• 開催場所:HSR九州
  • 開催日:2021年04月10日(土) 〜 2021年04月11日(日)
【2021全日本モトクロス選手権 Rd.1 HSR九州大会 レディースクラス】  ディフェンディングチャンピオンの川井麻央が優勝!小野彩葉が自己ベストリザルト更新の2位!

昨年は年間4戦で競われた全日本モトクロス選手権シリーズ。このうちレディースクラスは、全戦で1大会1レースだったこともあり、川井麻央(Honda,BS)が4戦全勝を記録してシリーズタイトルを獲得した。その川井は、昨年と同じチーム体制で再び全勝でのタイトル防衛を狙う。ただし今季は、第2戦中国大会と第3戦関東大会でレディースクラスとしては初めて1大会2ヒート制が導入され、年間計9ヒートのシーズン。すべてのレースで勝利を収めるのは、昨年と比べたらかなり難しい。
開幕戦の舞台は、ホンダの熊本製作所に隣接した複合モータースポーツ&研修施設となるHSR九州。そのモトクロスコースは、阿蘇の外輪山を望むフラットな土地に設けられていて、広いコース幅と超ハイスピードレイアウトを特徴とする。これまで、大会前に山砂などを搬入しながらコース整備されることも多かったが、今大会は昨年の状態をキープ。一部セクションのコーナーアウト側には、阿蘇の火山灰に由来する黒土などの粒子が細かい土が多く堆積し、一方でハードな路面のパートもあり、土ボコリの発生を抑えるため部分的にかなり大量の散水が施されたことから、さまざまな路面状態が混在するコースでのレースとなった。
土日とも晴天に恵まれたが風は強く、乾いた路面から発生した土ボコリが風に舞う状況。朝晩は冷え込んだが、決勝日の最高気温は22度まで上昇した。

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■レディースクラス決勝

レディースクラスは、日曜日最初の決勝レースとして実施され、路面の土にはまだ水分が多めに含まれた状態。#4小野彩葉(Honda,BS)がホールショットを奪い、まずはレースを牽引する。ディフェンディングチャンピオンの#1川井麻央(Honda,BS)は、スタート直後こそ6番手だったが、すぐに順位を上げて3番手。昨年も最大のライバルだった#2本田七海(Yamaha,DL)を追った。1周目のコース終盤、タイトな右ターンで川井が本田のインを突き、この際に川井のリヤタイヤと本田のフロントタイヤが接触。これで本田が転倒して6番手まで順位を落とした。
オープニングラップを終えた段階で、トップを走る小野と2番手に浮上した川井の差は約1.7秒。すると2周目以降、川井は1周につき約0.5秒ずつ着実に距離を詰め、4周目に入るころには両者が完全にテール・トゥ・ノーズとなった。この時点で、3番手争いを繰り広げる4台の集団は、川井より7秒ほど後方。優勝争いはほぼ小野と川井に絞られた。

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そして4周目、小野が大きな左コーナーでわずかにミスしたのを見逃すことなく、川井がトップを奪取。すると5周目以降、川井は小野よりも1周につき1~2秒速いラップタイムを刻み、追いすがる小野をじわじわと引き離していった。
そしてレースは8周でチェッカー。川井が力の差を見せつけて勝利を手にした。川井に抜かれてからも、大きく遅れることなく粘りの走りを続けた小野が2位。昨年の開幕戦と最終戦でマークした3位から、全日本ベストリザルトをひとつ更新した。レース前半には僅差の3番手争いに加わっていた#6井川実乃里(Suzuki,BS)は、後半に集団から遅れて6位でゴールした。

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●川井麻央(決勝レース/優勝)

「予選は2位でしたが、土曜日は練習走行と予選ともになぜか調子がイマイチ。緊張していた感覚はなかったので、単純にかみ合わなかった……といったところなのでしょうか。レースウィークを通じて軟質路面用のBATTLECROSS X20を履きましたが、土曜日の練習走行だけはやや滑りやすく感じました。固い路面の上に堆積した土の量が少なかったことが影響していたように思います。とはいえ本来は、ハードなドライ路面でもX20で意外と対応できることは知っているので、走りの調子とタイヤ選択はまったく関係ないはず。そもそも、レディースクラスは散水が施された直後に決勝が実施されることが多いので、どこのコースでも全日本のときはX20ばかり履いていますし……。なんにしても、一晩寝たらなぜかいつもどおりの調子に戻っていて優勝できたので、安心しました」

レース結果

コース:HSR九州

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決勝

  • 開催日:2021/04/11
  • 決勝出走:27
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 1 川井 麻央 BS Bridgestone CRF150 ホンダ 8 1 2:21.80 19:13.38
2 4 小野 彩葉 BS Bridgestone CRF150 ホンダ 8 1 2:20.06 19:16.35
3 2 本田 七海 DL YZ85LW ヤマハ 8 6 2:24.17 19:24.04
4 5 楠本 菜月 DL TC85 ハスクバーナ 8 8 2:24.03 19:28.36
5 3 久保 まな DL CRF150R ホンダ 8 1 2:24.60 19:29.36
6 6 井川 実乃里 BS Bridgestone RM85L スズキ 8 2 2:26.11 19:44.22
7 14 濵村 いぶき DL CRF150RⅡ ホンダ 8 4 2:29.93 20:12.11
8 15 赤松 樹愛 BS Bridgestone YZ85LW ヤマハ 8 6 2:30.01 20:22.52
9 11 伊藤 悠利 DL YZ85LW ヤマハ 8 8 2:30.64 20:27.43
10 9 勝俣 七海 DL CRF150RⅡ ホンダ 8 6 2:31.91 20:32.48
11 8 木村 綾希 DL KX85Ⅱ カワサキ 8 8 2:32.53 20:35.18
12 7 穗苅 愛香 BS Bridgestone YZ85LW ヤマハ 8 7 2:28.42 20:37.55
13 10 松木 紗子 BS Bridgestone RM85 スズキ 8 1 2:28.75 20:43.57
14 17 阿部 華帆 MI YZ85 ヤマハ 8 8 2:34.38 20:45.86
15 19 山崎 琴乃 BS Bridgestone CRF150RⅡ ホンダ 8 7 2:35.16 20:54.65
16 13 箕浦 未夢 DL YZ85 ヤマハ 8 1 2:33.87 21:13.49
17 30 ペレーラ 瞳美 セウミニ MI MC85 GASGAS 8 8 2:35.62 21:19.79
18 26 川上 真花 PI YZ85LW ヤマハ 8 8 2:34.02 21:20.67
19 21 吉川 純菜 DL YZ85LW ヤマハ 8 6 2:39.78 21:31.34
20 23 加茂 優里 DL YZ85LW ヤマハ 7 7 2:44.81 19:38.99