【全日本モトクロス選手権IA2クラス第８戦】鳥谷部晃太が第1ヒート4位で総合7位、石浦 諒は7-10位で総合8位。

MFJ全日本モトクロス選手権シリーズ第8戦近畿大会は、奈良県山辺郡山添村の名阪スポーツランドで開催された。
　8月後半に予定された第7戦中国大会が7月に西日本を襲った豪雨災害の影響により中止となったため、前回第6戦東北大会から、7週間という夏の長いインターバルを置いての再開。
　会場の名阪スポーツランドは、紀伊半島を横断する主要国道25号線沿いにあり、中部と近畿両方からアクセスできるため毎回大勢の観客が訪れる。
　天候は、土曜日が曇り時々雨。夜間にまとまった雨が降った日曜日は、曇り時々晴れという観戦には申し分のない空模様となったが、コースはかなりウエットな状態で、山砂主体のコースはディープサンドのコンディションで決勝レースが行われた。
このようなコンディションの中、ブリヂストンの市販モトクロスタイヤBATTLECROSSを装着する選手達は、フロントにソフトのX20、リアにマッド/サンド用のX10を選択してレースに臨んだ。

■IA2 ヒート1
　荒れた路面コンディションで、スタート直後から転倒などのアクシデントが多発したIA2クラス。
スタートで先行したのは高橋虎太郎(ｶﾜｻｷ-DL)。しかし高橋は1周目にミスで大きく順位を下げ、代わって手操将志(ｽｽﾞｷ-DL)がトップに浮上する。
　ブリヂストン勢では、ホールショットこそ逃したもの、高橋と並んで1コーナーをクリアした石浦 諒(ﾎﾝﾀﾞ)がオープニングラップを2番手でクリア。また鳥谷部晃太(ﾔﾏﾊ)は5番手、道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ)は6番手でレースを開始する。
　古賀太基(ﾎﾝﾀﾞ-DL)や能塚智寛(ﾎﾝﾀﾞ-DL)らランキング上位のライダーがオープニングラップに転倒する荒れたレース展開の中石浦は、序盤のトップ3から徐々に順位を落としはしたものの最後まで確実にラップを刻んで7位。
　その石浦と8周目にポジションを入れ換えた鳥谷部が、後半そのポジションを保って4番手でチェッカーを受けた。またオープニングラップを6番手で戻ってきた道脇右京(ﾎﾝﾀﾞ-ﾌﾞﾘﾁﾞｽﾄﾝ)は、前半6番手をキープしていたものの終盤ミスで順位を落し11位でフィニッシュ。レースは5周目に手操をパスした小川孝平(ｶﾜｻｷ-DL)が優勝した。

■IA2 ヒート2
　ホールショットを奪ったのは能塚智寛(ﾎﾝﾀﾞ-DL)。しかし2コーナーの切り返しで横澤拓夢(ﾎﾝﾀﾞ-DL)が前に出て、横澤がオープニングラップをトップでクリア。
　ブリヂストン勢では石浦が8番手、道脇が11番手、スタートで出遅れた鳥谷部は17番手で1周目終え追い上げを開始する。
　2周目に一つ順位を下げた石浦は、前半9番手をキープ。後半一つ順位を落した石浦は10位。後方からの追い上げを強いられた鳥谷部は、タフなコンディションの中で確実にポジションを上げると11周目に12番手まで浮上。後半はそのポジションをキープしてフィニッシュした。
　レースは横澤が逃げきって優勝。総合では浅井亮太(ﾔﾏﾊ-DL)が1位。鳥谷部が7位、石浦は総合8位のリザルトをマークした。

◆鳥谷部晃太 - YAMALUBE RACING TEAM with TEAM エムFACTORY
　「両ヒートとも追い上げのレースになりましたが、第1ヒートは4位まで上がれて、第2ヒートももっと上まで行きたかったんですが、レース中に体調を崩してしまって上位には届きませんでした。タイヤは土日ともフロントがX20、リアはX10を使用しました。雨の影響でラインが限られる難しいコンディションでしたが、土曜日の練習走行では2番手タイムをマークできたし、特に下りから上りにかけての加速は大きなアドバンテージを感じました。直進力を優先したこのセレクトは間違ってなかったと思います。」