2009年 Moto GP 第5戦

C・ストーナー、ウェットからドライへと移り変わる
難しいコンディションを乗り切り、今季2勝目を挙げる!

開催場所 : イタリア ムジェロ  開催日 : 5月31日

今回の供給タイヤ:フロント/スリック−ミディアム・ハード、ウェット−ソフト
       リア/スリック−ミディアム・ハード、ウェット−ソフト

 8万1000人を越えるファンが詰めかけた日曜日のムジェロサーキットは、前戦フランスGPに引き続き雨に見舞われた。午後2時に始まった23周の決勝レースは、全選手がレインタイヤでグリッドにつき、途中からそれぞれスリックタイヤを装着したマシンへ乗り換える展開に。C・ストーナー(ドゥカティ)が、この難しいコンディションのレースを制して、ドゥカティのホームグランプリ、そしてホームコースで記念すべき初勝利を達成した。
 今回のレースは、ここまでの5戦で最もタイヤに厳しいものになると予測されたが、雨により状況はさらに複雑になった。降雨は正午頃に激しくなり、コース全体を濡らせたが、MotoGPクラスの決勝が始まる時刻には雨が止んで路面も乾き始めた。刻々と変わり続ける路面コンディションのなか、最初にスリックタイヤへ交換したのは、4周終了時にピットインしたJ・トーズランド(モンスター・ヤマハ・テック3)。トップ争いをしていたストーナー、J・ロレンソ(フィアット・ヤマハ)、V・ロッシ(同)がピットに戻ったのはさらに遅く、10周目終了時だった。
 フロント・リアともにハードコンパウンドのスリックタイヤに交換したトーズランドは、8周目にトップ3の選手たちよりも速いタイムで周回し、9周目にはこの段階での最速タイムを記録した。そして、今季自己ベストとなる7位でレースを終えた。
 2周目にトップに立ったストーナーは、タイヤを交換する前の8周目には6番手にまで沈んでいたが、10周終了時にフロント・リアともにミディアムコンパウンドのスリックタイヤへ交換した後はどんどんタイムアップ。一時はトップを走るA・ドヴィツィオーゾ(レプソル・ホンダ)に2.9秒の差を開けられたが、みるみるそのギャップを詰め、14周目にはついにトップに返り咲いた。
 今回のレースでのスリックタイヤへの交換に関して、選手たちのコンパウンド選択はシーズン中最もバラエティに富む結果となった。フロントにミディアムコンパウンドを使用した選手は10名、リアのミディアムコンパウンドは9名。また、ストーナー(ミディアム/ミディアム)、ロレンソ(ミディアム/ハード)、ロッシ(ハード/ハード)のトップ3は、全員がそれぞれ異なる組合せのタイヤ選択だった。

山田宏−株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー
「ケイシーとドゥカティの今日の勝利は、ホームコースでの初優勝だけに、格別な意味があります。心からお祝いを申し上げたいと思います。決勝レースでは6名の選手がトップの座については入れ替わるという激しい内容で、そのうちの4名がイタリア人選手というとてもエキサイティングなものでした。スズキは、クリスとロリスの両ライダーがともにトップグループを引っ張り、素晴らしいレースを展開したと思います。なかでもロリスは、中盤以降ほぼ最後までトップスリーの位置を占めていました。ニコロ・カネパもがんばって、初のトップテンフィニッシュを果たしました。この激しい争いこそがMotoGPの醍醐味です。でも、次のカタルーニャGPは晴れてほしいものです! 今日のレースは我々ブリヂストンにとっても特別なものとなりました。今回のホルヘの2位獲得で、当社は1987年鈴鹿の250ccクラスで小林大選手が優勝を飾って以来、ロードレース世界選手権200回目となる表彰台を達成したのです」

生方透−株式会社ブリヂストン・モーターサイクルレースタイヤ開発マネージャー
「低温のコンディションに加え、ウェットスタートからみるみる乾いていく路面状況で、今回のレースもブリヂストンタイヤにとって非常に過酷な内容でした。前回のルマンと同様に、今回もウェットタイヤとスリックタイヤが混走している状況下で、両タイプのタイヤはともに充分な走りを見せていたので、満足のいくパフォーマンスだったと思います。また、冷えて半乾き状態の路面でも、ミディアムコンパウンドとハードコンパウンドのスリックはとても良く作動してくれました」

ケイシー・ストーナー−ドゥカティ・チーム−優勝
「路面がすごく濡れている状態でも、バイクはとてもよく走った。路面が徐々に乾き始めると、走りにくくなってきた。スリックタイヤのマシンに交換するときは、できるかぎりトップに迫っている状態でいたかったので、多少厳しくなっても通常よりもウェットタイヤを長く引っ張ったんだ。でも、スリックタイヤはすぐにいいフィーリングになったので、ドヴィツィオーゾをどんどん追い詰めていくことができたのさ」

RESULT

コース:ムジェロ( 5.245km×23laps=120.635km ) 天候:Cloudy/路面:Wet-Dry 気温:16℃ 路面温度:20℃ 〜25℃

  順位 No. ライダー タイヤ チーム マシン メーカー 周回数 タイム  
  1 27 ケイシー・ストーナー Bridgestone ドゥカティ チーム デスモセディチ GP9 ドゥカティ 23 45:41.894  
  2 99 ホルヘ・ロレンソ Bridgestone フィアット ヤマハ チーム YZR-M1 ヤマハ 23 45:42.895  
  3 46 バレンティーノ・ロッシ Bridgestone フィアット ヤマハ チーム YZR-M1 ヤマハ 23 45:43.970  
  4 4 アンドレア・ドビジオーゾ Bridgestone レプソル・ホンダチーム RC212V ホンダ 23 45:44.023  
  5 65 ロリス・カピロッシ Bridgestone リズラ スズキ MotoGP GSV-R スズキ 23 45:45.168  
  6 5 コーリン・エドワーズ Bridgestone モンスター ヤマハ テック3 YZR-M1 ヤマハ 23 46:06.345  
  7 52 ジェイムス・トーズランド Bridgestone モンスター ヤマハ テック3 YZR-M1 ヤマハ 23 46:07.515  
  8 14 ランディ・デプニエ Bridgestone LCRホンダ MotoGP RC212V ホンダ 23 46:07.940  
  9 88 ニコロ・カネパ Bridgestone プラマックレーシング デスモセディチ GP9 ドゥカティ 23 46:13.709  
  10 7 クリス・バーミューレン Bridgestone リズラ スズキ MotoGP GSV-R スズキ 23 46:16.708