- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2019年11月02日(土) 〜 2019年11月03日(日)
2レースが行なわれるときには1回の予選のセカンドタイムでグリッドを決める大会が多い中、最終戦は予選も2回。レース2の予選は土曜日の午後に行なわれた。
レース2のグリッドを競う予選2回目も30分間のタイムアタック。真っ先に2分4秒台にタイムを入れたのは高橋巧(ブリヂストン)。その高橋巧は決勝を見据えた走行に切り替えたのか、その後は2分5秒台で周回を重ねる。
一方、中須賀克行(ブリヂストン)はセッション10分を切ったところで2分4秒504、野左根航汰(ブリヂストン)が2分4秒616をマークする。そしてそのまま高橋巧が2レース共にポールポジションを獲得。「午後は午前中ほどコンディションがよくなかった。空気が冷たくなったからか、午前中とはちょっと違うフィーリングでした」と2分4秒どまりだった理由を説明。それでも「今シーズン後半戦でいい流れが作れていなかったが、これで流れを変えられつつあるから明日に向けてはよかった」とコメントした。
日曜日の午後にスケジュールされたレース2がスタートするころには上空は雲に覆われた。午前に行なわれたレース1は14周だったが、午後のレース2は20周での戦い。
好スタートでレースをリードしたのは高橋巧。2番手争いは秋吉耕佑(ブリヂストン)を先頭に中須賀、野左根、水野涼(ブリヂストン)、渡辺一樹(ブリヂストン)、渡辺一馬(ブリヂストン)と6台での展開。
高橋巧はレース1の悔しさを晴らすかのようにオープニングラップから後続を引き離してトップを独走。最後には15秒もの大差を築いて優勝した。
2位争いは4周目あたりには秋吉、中須賀、野左根の3台に絞られる。3台の2位争いはペースが上がらず、渡辺一馬、渡辺一樹が追いついて5台に膨らむ。6周目には野左根が集団トップに浮上。同時に中須賀も秋吉をかわしてペースアップ。野左根、中須賀が2台で高橋巧を追いかける。ここに渡辺一樹も追従する。
レースが動いたのは16周目の最終シケイン。渡辺一馬が中須賀を捕らえて3番手に浮上。渡辺一樹は翌周に野左根をも攻略。野左根はすぐに2番手のポジションを奪還。翌周に再び仕掛けた渡辺一樹。しかしオーバーランで4番手に後退。ラストラップ。中須賀が野左根をパス。高橋巧には大きく離されたものの、2位でチェッカーを受けて大逆転チャンピオンを決めた。
●高橋巧(予選1位/決勝1位)
「いつものことながら、ブリヂストンタイヤの幅の広さを感じます。当然のことながら路面温度によって得られるグリップ力は違うのですが、レース2は路温が20度を少し超えたくらいだったと思います。それでも同じタイヤで20周という長丁場のレースを走りきることができました。シーズンをとおして、ほぼ同じタイヤで戦うことができたのも、すごいことだと思います」
●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「レース1でポイント差が逆転。追う立場となった高橋巧選手が1周目から後続を引き離す非常に速いペースだったのが、彼の勝ちに行く姿勢の表れだったと思います。ポイントで有利になった中須賀克行選手は序盤から中盤にかけて2位争いの中で走行してしましたが、ミスが許されないプレッシャーのかかるレースとなりました。終盤には2位集団の中で確実に一番前でゴールするという展開。チャンピオン獲得のために最も重要な要素である『常に上位でゴールする』というミッションを果たし、名誉あるチャンピオンを獲得されました。追う立場となった巧選手は優勝が絶対条件の中で、レース1での悔しさをバネに完全に自分のペースに持ち込み、最後までトップを走行することでチャンピオンに相当するすばらしい走りを見せました。中須賀選手の9回目のタイトルという非常に偉大な記録達成に対して貢献できたことを、大変光栄に思います」
決勝
- 開催日:2019/11/03
- 決勝出走:30
- 完走:26
- (5.821km x 20laps = 116.42km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 13 | 高橋 巧 | BS | Team HRC | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2'05.278 | 42'03.844 | |||
2 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 2:06.042 | 42:18.830 | |||
3 | 4 | 野左根 航汰 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 2:05.900 | 42:19.117 | |||
4 | 26 | 渡辺 一樹 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 20 | 2:06.156 | 42:21.624 | |||
5 | 23 | 渡辺 一馬 | BS | Kawasaki Team GREEN | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 2:06.014 | 42:31.877 | |||
6 | 634 | 水野 涼 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:07.211 | 42:44.615 | |||
7 | 12 | 加賀山 就臣 | BS | ヨシムラスズキMOTUL | GSX-R1000L9 | スズキ | 20 | 2:07.626 | 42:48.126 | |||
8 | 35 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:07.513 | 42:48.781 | |||
9 | 15 | Z.ザイディ | BS | Honda Asia-Dream Racing with SHOWA | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:08.222 | 42:58.066 | |||
10 | 75 | 前田 恵助 | BS | YAMALUBE RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 2:07.993 | 42:58.372 | |||
11 | 44 | 関口 太郎 | BS | Team ATJ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:08.213 | 43:08.885 | |||
12 | 19 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:08.156 | 43:10.983 | |||
13 | 72 | 高橋 裕紀 | PI | KYB MORIWAKI MOTUL RACING | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:08.478 | 43:12.031 | |||
14 | 87 | 柳川 明 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 20 | 2:08.190 | 43:12.204 | |||
15 | 71 | 津田 拓也 | DL | TK SUZUKI BLUE MAX | GSX-R1000 | スズキ | 20 | 2:09.053 | 43:27.483 | |||
16 | 18 | 津田 一磨 | BS | Team Baby Face | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 2:09.160 | 43:44.592 | |||
17 | 46 | 星野 知也 | PI | TONE RT SYNCEDGE 4413 | S1000RR | BMW | 20 | 2:09.439 | 43:46.100 | |||
18 | 31 | 小島 一浩 | DL | Honda緑陽会熊本レーシング | CBR1000RR SP2 | ホンダ | 20 | 2:10.901 | 43:55.603 | |||
19 | 36 | 今野 由寛 | BS | Moto Map SUPPLY | GSX-R1000R | スズキ | 20 | 2:10.703 | 43:55.737 | |||
20 | 85 | 中冨 伸一 | DL | HiTMAN RC 甲子園ヤマハ | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 2:10.981 | 43:56.991 |