• 開催場所:オートポリス
  • 開催日:2018年09月02日(日) 〜 2018年09月02日(日)
【全日本ロードレース選手権第7戦JSB1000クラス】中須賀克行が圧巻のレース展開 ポールtoウインで今季8勝目
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全日本RR第7戦は九州のオートポリスが舞台。事前テストは天候に恵まれず、各ライダー共に準備不足で不安な気持ちのままレースウイークを迎えた。
 ところがレースウイークも雨と霧と雷雨の悪天候でスタート。土曜日は、予定されていた予選も決勝レース1もキャンセル。今大会のJSB1000クラスは2レースが組まれていたが、日曜日の1レースだけになってしまった。
 予選は日曜日朝に35分間のセッションが設けられた。日曜日は天候が回復。青空にぽっかりと白い雲が浮かぶ絶好のレース日よりに恵まれた。しかし路面はところどころにウエットパッチが残り、ウエット宣言が出された。
 ここで圧巻の予選アタックを見せたのが秋吉耕佑(ブリヂストン)。周回ごとに1秒ずつタイムを更新。セッション開始時のトップタイムは1分59秒台。ここで秋吉が一気に1分55秒台を出すと、さらにペースアップ。あっという間に1分51秒台に。
 開始10分ほどで全車が秋吉と同じペースでアタックを始めた。ここで中須賀克行(ブリヂストン)が1分50秒台に突入。中須賀は連続アタックしてすぐに1分49秒台にタイムを入れる。さらに高橋巧(ブリヂストン)も1分49秒台をマーク。早くも火花を散らせる。
 残り10分。野左根航汰(ブリヂストン)が1分49秒台の争いに参戦。しかし残り8分で真っ先に1分48秒台をたたき出したのは渡辺一樹(ブリヂストン)。すぐに中須賀が1分48秒台に突入し、渡辺一樹のタイムを上回る。中須賀はさらにタイムアタックを続けて1分47秒台をマーク。これにはだれも対抗できず、中須賀がポールポジションを獲得。チェッカーと同時に1分48秒台を出した野左根が2番手に入り、ヤマハファクトリーレーシングが予選ワンツー。渡辺一樹が3番手フロントロウを獲得。渡辺一馬(ブリヂストン)、高橋巧、津田拓也(ブリヂストン)がセカンドロウ。予選セッション序盤で強さを見せた秋吉は8番手。鈴鹿8耐での負傷からの復帰戦となった水野涼(ブリヂストン)が10番手に入った。

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決勝で好スタートを切ってホールショットを奪い、オープニングラップを制したのは加賀山就臣(DL)。渡辺一樹、中須賀、野左根、渡辺一馬と続き、9台でトップ集団が形成される。 
3周目。渡辺一樹がトップ浮上。中須賀も加賀山をかわして2番手浮上。翌周には野左根も加賀山を捕らえて3番手浮上。渡辺一樹、中須賀、野左根の3台でのトップ争いが開始。それをオープニングラップを6番手で終えた高橋巧が渡辺一馬を従えたまま追いかける。
 7周目。野左根が中須賀を捕らえて2番手浮上。渡辺一樹と壮絶なトップ争いを開始する。
 9周目。野左根がトップに立ち、中須賀も渡辺一樹を捕らえて2番手浮上。ヤマハファクトリーがワンツー体制を築いた。その間に高橋巧、渡辺一馬が追いつき、トップ争いは5台に。
 11周目に突入したストレートで高橋巧が3番手浮上。ヤマハファクトリー2台を追う。渡辺一樹はペースが上がらず、渡辺一馬と共にトップ争いから脱落していく。
 15周目の最終コーナーでついに中須賀がトップ浮上。逆に高橋巧はペースが上がらずにヤマハファクトリー2台から離され始める。
 ラスト3周。周回遅れが出始め、それをうまく利用した中須賀が野左根を引き離しにかかる。中須賀はそのまま今季8勝目を飾り、野左根は2位フィニッシュでヤマハファクトリーがワンツーフィニッシュ。高橋巧は3位表彰台を獲得した。

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●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「今日はウイーク中で最も暑いコンディションになりました。それでも金曜日から同じタイヤで走りました。コンディションが常に替わりましたが、タイヤを替えなくても一つに決めたタイヤがしっかりと高いパフォーマンスを発揮してくれました。タイヤとライダー、お互いにしっかりとパフォーマンスを発揮した結果の勝利だと思います」


●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「JSB1000クラスも土曜日の予選がキャンセルとなり、日曜日朝の予選となりましたが、路面がウエットからドライへと変化する難しい状況でした。決勝レースは日差しも強く、路面温度も43度とウイーク中で最も高くなる難しい状況でした。ブリヂストン上位勢のタイヤチョイスはフロントにミディアムハードを高橋巧選手、そのほかはミディアム。リアは高橋巧選手がミディアムで、ほかのライダーはミディアムハードでした。レースはトップ3台による激しいバトルが最後まで続き、見ごたえのあるものになりました。その結果、中須賀選手が今季8勝目を挙げ、野左根選手が2位でヤマハワンツーとなりました。この難しい状況の中でブリヂストン勢が上位5位までを占めてくれたことをうれしく思います」

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レース結果

コース:オートポリス

[JSB1000]

決勝

  • 開催日:2018/09/02
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:29
  • 完走:28
  • (4.674km x 20laps = 93.48km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 21 中須賀 克行 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 20 1:48.653 36:34.167
2 5 野左根 航汰 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 YZF-R1 ヤマハ 20 1:49.014 36:35.318
3 1 高橋 巧 BS Bridgestone Team HRC CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:49.054 36:36.775
4 26 渡辺 一樹 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 20 1:48.767 36:42.921
5 11 渡辺 一馬 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 20 1:49.390 36:43.068
6 71 加賀山 就臣 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 スズキ 20 1:49.992 37:02.001
7 090 秋吉 耕佑 BS Bridgestone au・テルル MotoUP RT CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:50.189 37:02.154
8 634 水野 涼 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO.Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:50.242 37:10.687
9 99 A.サルムーン BS Bridgestone YAMALUBE RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 20 1:50.314 37:10.811
10 23 清成 龍一 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:50.646 37:12.953
11 12 津田 拓也 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 20 1:49.439 37:15.688
12 20 日浦 大治朗 BS Bridgestone Honda Suzuka Racing Team CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:51.311 37:18.841
13 35 近藤 湧也 BS Bridgestone JOYNET GBSレーシング YAMAHA YZF-R1 ヤマハ 20 1:50.949 37:19.190
14 51 Z.ザイディ BS Bridgestone Honda Asia-Dream CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:51.401 37:23.664
15 8 山口 辰也 BS Bridgestone TEAM SuP Dream Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:51.349 37:24.843
16 15 松崎 克哉 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 20 1:51.620 37:30.164
17 14 中冨 伸一 DL HiTMAN RCKOSHiEN YAMAHA YZF-R1 ヤマハ 20 1:51.718 37:33.011
18 72 高橋 裕紀 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 20 1:51.491 37:47.961
19 46 星野 知也 PI TONE RT SYNCEDGE 4413 S1000RR BMW 20 1:51.739 37:48.256
20 34 岡村 光矩 DL KRP三陽工業&RS-ITOH ZX-10RR カワサキ 20 1:53.016 38'01.152
[JSB1000]

予選

  • 開催日:2018/09/02
  • 天候:Fine
  • 路面:Wet
  • 決勝出走:31
  • (4.674km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 21 中須賀 克行 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZF-R1 ヤマハ 14 1:47.955
2 5 野左根 航汰 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 YZF-R1 ヤマハ 16 1:48.552
3 26 渡辺 一樹 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 7 1:48.891
4 11 渡辺 一馬 BS Bridgestone Kawasaki Team GREEN ZX-10RR カワサキ 13 1:49.140
5 1 高橋 巧 BS Bridgestone Team HRC CBR1000RR SP2 ホンダ 13 1:49.439
6 12 津田 拓也 BS Bridgestone ヨシムラスズキMOTUL GSX-R1000L8 スズキ 16 1:49.671
7 71 加賀山 就臣 DL Team KAGAYAMA GSX-R1000 スズキ 16 1:49.805
8 090 秋吉 耕佑 BS Bridgestone au・テルル MotoUP RT CBR1000RR SP2 ホンダ 16 1:49.924
9 23 清成 龍一 PI KYB MORIWAKI MOTUL RACING CBR1000RR SP2 ホンダ 10 1:50.624
10 634 水野 涼 BS Bridgestone MuSASHi RT HARC-PRO.Honda CBR1000RR SP2 ホンダ 15 1:50.669