セミ耐久レースで中須賀克行がポールtoウイン ブリヂストンユーザーが表彰台を独占
- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2016年04月26日(火) 〜 2016年04月24日(日)
全日本ロードレース選手権の第2戦は4輪レースと同日開催の鈴鹿2&4。最高峰クラスであるJSB1000にとっては今季の初戦。200kmのセミ耐久という特殊なレースが設定された。
土曜日に曇り空の下で行なわれた予選は2組に分かれて35分間ずつのタイムアタック。A組では中須賀克行(ブリヂストン)がセッション残り1分で2:05.799という好タイムをマーク。自身が持つ2:05.192のレコードには届かなかったものの、A組2番手の柳川明(ブリヂストン)に2秒近い大差をつける。B組の予選セッションは大荒れ。高橋裕紀(DL)が他車との接触で転倒。加賀山就臣(DL)も転倒。セッション残り1分のところで高橋巧(ブリヂストン)がオーバーランと、次々にトップライダーをアクシデントが襲う。この組のトップタイムは津田拓也(ブリヂストン)で2:07.487。高橋は0.5秒差の2番手。この結果、中須賀が圧勝でポールポジションを獲得。津田・高橋・柳川と続いた。さらに山口辰也(ブリヂストン)・渡辺一樹(ブリヂストン)が6番手と7番手につけるなど、トップ10のうち8チームをブリヂストンユーザーが占めた。
決勝日は早朝のウォームアップ走行時に、前夜の雨の影響で路面に濡れた部分があったものの、天候は急速に回復。決勝レースは好天に恵まれた。
12時45分。35周のレースがル・マン式スタートで始まった。ポールシッターの中須賀は出遅れ、高橋がリード。山口・柳川・津田と続く。オープニングラップで2番手に浮上した柳川が2周目には一時トップを走行。すぐに高橋が首位奪回も3周目に入る直前に津田がトップ浮上。高橋はペースが上がらず、逆にオープニングラップを6番手で終えて猛追してきた中須賀が4周目には2番手に浮上。津田・中須賀・柳川の順で3台がトップ集団を形成。高橋・野左根・山口・渡辺の4台がセカンドグループを築く。
12周目を終了したところで高橋が真っ先にピットイン。14周目にトップは中須賀に替わる。津田はトップ奪回をねらってミス。柳川にかわされて3番手にポジションを下げてしまう。18周を終了して津田が、翌周に中須賀が、さらに翌周に柳川がピット作業を終了。上位陣がピットを済ませたところでトップは中須賀。津田・柳川・野左根・高橋・山口と続く。中須賀は後続を引き離しながらハイペースで周回を重ねる。
トップの中須賀が30周を終了したところで、1台のマシンが最終コーナー立ち上がりで転倒。これで赤旗が提示され、そのまま29周時点でレースは成立。中須賀・津田・柳川の順でブリヂストンユーザーが表彰台を独占。さらに野左根が4位・山口が5位フィニッシュとなり、トップ5をブリヂストンユーザーが占めた。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「ウィークをとおして温度変化が大きかったのですが、決勝でも安定して走ることができました。自分が仕掛けたいときにタイヤがしっかりと機能してくれたので、思い通りに仕掛けることができ、いいレースアベレージで走ることできました。35周予定という長いレースだったので、タイヤマネージメントする必要がありましたが、その点でもコントロールしやすいタイヤで、問題なくセミ耐久を走ることができました。今年も盤石な体制で足元を支えていただいているので、ブリヂストンと共に(全戦全勝を)有言実行したいです。」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「今回はJSB1000クラスの開幕戦で、鈴鹿8時間耐久の出場権がかかったレースだったので、80台以上のエントリーでにぎわいました。また200kmのセミ耐久という新しいレースだったうえに、2&4というやや難しい路面コンディションの中で各チームがセットアップに苦労していました。また、天候の問題で練習時間が短かったのも苦労に拍車をかけました。そんな中で中須賀選手は予選でも圧倒的はタイムでポールポジションを獲得し、決勝も優勝という素晴らしい結果を残しました。ヤマハファクトリーレーシングチームの皆様と中須賀選手にお祝いを申し上げます。
レース中盤までトップ3台による激しいバトルとなり、ピットインの作戦も各チームでさまざまだったので、見応えのあるレースになりました。コンパウンドは上位チームの多くがフロントにミディアム、リアにミディアムハード、ハルク・プロとTSRはリアにミディアムをセレクトしました。今回はセミ耐久というレースながら、上位のほとんどのチームがピット作業でタイヤを交換する作戦だったので、スプリント用のスペックです。
今季の初戦だったので新型マシンや新しいパッケージで臨んでいるチームも多かったですが、今回のデータを元にさらに熟成が進み、次戦以降もさらにおもしろいレースになりそうです」
決勝
- 開催日:2016/04/24
- 天候:Fine-Cloudy
- 路面:Dry
- 路面温度:40℃-36℃
- 決勝出走:52
- 完走:47
- (5.821km x 29laps = 168.809km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 29 | 16 | 2:07.122 | 1:03:03.694 | ||
2 | 12 | 津田 拓也 | BS | ヨシムラスズキシェルアドバンス | GSX-R1000L6 | スズキ | 29 | 2:07.991 | 1:03.11.238 | |||
3 | 87 | 柳川 明 | BS | TEAM GREEN | NINJA ZX-10R | カワサキ | 29 | 2:07.588 | 1:03.19.110 | |||
4 | 7 | 野左根 航汰 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 29 | 2:08.141 | 1:03:35.281 | |||
5 | 104 | 山口 辰也 | BS | TOHO Racing | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:08.452 | 1:03:44.522 | |||
6 | 71 | 加賀山 就臣 | DL | Team KAGAYAMA | GSX-R1000 | スズキ | 29 | 2:08.592 | 1:03:47.758 | |||
7 | 634 | 高橋 巧 | BS | MuSASHi RT ハルク・プロ | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:08.386 | 1:03:48.852 | |||
8 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | TEAM GREEN | NINJA ZX-10R | カワサキ | 29 | 2:07.961 | 1:03:59.057 | |||
9 | 49 | 渡辺 一馬 | BS | F.C.C.TSR Teluru | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:09.559 | 1:04:07.202 | |||
10 | 32 | 今野 由寬/J.ウォータース | BS | Moto Map SUPPLY | GSX-R1000 | スズキ | 29 | 2:09.856 | 1:04:16.851 | |||
11 | 15 | 藤田 拓哉 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 29 | 2:09.187 | 1:04:21.916 | |||
12 | 90 | 秋吉 耕佑 | DL | au & テルル・Kohara RT | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:08.923 | 1:04:44.051 | |||
13 | 72 | 高橋 裕紀 | DL | モリワキ・レーシング | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:10.180 | 1:04:46.657 | |||
14 | 39 | 酒井 大作 | BS | Rosetta Motorrad39 | S1000RR | BMW | 29 | 2:10.046 | 1:04:48.601 | |||
15 | 50 | D.E.プラタマ | BS | Satu HATI.Honda Team Asia | CBR1000RR | ホンダ | 29 | 2:10.478 | 1:05:03.225 | |||
16 | 83 | C.ターナー/M.アチソン | DL | DOG FIGHT TEAMJP AU | YZF-R1 | ヤマハ | 28 | 2:10.938 | 1:03:03.180 | |||
17 | 19 | 寺本 幸司 | DL | Motorrad Rennsport | S1000RR | BMW | 28 | 2:11.527 | 1:03:03.554 | |||
18 | 44 | 関口 太郎 | BS | CLUB PLUS ONE&太郎 | CBR1000RR | ホンダ | 28 | 2:11.901 | 1:03:13.758 | |||
19 | 22 | 出口 修/井筒 仁康 | DL | エヴァRT初号機TRICK STAR | NINJA ZX-10R | カワサキ | 28 | 2:10.374 | 1:03:16.057 | |||
20 | 18 | 中津原 尚宏 | DL | オートテクニックスポーツPGR | CBR1000RR | ホンダ | 28 | 2:11.857 | 1:03:25.327 |