中須賀克行がセミ耐久を制して10戦連続ポールtoウィンを飾る
- 開催場所:スポーツランドSUGO
- 開催日:2016年06月26日(日) 〜 2016年06月26日(日)
JSB1000クラスのSUGOラウンドは、今回も恒例となりつつあるセミ耐久が組まれた。負傷している須貝義行(ブリヂストン)が若手の濱原颯道を第2ライダーに迎えるなど、数チームが二人体制でエントリー。しかしほとんどのチームが1人体制での参戦となった。
予選で圧倒的な速さを見せたのは中須賀克行(ブリヂストン)。自身が持つ1分27秒200というレコードを更新し1分26秒801をマーク。2番手以降をコンマ5秒近く引き離した。2番手グリッドは渡辺一樹(ブリヂストン)・3番手に津田拓也(ブリヂストン)と、フロントロウをヤマハ車、カワサキ車、スズキ車が1台ずつ獲得した。
中須賀は「決勝は52周と長いので、コンスタントなラップタイムを刻めるようなマシン造りをしました。今日のタイムは決勝用タイヤで出しました。今日はウェット宣言が出ていたのでタイヤ使用本数制限が解除されたので、他チームは予定外のタイヤを入れながらのタイムアタックだと思いますので、その分、僕にアドバンテージがあるのでは」とコメント。ここまでに9戦連続のポールtoウィンを飾っているために「記録を伸ばしたい」と意気込みを口にした。
厚い雲の隙間から時折強い日差しが照りつけた決勝日。津田のホールショットで52周のセミ耐久がスタートした。2周目に中須賀がトップ浮上。あっと言う間に後続を引き離しにかかる。2番手に後退した津田は渡辺と2位争いを開始。その後ろでは柳川明(ブリヂストン)・野左根航汰(ブリヂストン)・山口辰也(ブリヂストン)の3台が4位争いを展開する。
4周目に渡辺が津田をかわして2番手浮上。しかし中須賀はすでにトップ独走体制を築いている。津田は渡辺から遅れ、4位争いからは山口が脱落し、津田・柳川・野左根の3台での3位争いが開始される。レース中盤。上位チームが次々にピット作業に入る。このピットのタイミングと絶妙なピットワークで一時は5番手まで後退した津田が再び表彰台圏内の3番手に浮上。
一方、中須賀の大きなリードはピットワークでも変わらず。レース後半戦は2番手の渡辺、3番手に戻った津田もそれぞれ単独走行。そしてそのままの順位でゴール。中須賀は10戦連続のポールtoウィンを達成した。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「前回のテストからタイヤは決めていました。しっかり走ることでタイヤにフィーリング合わせることができていました。今日はピットに32周目で入りましたが、それまでも速いラップライムを刻むことができました。タイヤは摩耗してもコントロールしやすいというのが最後までアベレージを保てる要因で、今回もそこはしっかり機能してくれました。今回で10戦連続のポールtoウィンもできました。まずはこの数字を11・12と伸ばせるように、またシリーズ5連覇が達成できるようにブリヂストンと共に戦っていきたいです」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「全日本選手権で鈴鹿200kmレースと共に、セミ耐久レースで行なわれるこの大会、全車ピットインして給油、タイヤの交換をしなければならないレースです。そのため、スプリントレースとは異なりチームプレーが要求され、コース上だけでなくピット前でのピットワークも勝敗に影響します。サーキット全体がとても盛り上がりました。レースは全日本9連勝中の中須賀克行選手が52周のレースで約25秒の差をつけて圧勝しました。中須賀選手とチームの皆様にお祝い申し上げます。全日本選手権での10連勝という素晴らしい記録を更新しました。
今回もブリヂストンユーザーが上位7位を独占し、このクラスでは圧倒的な強さを誇っています。優勝の中須賀克行選手はフロント/リアともミディアムハード、また2位の渡辺一樹選手・3位の津田拓也選手は共に、フロントにハード/リアにミディアムハードという選択でした。上位では他に、フロント/リア共にミディアムコンパウンドを使用するライダーもいましたが、全車がチェッカーまでタイヤは問題なく機能しました」
決勝
- 開催日:2016/06/26
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:35℃
- 決勝出走:27
- 完走:26
- (3.737km x 52laps = 194.324km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 52 | 15 | 1:27.183 | 1:17:16.431 | ||
2 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | TEAM GREEN | ZX-10R | カワサキ | 52 | 13 | 1:27.391 | 1:17:41.275 | ||
3 | 12 | 津田 拓也 | BS | ヨシムラスズキシェルアドバンス | GSX-R1000L6 | スズキ | 52 | 4 | 1:28.083 | 1:17:45.757 | ||
4 | 87 | 柳川 明 | BS | TEAM GREEN | ZX-10R | カワサキ | 52 | 4 | 1:27.988 | 1:17:49.725 | ||
5 | 7 | 野左根 航汰 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 52 | 4 | 1:27.993 | 1:18:09.556 | ||
6 | 634 | 高橋 巧 | BS | MuSASHi RT ハルク・プロ | CBR1000RR | ホンダ | 52 | 39 | 1:28.306 | 1:18:18.088 | ||
7 | 104 | 山口 辰也 | BS | TOHO Racing | CBR1000RR | ホンダ | 52 | 39 | 1:28.379 | 1:18:19.609 | ||
8 | 71 | 加賀山 就臣 | DL | Team KAGAYAMA | GSX-R1000 | スズキ | 51 | 7 | 1:28.817 | 1:17:20.712 | ||
9 | 90 | 秋吉 耕佑 | DL | au & テルル・Kohara RT | CBR1000RR | ホンダ | 51 | 4 | 1:28.584 | 1:17:29.943 | ||
10 | 85 | 中冨 伸一 | DL | HiTMAN RC 甲子園ヤマハ | YZF-R1 | ヤマハ | 51 | 27 | 1:29.320 | 1:17:42.235 | ||
11 | 39 | 酒井 大作 | BS | Rosetta Motorrad39 | S1000RR | BMW | 51 | 4 | 1:29.625 | 1:17:55.379 | ||
12 | 32 | 今野 由寬/J.ウォータース | BS | Moto Map SUPPLY | GSX-R1000 | スズキ | 51 | 10 | 1:29.843 | 1:18:22.435 | ||
13 | 135 | 児玉 勇太/M.マーチャル | BS | Team Tras 135HP | S1000RR | BMW | 50 | 38 | 1:29.501 | 1:17:22.559 | ||
14 | 18 | 中津原 尚宏 | DL | オートテクニックスポーツPGR | CBR1000RR | ホンダ | 50 | 20 | 1:30.945 | 1:17:37.637 | ||
15 | 57 | 片平 亮輔 | DL | RSG Racing+MCR | CBR1000RR | ホンダ | 49 | 9 | 1:31.928 | 1:17:20.894 | ||
16 | 14 | 武石 伸也/中本 郡 | BS | SYNCEDGE 4413 Racing | S1000RR | BMW | 49 | 9 | 1:31.405 | 1:17:21.853 | ||
17 | 15 | 藤田 拓哉 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 49 | 4 | 1:28.815 | 1:17:34.248 | ||
18 | 35 | L.ホゴン/星野 知也 | BS | Rosetta Motorrad39 KOREA | S1000RR | BMW | 49 | 10 | 1:30.434 | 1:17:55.230 | ||
19 | 83 | C.ターナー | DL | TEAM JP DOG FIGHTR AUSTRALIA | YZF-R1 | ヤマハ | 49 | 8 | 1:31.462 | 1:18:16.076 | ||
20 | 539 | 高田 昌明/坂本 弘正 | DL | 北海道SABEDER | CBR1000RR | ホンダ | 48 | 6 | 1:32.841 | 1:17:20.499 |