、1本目の走行が終わる頃には青空も覗いて徐々に路面は乾き始め、2本目が始まる頃にはほぼドライとなった。ところが2本目の途中でまた雨が降り出し、再び路面はヘビーウェット状態。天候に翻弄された一日となった。

 RE-11Sを履くN・SA・SCクラスのPOTENZAユーザーのうち2本目のタイヤ交換にはペナルティーが科せられるN・SAクラスでは、ドライでもウェットでも行けるWS3を選択する選手と午後にはドライになると信じてWH2を選択する選手とに分かれ、WH2を選択した選手は涙を呑むこととなった。しかしWS3を選択した選手は大活躍。N3クラスでは飯坂忠司(ランサー/ブリヂストン)が2本目に逆転勝利を収め、今季2勝目。また、SA1クラスでは橋本克紀(シビック/ブリヂストン)が1本目・2本目ともトップタイムで全日本初優勝。N3クラスで既にシリーズチャンピオンを獲得している菱井将文(ランサー/ブリヂストン)がSA3クラスに参戦し、今季4度目となるオーバーオールタイムを叩き出して見事優勝。WS3のウェット路面での底力を見せつける結果となる。また、優勝こそ逃したものの、N1クラスで小幡宏昭(インテグラ/ブリヂストン)が2位、SCクラスでも山越義昌(シビック/ブリヂストン)が2位に入る活躍を見せた。
 ラベリング制度に合致したタイヤを履くPNクラスでは、PN2クラスでRE-71Rを履く森田陽介(シビック/ブリヂストン)が今季初優勝。PN3クラスではサイズ拡大となったRE-05D が投入され、鈴木孝幸(BRZ/ブリヂストン)がデビューウィンをもたらした。

<PN2クラス優勝、POTENZA RE-71R 装着>(2006年〜2011年にJAF登録された1600cc超の2WD車。改造範囲が最も狭い)
 ディフェンディングチャンピオンである森田陽介(シビック/ブリヂストン)だが、今季はなかなか勝てずに最終戦を迎えることとなる。しかし、勝たないまま終わる訳にはいかないとの気迫に満ちた走りで1本目にトップタイムをマーク。2本目も更にタイムアップしてライバルの追従を許さず、見事今季初優勝。
●森田陽介「今季はライバルが強力なタイヤを出してきたので苦戦しましたが、71Rで絶対勝ってやるとの思いで戦ってきましたので、勝てたことが素直に嬉しいです。1本目は温度域が低くて辛かったですが、2本目はドライになって温度も丁度いい感じでした。スリッピーな路面でしたが良くグリップしてくれたので、71Rのポテンシャルをフルに引き出せたかなと思います。」

<PN3クラス優勝、POTENZA RE-05D 装着>(2012年以降にJAF登録された1600cc超の新型2WD車。改造範囲が最も狭い)
 ブリヂストンが満を持して投入したニューウェポン、RE-05D。これを5名のPOTENZAユーザーが履いてライバル達に挑む。1本目、降りしきる雨の中ユウ(86/ブリヂストン)がトップタイムを出し、RE-05Dのポテンシャルの高さを見せつける。しかし、2本目はドライ路面となってクラス最初の走者である森嶋昭時(BRZ/YH)にいきなりトップを奪われ、松崎充意(BRZ/YH)がトップタイムを更新したところで無情にも雨が降り出し、路面は再びウェットに。これで誰もが松崎の優勝かと思い始めたその時、鈴木孝幸(BRZ/ブリヂストン)が松崎のタイムを1.6秒も上回る驚異的なタイムを叩き出して皆の度肝を抜く。更に雨脚が強くなってもユウが鈴木の0.3秒差に迫る2番手タイムを出し、皆の拍手を浴びる。そのあとのライバル達はユウのタイムにも届かず、鈴木孝幸が今季初優勝、ユウが2位となり、RE-05Dのジムカーナにおける鮮烈なデビューウィンをワンツーフィニッシュで飾ることとなった。
●鈴木孝幸「86/BRZはリアにトラクションをいかに掛けられるかが勝負どころなんです。RE-05Dはリアのトラクションが凄くあり、今まで躊躇してアクセルを踏めなかったり流れてしまったりという場面でも安心して踏んで行けますね。まだ履いたばかりでタイヤに慣れてなく、良いところを探りながら走ったにも関わらず優勝できたということは、このタイヤのグリップ力の凄さの証明になったと思います。」

<N3クラス優勝、POTENZA RE-11S TYPE WS3装着>(1,000cc超の4WD車。改造範囲が狭い)
 常勝菱井が不在の今回、菱井を師と仰ぐ飯坂忠司(ランサー/ブリヂストン)に重責がかかる。ところが飯坂は1本目にミスをして4位。しかし2本目にキッチリ修正してライバルを1秒以上引き離すトップタイムを出し、今季2勝目。
●飯坂忠司「今回は菱井選手がSA3クラスで出てるのですが、彼や他のSA3クラスドライバーのタイムも気にしながら勝負していこうと思ってました。1本目は大失敗をやらかしてしまいましたが、2本目も1本目とほぼ同じ様な路面状況だったので、タイヤのいいところを活かしながらミスを修正しての走りをしました。WS3はウェット路面でも高いグリップ力があるので、思いっきり攻めることができました。」

<SA1クラス優勝、POTENZA RE-11S TYPE WS3 装着>(1,600cc以下の2輪駆動車、改造範囲が広い)
 2位は何度かあるが惜しくも優勝にいま一歩届かなかった橋本克紀(シビック/ブリヂストン)が雨を味方に付けて快走し、1本目にトップタイムをマーク。2本目もタイムアップを果たし、ライバル達に後塵を浴びせて嬉しい全日本初優勝。
●橋本克紀「一週間前にここを練習で走り、ドライ路面だったのですがWS3とWH2とを比較してWS3の方が自分には合っている感じがしたので、今日はドライでもWS3を使うつもりでした。結局ウェットのままでしたが、WS3はウェットでの感触がすごく良く、今日の路面にバッチリ合ってましたね。全日本に参戦して10年、ようやく悲願の優勝ができました。」

<SA3クラス優勝、POTENZA RE-11S TYPE WS3 装着>(4輪駆動車、改造範囲が広い)
 今季N3クラスでシリーズチャンピオンを獲得している菱井将文(ランサー/ブリヂストン)が、SA3クラスに挑む。Nクラスより改造範囲の広いSクラスだが、菱井のマシンはNのマシンに軽く改造を施しただけ。しかしNのマシンで今季3度もオーバーオールタイムを叩き出している菱井に期待がかかる。その菱井が1本目からトップタイムを出し、雨量の上がった2本目も更なるタイムアップを果たして今季4度目の大会オーバーオールで見事優勝。また、地元中部地区チャンピオンの岡部隆市(ランサー/ブリヂストン)も菱井に次ぐ2位に入る健闘を見せた。
●菱井将文「今回は練習の時からWS3とWH2とを比較して、ドライならどっちでも行けると思ってました。しかし今日は朝から雨だったし、午後はドライで行けるかウェットのままなのか不明だったので、どちらの路面状況でも行ける様にWS3の新品を選択しました。結果はご覧の通り、まぁ選択勝ちですね。来年のライバルとなるこのクラスの中でウェットでの優位性が確認できただけでも今回参戦した甲斐がありました。今年は7戦参戦して4回のオーバーオール。出来過ぎ?」

★ブリヂストン レースタイヤエンジニア 富塚 裕

 「低温だけでなく、DRY・WETと目まぐるしく変わる路面コンディション。コンパウンドの選択や、スタート内圧をどうするかなど、タイヤ的に非常に難しい1日でした。
このような状況のなか、RE-11Sは、低温用のWS3がコンディションにマッチし3クラスで優勝。N3クラス飯坂選手、SA1クラス橋本選手、SA3クラス菱井選手の素晴らしい走りに貢献することができ、嬉しく思います。
午後はDRYになるという天気予報を信じて、高温用のWH2を選択したドライバーもいらっしゃいました。残念ながら狙いのDRY路面とはならず、WETではWH2は作動温度領域までタイヤ温度を上げられず、十分なグリップを得られませんでした。
しかしDRY路面でのWH2の高性能は練習走行時に確認できていたので、無理もない選択だったと思います。
一方、今季苦戦が続いていた、市販ラジアル使用のPNクラスで、ついに念願の初優勝を収めることができました。
PN2クラスでは、RE-71Rを装着する森田選手が見事なテクニカルセクションでの走りで優勝。
そしてRE-05D を投入したPN3クラスでは鈴木選手が優勝、ユウ選手が2位とワンツーフィニッシュ。
RE-71R, RE-05Dともに、WET/DRYどちらの状況においても高いグリップを発揮、今回の好成績につなげることができたと思います。
RE-05Dは、グリップ向上だけでなく、変なクセがなく71Rからスムーズに乗り換えられると、使用したドライバーから高い評価をいただきました。
2016年のレギューラーシーズンは本戦で終了です。応援ありがとうございました。」


※タイヤ装着シェア(総出場台数155台中)
BRIDGESTONE:36台(23.2%)/DUNLOP:74台(47.7%)/YOKOHAMA:43台(27.7%)/TOYO:1台(0.6%)/AVON:1台(0.6%)

RESULT

コース:イオックスアローザスポーツランド 天候:Rain-Cloudy-Rain/路面:Wet-Dry-Wet

 

PN-1クラス  クラス出走台数:26台

気温:1回目:16℃ 2回目:19℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:24℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 25 土手 啓二朗 DL スズキ スイフト 1:17.759  
    2 23 福田 大輔 DL ホンダ フィット 1:18.061  
    3 24 橋本 恵太 DL ホンダ フィット 1:18.133  

PN-2クラス  クラス出走台数:8台

気温:1回目:16℃ 2回目:19℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:26℃

 
  順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム    
  1 32 森田 陽介 Bridgestone ホンダ シビック FD2 1:17.219    
  2 33 松本 悟 DL ホンダ シビック FD2 1:17.540    
  3 34 片山 誠司 YH ホンダ シビック FD2 1:18.038    
 

PN-3クラス  クラス出走台数:25台

気温:1回目:16℃ 2回目:19℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:23℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 50 鈴木 孝幸 Bridgestone スバル BRZ 1:17.550  
    2 57 ユウ Bridgestone トヨタ 86 1:17.855  
    3 53 天満 清 YH プジョー 208 GTi 1:18.698  

PN-4クラス  クラス出走台数:11台

気温:1回目:16℃ 2回目:19℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:21℃

 
  順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム    
  1 69 野島 孝宏 DL 三菱 ランサーエボリューション 1:14.399    
  2 70 茅野 成樹 DL 三菱 ランサーエボリューション 1:15.252    
  3 66 岡野 博史 YH スバル WRXSTI 1:15.956    
 

N-1クラス  クラス出走台数:19台

気温:1回目:16℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:21℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 89 朝山 崇 DL ホンダ インテグラ DC2 1:15.418  
    2 83 小幡 宏昭 Bridgestone ホンダ インテグラ DC2 1:15.707  
    3 80 澤平 直樹 YH ホンダ インテグラ DC2 1:16.228  

N-2クラス  クラス出走台数:6台

気温:1回目:16℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:20℃

 
  順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム    
  1 91 梅村 伸一郎 DL ロータス エキシージ 1:17.345    
  2 94 上本 昌彦 YH マツダ RX-7 1:17.588    
  3 92 安部 洋一 Bridgestone マツダ RX-7 1:18.389    
 

N-3クラス  クラス出走台数:7台

気温:1回目:16℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:18℃ 2回目:20℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 102 飯坂 忠司 Bridgestone 三菱 ランサーエボリューション 1:14.570  
    2 101 山田 拓 YH スバル インプレッサ WRX 1:15.483  
    3 100 石元 啓介 Bridgestone 三菱 ランサーエボリューション 1:16.112  

SA-1クラス  クラス出走台数:18台

気温:1回目:17℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:20℃ 2回目:20℃

 
  順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム    
  1 114 橋本 克紀 Bridgestone ホンダ シビック EK9 1:15.204    
  2 113 近藤 岳士 YH ホンダ CR-X 1:15.513    
  3 112 若林 拳人 YH ホンダ CR-X 1:15.533    
 

SA-2クラス  クラス出走台数:16台

気温:1回目:19℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:23℃ 2回目:20℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 129 半谷 信治 YH ホンダ インテグラ DC2 1:17.346  
    2 124 速田 憲一 YH ホンダ インテグラ DC2 1:17.630  
    3 135 葛西 悠治 YH マツダ RX-7 1:17.643  

SA-3クラス  クラス出走台数:8台

気温:1回目:19℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:23℃ 2回目:20℃

 
  順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム    
  1 144 菱井 将文 Bridgestone 三菱 ランサーエボリューション 1:12.078    
  2 138 岡部 隆市 Bridgestone 三菱 ランサーエボリューション 1:13.950    
  3 145 津川 信次 DL 三菱 ランサーエボリューション 1:15.504    
 

SCクラス  クラス出走台数:11台

気温:1回目:19℃ 2回目:17℃ 路面温度:1回目:20℃ 2回目:20℃

    順位 No. ドライバー タイヤ マシン タイム  
    1 156 大橋 渡 DL 三菱 ランサーエボリューション 1:13.866  
    2 154 山越 義昌 Bridgestone ホンダ シビック EG6 1:14.785  
    3 153 尾崎 誠治 Bridgestone 三菱 ランサーエボリューション 1:15.180