• 開催場所:ツインリンクもてぎ
  • 開催日:2017年08月19日(土) 〜 2017年08月20日(日)
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全日本第6戦もてぎは2&4レース。2輪ロードレースは、もてぎでは初めてとなるJSB1000クラスのみの開催となった。
 31台がエントリーした今大会。Q1、Q2、Q3の3回のセッションに分けられた予選はQ1で全車が出走。その結果26位までが次のセッションに進む権利を獲得。7位から26位までの20人でQ2を争い、Q2の上位4人とQ1の1位から6位までの10人でポールポジションを争う方式が採用された。
 Q1でトップタイムをマークしたのは中須賀克行(ブリヂストン)。2番手は野左根航汰(ブリヂストン)とヤマハファクトリーレーシングチームが絶好調。この二人に加えて津田拓也(ブリヂストン)、高橋巧(ブリヂストン)、渡辺一馬(ブリヂストン)と5人にブリヂストンユーザーがQ3進出を決めた。
 さらにQ2では山口辰也(ブリヂストン)、藤田拓哉(ブリヂストン)、酒井大作(ブリヂストン)と3人が敗者復活でQ3進出の権利を得た。
 8人のブリヂストンユーザーが挑んだ10台でのQ3。野左根がJSBクラス初ポールポジションを獲得。2番手は中須賀と、ヤマハファクトリーレーシングチームが好調さを維持。後輩にポールポジションを譲った中須賀だが、タイムでは中須賀がQ1に1分48秒743をマークし、野左根のQ3のトップタイムは1分48秒794。これで中須賀は体面を保つ形になった。鈴鹿8耐は16.5インチタイヤで戦った中須賀は「17インチで好タイムを出している野左根選手の後ろについて、研究させてもらった」と語り、野左根は「ずっと後ろで音がしていたから、ひたすら攻めた」と苦笑い。
 また、3番手フロントロウは津田が獲得し、「そろそろヤマハを倒したい」とコメントした。

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決勝は曇天の中でスタート。
 好スタートを決めてホールショットを奪ったのは津田。すぐに津田を捕らえてトップに浮上したのは中須賀。ポールシッターの野左根が中須賀の背後につけ、津田を3番手に追いやる。
 中須賀と野左根はトップバトルを展開しながらワンツー体制のまま周回。この2台に津田、高橋裕紀(PI)を加えた4台でトップ集団が形成される。
 徐々に高橋裕紀が集団から離され、高橋巧と渡辺の争いに飲み込まれる。津田もヤマハ2台から離され気味。中須賀と野左根はサイドbyサイドの一騎打ちに突入。
 6周目。津田がオーバーランを喫して6番手に後退。高橋巧と高橋裕紀、渡辺のみつどもえの後方でコース復帰し、4台での表彰台争いが始まる。
 レース中盤。表彰台争いの4台の集団から高橋巧が抜け出て3番手単独走行を開始。一方、後続に大きな差をつけてトップ争いを展開する中須賀と野左根はテールtoノーズのまま。野左根は何度も中須賀の前に出るが、クロスラインで再び中須賀にかわされる。
 レース後半。津田が高橋巧との差を詰めて表彰台争いを開始。トップ争いも表彰台争いも2台でのし烈なバトルに。
 ラスト5周。津田が高橋巧の前に出た。
 一方のトップ争いは中須賀が少しずつ野左根を引き離し始めた。
 このまま中須賀が2連勝を飾るかと思われたが、ラスト3周。中須賀がまさかの転倒。これで野左根が労せずにトップ浮上。そのままポールtoウィンで今季2勝目を飾った。2位に津田、3位に高橋巧がゴールし、ブリヂストンユーザーが表彰台独占となった。

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●野左根航汰(予選1位/決勝1位)
「前戦の第5戦全日本オートポリスは世界耐久選手権と日程が重なって参戦できなかったので、僕としては第4戦もてぎから2連勝できてうれしいです。中須賀選手が転倒しての優勝なので複雑ですが、中須賀選手とバトルができて楽しかったし、競り合うことができたのでうれしいです。ペースを上げたのでタイヤには厳しいかなと思ったのですが、最後までグリップしてくれて助けられました」


●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「金曜日はウエットセッションもある天候不順なウイークでしたが、JSBクラスは予選、決勝共にドライコンディションで走ることができました。決勝は気温27度、路面温度37度の曇り空。この時期としては涼しい中でのスタートでした。上位陣は全員がフロントにミディアムハードを選択。リアもミディアムを選んだ渡辺選手以外の全員がミディアムハードでした。そしてスタート直後から中須賀選手の背後に野左根選手がつけて順位を入れ替える激しいバトルを開始。野左根選手は常にプレッシャーを与え続け、終盤19周目にベストラップを出す快走の結果、残り3周で終始トップをキープした中須賀選手が転倒という結末になりました。今季2勝目を飾った野左根選手とスタッフの皆様にお祝いを申し上げます。序盤にオーバーランを喫した津田選手も挽回して2位。予選6番手から追い上げた高橋巧選手が3位に入り、またしてもブリヂストンユーザーが表彰台を独占してくれたことを、うれしく思います」

レース結果

コース:ツインリンクもてぎ

[JSB1000]

決勝

  • 開催日:2017/08/20
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 路面温度: 37℃
  • 決勝出走:26
  • 完走:23
  • (4.801km x 23laps = 110.423km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 5 野左根 航汰 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 YZF-R1 ヤマハ 23 19 1:48.945 42:06.975
2 12 津田 拓也 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R スズキ 23 13 1:49.313 42:16.386
3 634 高橋 巧 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO.Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 23 14 1:49.566 42:17.037
4 72 高橋 裕紀 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR ホンダ 23 2 1:49.897 42:34.280
5 23 渡辺 一馬 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 23 8 1:50.247 42:38.398
6 104 山口 辰也 BS Bridgestone TOHO Racing CBR1000RR SP2 ホンダ 23 12 1:51.058 42:50.526
7 88 清成 龍一 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR ホンダ 23 7 1:51.072 42:56.466
8 50 濱原 颯道 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000R スズキ 23 3 1:51.120 43:04.854
9 46 松崎 克哉 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 23 6 1:51.398 43:04.854
10 94 浦本 修充 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 カワサキ 23 6 1:51.421 43:05.516
11 39 酒井 大作 BS Bridgestone Team Motorrad39 S1000RR BMW 23 4 1:51.663 43:10.618
12 71 加賀山 就臣 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 カワサキ 23 7 1:51.320 43:11.607
13 18 近藤 湧也 BS Bridgestone JOYNETレーシングGBS YAMAHA YZF-R1 ヤマハ 23 10 1:51.861 43:15.150
14 9 藤田 拓哉 BS Bridgestone YAMALUBE RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 23 11 1:51.082 43:26.321
15 85 中冨 伸一 DL HiTMAN RC 甲子園ヤマハ YZF-R1 ヤマハ 23 20 1:52.588 43:34.424
16 47 上和田 拓海 DL ウェビックチームノリックヤマハ YZF-R1 ヤマハ 23 6 1:52.644 43:40.125
17 090 秋吉 耕佑 DL au & テルル・Kohara RT CBR1000RR ホンダ 23 7 1:53.057 43:43.863
18 34 岡村 光矩 DL KRP三陽工業&RS-ITOH ZX-10RR カワサキ 22 4 1:53.761 42:12.814
19 43 須貝 義行 BS Bridgestone チームスガイレーシングジャパン RSV4 RF アプリリア 22 20 1:55.280 42:35.897
20 41 樋口 耕太 BS Bridgestone H.L.O RACING GSX-R1000 スズキ 22 14 1:55.346 42:52.882