【2022年全日本モトクロス選手権 Rd.3 SUGO大会 レディースクラス】小野彩葉はトップチェッカーを受けるも、ペナルティにより2位降格となり連勝ストップ

全7戦が予定されている今季の全日本モトクロス選手権シリーズ。前戦から約2ヵ月間のインターバルが明け、第3戦SUGO大会が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
大会の舞台となった宮城県南部のスポーツランドSUGOは、モトクロス以外にもロードレースやトライアル、エンデューロやスーパーモトの全日本選手権を開催している複合モータースポーツ施設。かつて実際に世界選手権が開催されたこともあるインターナショナルモトクロスコースは、ふたつの丘にまたがるように設置され、アップ＆ダウンが豊富なレイアウトを特徴とする。

今大会では、各クラスの予選が実施された土曜日の午前中にかけて大量の降雨があったことから、スモールホイールで小排気量のマシンを使用するレディースクラスの走行はやや困難と判断され、予選落ちがないエントリー台数だったこともあって土曜日のレース形式予選が中止に。その代わりとして、日曜日朝に予定されていた公式練習が、タイムアタック形式の予選とされた。また、IAクラスは決勝日のみフルコースが使われたが、レディースクラスは前日同様の超ショートカットコースを使用。決勝は、5分短縮した10分＋1周の1レースとなった。
日曜日のコースは、土曜日の夜に再び降った雨により朝はマディコンディションだったが、レディースクラスの決勝が開催された昼すぎにはかなり乾き、フルコースでも問題ないほどの状態となった。

■決勝レース
開幕から2連勝で今大会に臨んだ#4 小野彩葉（Honda,BS）は、スタート直後に順位を上げて1周目2番手。その後はトップの畑尾樹璃（Honda,DL）を1秒ほど後方でマークすると、レース前半が終了する5周目に満を持してトップに立った。しかし翌周からバックマーカーが多く発生し、その影響もあり後続を引き離せない状態が数周にわたり継続した。
ラスト2周となった9周目、小野は本田七海（Yamaha,DL）に抜かれて2番手に後退。しかし、10周目に入ったところで再逆転に成功した。そして小野がトップチェッカーを受けたが、この再逆転時に黄旗無視があったという裁定により1順位降格。これにより小野は2位となった。なお#1 川井麻央（Honda,BS）は1周目16番手と大きく出遅れ、5位でゴールしている。

●小野彩葉（決勝レース／2位）
「土曜日までは、決勝もマディになると予想していたのですが、夜間の降水量が少なかったことなどから意外と回復が早くて、ドライコンディションに近い状態でした。そのため、決勝の前にその路面での走りを入念にイメージ。サイティングラップを走ったときに、イメージと実際のコース状況がとても近く、これなら大丈夫だと自信を持ってグリッドに並ぶことができました。決勝レースの終盤は本田七海選手とのバトル。今回はマディだと思っていたので、大会前の段階で、勝てなくても大きく取りこぼさなければいいと考えていました。実際にはマディではなかったのですが、そういう考えが事前にあったことで、抜かれたときも冷静さを保つことができたと思います。2位にはなってしまいましたが、トップでゴールできたので自信につながりました。残念ながらマディ用のBATTLECROSS X10にはスモールホイールサイズがないので、タイヤは土日ともに軟質路面用のX20を選択。土曜日はかなりのマディでさすがに厳しかったのですが、決勝の路面にはとてもマッチしていたと思います」