- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2018年11月03日(土) 〜 2018年11月04日(日)
2レースが組まれた全日本ロードレース最終戦JSB1000クラス。レース1で高橋巧(ブリヂストン)が今季初優勝。中須賀克行(ブリヂストン)がタイトル獲得。二人のファクトリーライダーにとって、全力でレースに臨める環境が整った。
レース2のグリッドは40分間の計時予選のセカンドラップタイムで決定。自身が持つコースレコードを更新した予選セッションで中須賀は、2分4秒台を連発。これでレース2も堂々のポールポジションを獲得。2番手グリッドの高橋巧は2分5秒フラット。レース1同様3番手グリッドを獲得した野左根航汰(ブリヂストン)も2分5秒台。以下、渡辺一馬(ブリヂストン)、渡辺一樹(ブリヂストン)、ヨシムラからスポット参戦を果たしたブラッドリー・レイ(ブリヂストン)、津田拓也(ブリヂストン)と、7番手グリッドまでをブリヂストンユーザーが占めた。
ウイークで初のウエットコンディションとなった決勝日。レース1は雨が降りしきる中での戦いとなったが、昼頃には雨が上がった。しかし午後のレース2もウエット宣言が出されて20周から18周に減算。グリッドに並んだマシンはドライタイヤとウェットタイヤが入り交じっていた。
好スタートを切ってホールショットを奪ったのは高橋巧。レイ、野左根、渡辺一馬、中須賀と続く。中須賀は早くもオープニングラップで2番手浮上。逆にレイはオープニングラップで9番手まで後退するなど、激しい順位争いが展開される。
2周目には高橋巧と中須賀が一騎打ちを開始。3番手単独走行を開始したかに見えた野左根にはインターミディエイトを装着して10番手グリッドからスタートした清成龍一(PI)が襲いかかる。
清成はあっという間に野左根を攻略するとトップ2台との差を詰めて3台での首位争いが開始される。
路面状況は、水しぶきが上がる所もある反面、ライン上は乾いている所も多くなり、ウェットタイヤでは厳しい状況となった。
4周目。清成がトップ浮上。2台を引き離して独走態勢に移行。中須賀が高橋巧を捕らえて2番手に浮上するが、清成との差は開く一方。
レース中盤。清成のチームメイトで同じくインターミディエイトを履く高橋裕紀(PI)がじりじりと順位を上げ、野左根をかわして4番手に浮上。
レース後半は清成、中須賀、高橋巧のトップ3も高橋裕紀もそれぞれ完全に単独走行のままで周回を重ねる。そしてそのまま清成が全日本復帰後初優勝。中須賀はダブル2位、高橋巧は3位でチェッカーを受けた。
●中須賀克行(予選1位、決勝2位)
「サイティングラップで路面状況を確認してウェットタイヤでいくかスリックタイヤでいくかを見極めました。その結果、ウェットタイヤを装着したのですが、その選択は間違っていませんでした。タイヤをマネージメントしながらタイムを落とさずに周回しました。清成選手のペースで走るのは無理でしたが、高橋巧選手よりも高いアベレージで走れたので、そういう意味ではうまくできたし、自分がやれることをしっかりできたと思います」
●山田宏(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「レース2スタート時にはところどころで乾き始める兆候が見え、非常に難しい路面状況でした。サイティングラップをスリックタイヤで出たライダーもいましたが、ブリヂストンサポート上位勢はほとんどハードのウェットタイヤを選択しました。レース序盤はレース1同様に高橋選手、中須賀選手のオーダーでしたが、徐々にラインが乾き出し、ウエットタイヤでは厳しい状況になりました。他社のインターミディエイトタイヤを装着した清成選手が速さを見せて優勝。中須賀選手は2位、高橋選手は3位という結果になりました。このクラスでブリヂストンサポートライダーが勝てなかったのは4年ぶり。難しい路面コンディションであったにせよ、連勝記録が途絶えたのは悔しいです。これからまた新たな記録を更新すべくチャレンジしていきます」
決勝
- 開催日:2018/11/04
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 決勝出走:28
- 完走:25
- (5.821km x 18laps = 104.778km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 23 | 清成 龍一 | PI | KYB MORIWAKI MOTUL RACING | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 10 | 2:14.261 | 40:41.664 | |||
2 | 21 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 18 | 2:15.966 | 41:05.463 | |||
3 | 1 | 高橋 巧 | BS | Team HRC | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:16.301 | 41:14.552 | |||
4 | 72 | 高橋 裕紀 | PI | KYB MORIWAKI MOTUL RACING | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:15.716 | 41:21.968 | |||
5 | 46 | 星野 知也 | PI | TONE RT SYNCEDGE 4413 | S1000RR | BMW | 18 | 2:16.261 | 41:39.053 | |||
6 | 5 | 野左根 航汰 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5 | YZF-R1 | ヤマハ | 18 | 2:18.225 | 41:40.584 | |||
7 | 090 | 秋吉 耕佑 | BS | au・テルル MotoUP RT | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:18.263 | 41:46.831 | |||
8 | 11 | 渡辺 一馬 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 18 | 2:19.209 | 41:58.967 | |||
9 | 28 | B.レイ | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L8 | スズキ | 18 | 2:19.305 | 42:16.181 | |||
10 | 20 | 日浦 大治朗 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:19.853 | 42:20.147 | |||
11 | 8 | 山口 辰也 | BS | TEAM SuP Dream Honda | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:19.972 | 42:20.188 | |||
12 | 71 | 加賀山 就臣 | DL | Team KAGAYAMA | GSX-R1000 | スズキ | 18 | 2:20.097 | 42:25.902 | |||
13 | 12 | 津田 拓也 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L8 | スズキ | 18 | 2:14.845 | 42:27.536 | |||
14 | 634 | 水野 涼 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:20.857 | 42:28.581 | |||
15 | 25 | 生形 秀之 | BS | エスパルドリームレーシング・IAI | GSX-R1000 | スズキ | 18 | 2:21.373 | 42:43.677 | |||
16 | 7 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 18 | 2:21.384 | 42:52.849 | |||
17 | 14 | 中冨 伸一 | DL | HiTMAN RCKOSHiEN YAMAHA | YZF-R1 | ヤマハ | 18 | 2:20.875 | 42:54.237 | |||
18 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L8 | スズキ | 17 | 1 | 2:16.892 | 40:43.458 | ||
19 | 34 | 岡村 光矩 | DL | KRP三陽工業&RS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 17 | 1 | 2:21.990 | 40:48.472 | ||
20 | 35 | 近藤 湧也 | BS | JOYNET GBSレーシング YAMAHA | YZF-R1 | ヤマハ | 17 | 1 | 2:23.127 | 40:53.258 |