- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2019年10月05日(土) 〜 2019年10月06日(日)
全日本ロードレース選手権第7戦オートポリスのJSB1000クラスは2レース制。レース1で優勝を飾った中須賀克行(ブリヂストン)は、ポイントリーダーの高橋巧(ブリヂストン)に21点差から16点差に迫った。
日曜日に行なわれるレース2のグリッドは、土曜日の予選のセカンドタイムによって決定。その結果、中須賀がレース2のポールポジションをも獲得した。2番手グリッドもレース1と同様に高橋。3番手フロントロウはレース1で表彰台争いを展開した水野涼(ブリヂストン)。2列目に渡辺一馬(ブリヂストン)、野左根航汰(ブリヂストン)、岩戸亮介(ブリヂストン)と、カワサキトップチームの2台がつける。カワサキにとってオートポリスはホームコース。渡辺一馬も岩戸も気合いが入る。
そして迎えた日曜日早朝のオートポリスは霧雨。ウオームアップ走行時はすでに止んでいたものの、路面はしっとりと濡れている。これまでも微妙なコンディションで圧倒的な強さを発揮してきた秋吉耕佑(ブリヂストン)がトップタイムをマーク。さらに今季からJSB1000に初挑戦を開始したベテランの関口太郎(ブリヂストン)が3番手タイムをたたき出すなど、レース2への楽しみが演出されたウオームアップ走行になった。
朝はウエットコンディションだったものの、天候が回復してドライコンディションでスタートしたレース2。ホールショットを奪ったのは水野。背後につけた中須賀、野左根の間に割って入ったのは高橋。この4台に渡辺一樹(ブリヂストン)、渡辺一馬、岩戸を加えた7台がトップ集団を形成する。
3周目。一度は表彰台圏内に上がった高橋だが、ペースが上がらずすぐに野左根に3番手を奪還されてしまい、さらには渡辺一樹にもかわされてしまう。
8周目。野左根が中須賀を捕らえて2番手浮上。同時に水野、野左根、中須賀のトップ争いと、渡辺一樹、高橋、渡辺一馬の4位争いの二組に分かれる。それを見た高橋が渡辺一樹から4番手を奪還。猛然とトップ3台を追いかけ、4台でのトップ争いに持ち込む。同時に中須賀が野左根から2番手を奪回する。
レース折り返しの10周を終了すると、渡辺一馬が渡辺一樹をかわして5番手に浮上すると高橋との差を詰め始める。高橋はなかなかトップ3台の争いに加わることができない。
14周目。野左根が中須賀を捕らえ、さらには水野をもパスしてトップ浮上。しかし翌周に水野が首位奪還。野左根は中須賀にもかわされて一気に3番手に後退。
残り5周。いよいよ中須賀がトップに立った。水野が仕掛けるが中須賀は難なくブロック。3番手に後退した水野は高橋に表彰台争いを挑まれる。
中須賀は18周目、19周目とファステストラップを連発してトップを快走。食らいついた野左根に隙を与えることなくダブルウインを飾った。また、表彰台争いは高橋に軍配が挙がった。高橋は中須賀に11ポイントのアドバンテージを持つタイトルリーダーとして最終戦に臨むことになった。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「昨日と同じような路面コンディションでしたが、雨上がりの影響か、今日はタイヤスピンが多かったです。それでも安定したタイムを刻めました。昨日は野左根航汰選手に取られてしまったファステストラップも、今日は取れました。レース終盤にペースを上げることができ、ペースアップできました。安定した高性能を発揮してくれたブリヂストンタイヤに感謝しています」
●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「レース序盤は昨日の上位4台にヨシムラの渡辺一樹選手、カワサキの渡辺一馬選手を加えた6台での争いで、非常に見ごたえのある展開になりました。レース中盤以降はヤマハの2台が少し抜け出しました。今回も野左根航汰選手の意欲が見えましたが、ディフェンディングチャンピオンである中須賀克行選手のチャンピオン獲得に向けた非常に力強いレース展開が勝りました。中須賀選手はレース後半も早いラップタイムを刻み、ゼッケン1番としての強さを見せました。ポイントリーダーの高橋巧選手は点差を詰められたものの、今季2戦目の鈴鹿2&4では非常に速いラップタイムをマークしています。最終戦鈴鹿でも同じようにチャンピオン奪回に向けて力強い走りをみせてくれるでしょう」
決勝
- 開催日:2019/10/06
- 決勝出走:30
- 完走:26
- (4.674km x 20laps = 93.48km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:48.007 | 36:18.354 | |||
2 | 4 | 野左根 航汰 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:48.154 | 36:19.215 | |||
3 | 13 | 高橋 巧 | BS | Team HRC | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 1:48.424 | 36:20.706 | |||
4 | 634 | 水野 涼 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 1:48.380 | 36:20.907 | |||
5 | 23 | 渡辺 一馬 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 1:48.536 | 36:25.870 | |||
6 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 20 | 1:48.377 | 36:30.466 | |||
7 | 64 | 岩戸 亮介 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 1:48.697 | 36:38.652 | |||
8 | 75 | 前田 恵助 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:49.375 | 36:41.386 | |||
9 | 12 | 加賀山 就臣 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 20 | 1:49.637 | 36:53.011 | |||
10 | 35 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 1:49.865 | 36:53.266 | |||
11 | 19 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 1:50.330 | 37:07.035 | |||
12 | 44 | 関口 太郎 | BS | Team ATJ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 1:50.318 | 37:07.291 | |||
13 | 95 | 生形 秀之 | BS | エスパルドリームレーシング・IAI | GSX-R1000 | スズキ | 20 | 1:50.364 | 37:14.783 | |||
14 | 87 | 柳川 明 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 1:50.429 | 37:14.851 | |||
15 | 71 | 津田 拓也 | DL | TK SUZUKI BLUE MAX | GSX-R1000 | スズキ | 20 | 1:51.512 | 37:26.107 | |||
16 | 18 | 津田 一磨 | BS | Team Baby Face | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:51.408 | 37:28.823 | |||
17 | 46 | 星野 知也 | PI | TONE RT SYNCEDGE 4413 | S1000RR | BMW | 20 | 1:51.397 | 37:31.993 | |||
18 | 77 | 伊藤 和輝 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 1:51.414 | 37:33.773 | |||
19 | 70 | 清末 尚樹 | BS | TEAM WITH 87 KYUSHU | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 1:51.382 | 37:40.242 | |||
20 | 31 | 小島 一浩 | DL | Honda緑陽会熊本レーシング | CBR1000RR | ホンダ | 20 | 1:52.730 | 37:53.170 |