2017年 全日本モトクロス IA2 第1戦

　2017年MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第1戦九州大会は、シーズン開幕の場所として定着した熊本県菊池郡大津町のHSR九州で開催された。HSR九州は、本田技研工業熊本製作所内にあり、通常は技術開発や完成車両テストに使用されるホンダのホームコース。例年満開の桜が出迎えてくれるが、大会期間中は停滞する前線の影響で土曜日が雨、決勝日も朝まで霧雨が残る生憎の空模様となる。コースは、観戦エリアの内側に外周路を設け、ジャンプのレイアウトを一部変更。開催前に新たな砂を搬入するなど万全の準備を整えたものの、土曜日の練習走行から泥々となったコースは回復することがなく、完全なマディコンディションでの開幕となった。それでも今シーズン初のレースには、主催者発表で5130名のファンが会場を訪れレースを楽しんだ。

■IA2 ヒート1
　ホールショットを奪ったのは古賀大基(ﾎﾝﾀﾞ-DL)。一方で道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)も好スタートを決めてオープニングラップを4番手でクリアする。前半このポジションをキープしていた道脇だが、レースの折り返しとなる5周目にミスで7番手まで一気に順位を落とすと、後半リズムが乱れて9番手まで後退。それでも道脇は最終ラップにひとつ順位を上げて8位でフィニッシュ。スタートが決まらず後方からの追い上げとなった高輪喜樹(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)は、16番手でオープニングラップを終えると混戦の中で前半12番手に順位を上げ、中盤以降もこのポジションをキープしてチェッカー。今シーズンよりブリヂストン勢の一員となった笠原氷河(ﾔﾏﾊ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)は1周目22番手と出遅れるもののそこから9台をパスし13位でフィニッシュした。レースは地元の古賀がスタートからそのまま逃げ切って優勝した。

■IA2 ヒート2
　スタートから小川孝平(ﾎﾝﾀﾞ-DL)と古賀のトップ争いとなったレースは、5周目に小川をパスした古賀がこのヒートも優勝。一方再び好スタートを決めた道脇は、オープニングラップ5番手とまずまずのポジションでレースを開始するも2周目、3周目と立て続けに順位を落とし前半は9番手を走行。7周目、2台をパスして7番手に順位を上げた道脇は、後半確実に周回を重ねて7位でフィニッシュ。総合も7位で開幕戦を終えた。一方、オープニングラップを13番手で戻ってきた高輪は、中盤の攻防で一旦は14番手に順位を落とすも、後半12番手まで盛り返すとこの順位を保ってチェッカーを受ける。このヒートもスタートが決まらず後方からの追い上げとなった笠原は16位でフィニッシュした。

◆道脇右京 - TEAM KOHSAKA with CARVEK所属
　土日とも市販のソフトスペックX20を使用しました。同じマディでもコース上の場所によってかなり状況が異なるコンディションだったんですが、決勝は両ヒートともスタートで飛び出すことができたし、泥池の中でもラインの中の固い部分でもグリップしてくれたので、コーナーの出口で何台か抜くことができました。ずっとバトルの中にいましたが、次はもっと目立てるように頑張ります。