• 開催場所:スポーツランドSUGO
  • 開催日:2022年11月13日(日) 〜 2023年11月13日(月)
【2022年全日本モトクロス選手権 Rd.7 第60回MFJ-GPモトクロス大会 IA1クラス】ヒート1では渡辺祐介が独走優勝。ヒート2は新チャンピオンの富田俊樹が勝利で締める。

全7戦のスケジュールで競われた今季の全日本モトクロス選手権シリーズは、いよいよシーズン最終戦を迎え、第60回MFJ-GPモトクロス大会が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。

7月に開催された今季第3戦でも使用されたSUGOインターナショナルモトクロスコースは、過去に世界選手権を開催した実績もある、東北モトクロス界の拠点となってきたコース。モトクロス以外にもロードレースやトライアル、エンデューロやスーパーモトの全日本選手権を開催している複合モータースポーツ施設の一角に位置する。ふたつの丘陵部にまたがるようにレイアウトされたコースは、豊富なアップダウンも特徴。9月に大幅改修が施され、7月の全日本開催時と比べてさまざまなセクションがリニューアルされた。ジャンプやリズムセクション、コーナーアウト側のバンクが少なく、全体的にはかなりフラットになった印象。一方で、粘土質の路面には入念に耕しつつ散水が施され、走行によりカタめで深いワダチができたコーナーも多くあった。天候は、各クラスの予選やIBオープンクラスの決勝などが実施された土曜日が晴れで、決勝が開催された日曜日は曇り。雨予報が覆り、最後までドライコンディションでのレースとなった。

全日本最高峰クラスのIA1は2ヒート制ながら、日没などを考慮してレース時間はいつもより5分短い25分+1周の設定。このクラスは、#2 富田俊樹(Yamaha,BS)が前戦でシリーズタイトル獲得を決定している。


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■決勝ヒート1
jmx7_sun1_2 (1597).png#4 渡辺祐介(Yamaha,BS)がホールショット。これを#22 大城魁之輔(Honda,BS)と#23 大倉由揮(Honda,BS)、#25 内田篤基(Kawasaki,BS)、#2 富田俊樹(Yamaha,BS)らが追うと、富田がアグレッシブに順位を上げ、この富田と交錯した大倉は6番手まで後退した。1周目は渡辺、大城、富田、#3 能塚智寛(Kawasaki,DL)、内田、大倉のオーダー。3周目には富田が大城をパスして2番手に浮上し、大城はさらに能塚の先行も許すことになった。

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4周目、富田は能塚に抜かれて再び3番手。この間にトップの渡辺はリードを約5秒に拡大すると、翌周以降もさらに2番手以下を引き離した。一方、富田は能塚から4秒ほど遅れ、その背後には大城と#5 小方誠(Honda,DL)が接近。残り2周あたりから三つ巴の表彰台圏内争いとなった。渡辺は15周のレースを独走し、最後はペースを落としつつ余裕のトップチェッカー。今季2勝目を挙げた。富田は最後まで順位を守り3位。大城は表彰台に一歩届かず4位となった。

■決勝ヒート2
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1~2周目の上位勢はし烈な順位争いを続け、2周目の段階では#3 能塚智寛(Kawasaki,DL)を#23 大倉由揮(Honda,BS)や#14 道脇右京(Honda,BS)、#2 富田俊樹(Yamaha,BS)、#8 星野優位(Yamaha,BS)らが追う状態。3周目に富田が2番手に浮上すると、その後は能塚との距離を詰め、5周目に先行してすぐに約2秒のアドバンテージを得た。ヒート1を制した#4 渡辺祐介(Yamaha,BS)は、1周目に転倒してほぼ最後尾からの追い上げを強いられた。

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レース中盤、富田と能塚と大倉のトップ3台はそれぞれ3~4秒差をキープ。大倉の背後には、7周目に道脇を抜いた大城が近づいてきた。そして10周目に、大城が大倉をパス。同じ周、約8秒後方の5番手争いでは星野が道脇を逆転した。12周目以降、能塚のペースが落ちて富田がリードを拡大。逃げ切った富田が今季8勝目を挙げた。大城が先行してからも3番手争いは接近状態だったが、13周目に周回遅れの処理でタイムロスした大倉が遅れ、大城が3位、大倉が4位となった。

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●富田俊樹(決勝ヒート1/3位、ヒート2/優勝)
「ヒート1は、ちょっとカタくなってしまいました。レース序盤に大城魁之輔選手を強引に抜くなどしていたら、それが原因で腕上がりしてしまい、解消しないままレースが終わってしまいました。ヒート2はスタートが悪かったのですが、気づいたら2番手に上がっていて、能塚智寛選手との距離も近づいていたので、チャンスは十分と思いました。ところが、予想よりもイージーに能塚選手をパスできてしまったので、逆に『ここから最後までトップを引っ張るの!?』と……。まあでも、実際には少しずつ離れてくれたので楽でした。タイヤは、迷うことなく軟質路面用のBATTLECROSS X20。硬い路面が露出した状況でも、なんら問題ありませんでした。今季は、シリーズタイトル獲得に加えて8勝をマークし、表彰台を逃したのは1回だけと、完璧に近い内容。マシンも常にパーフェクトで、ヤマハやメカニックにも感謝していますが、同様に今年から久しぶりに使うことになったブリヂストンタイヤも、あらゆる状況で信頼性に優れ、かなり力になりました。市販製品そのままの仕様で、ここまでのポテンシャルを発揮してくれるというのは、本当にスゴいと思います」

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2022/11/13
  • 決勝出走:27
  • 完走:27
  • (1.6km x 15laps = 24km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 15 6 1:53.686 28:55.472
2 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 15 6 1:54.305 28:59.978
3 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 15 2 1:55.000 29:01.388
4 22 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 15 6 1:55.205 29:01.948
5 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 15 3 1:54.775 29:02.801
6 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT with GOSHI CRF450R ホンダ 15 7 1:55.236 29:18.453
7 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 15 7 1:56.184 29:23.840
8 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 15 7 1:55.428 29:24.762
9 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 15 5 1:56.183 29:25.733
10 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 15 7 1:55.627 29:27.200
11 8 星野 優位 BS Bridgestone bLU cRU Racing Team TAKA / STAR racing 166 YZ450F ヤマハ 15 5 1:56.106 29:28.527
12 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 15 6 1:57.346 30:03.596
13 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 15 3 1:57.557 30:05.337
14 19 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 15 4 1:58.540 30:22.051
15 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 15 14 1:56.983 30:22.316
16 17 池谷 優太 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 15 10 1:59.843 30:47.227
17 16 大石 一斗 DL REAL RIDE / Alphathree MC450F GASGAS 15 7 2:01.549 30:50.862
18 15 平山 力 DL RC弘前 & TSFレーシング KX450 カワサキ 14 1 3 1:58.617 28:57.293
19 20 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA CRF450R ホンダ 14 1 4 2:00.847 29:03.909
20 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 14 1 4 2:02.489 29:08.253

レース結果

コース:スポーツランドSUGO

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2023/11/13
  • 決勝出走:27
  • 完走:26
  • (1.6km x 14laps = 22.4km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 14 7 1:54.684 27:07.823
2 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 14 9 1:55.421 27:16.464
3 22 大城 魁之輔 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 14 13 1:55.538 27:23.026
4 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 14 11 1:56.252 27:27.187
5 8 星野 優位 BS Bridgestone bLU cRU Racing Team TAKA / STAR racing 166 YZ450F ヤマハ 14 6 1:57.574 27:41.746
6 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 14 6 1:56.793 27:44.753
7 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT with GOSHI CRF450R ホンダ 14 10 1:56.383 27:48.452
8 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 14 11 1:55.996 27:51.590
9 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 14 8 1:57.636 28:01.812
10 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 14 3 1:58.283 28:03.185
11 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 14 3 1:58.556 28:04.995
12 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 14 3 1:58.416 28:06.031
13 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 14 6 1:57.806 28:14.876
14 19 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 14 4 2:00.470 28:42.297
15 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 14 5 2:01.338 28:54.362
16 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 14 4 2:00.821 29:00.751
17 15 平山 力 DL RC弘前 & TSFレーシング KX450 カワサキ 14 3 1:59.553 29:05.516
18 20 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA CRF450R ホンダ 14 3 2:00.968 29:39.708
19 32 小林 大治朗 DL レーシングチーム鷹 YZ450F ヤマハ 13 1 3 2:01.113 27:11.107
20 16 大石 一斗 DL REAL RIDE / Alphathree MC450F GASGAS 13 1 13 2:02.087 27:12.140