- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2020年09月19日(土) 〜 2020年09月20日(日)
第2戦岡山大会が台風で中止になったため、今季2戦目となった全日本ロードレース選手権第3戦九州大会。
ブリヂストンBATTLAX R11 NHSを使用して行われるタイヤワンメークレースのST600クラスは地元ライダーのスポット参戦を含め、44台ものエントリーを集めた。
1カ月以上のインターバルを経ての開催となった今大会。公式事前テストがなかったこともあり、1周でも多く練習走行をしたいところ。しかしウイーク初日の金曜日は雨と霧に見舞われて全走行がキャンセル。全ライダーが恨めしげに空を見上げて一日が終わった。
天候が回復した土曜日。午前中の特別走行が5分延長されたものの、30分間でセッティングを決めて午後の予選に臨むことになった。その予選でトップタイムをマークしたのは荒川晃大。前戦の勝者、岡本裕生が2番手、前戦ではマシントラブルに泣いたディフェンディングチャンピオン小山知良が3番手というフロントロウになった。
荒川は「今年はチャンピオンをねらって走っているからタイムにはこだわっている。予選もトップをねらっていた」と笑顔をみせた。
好天に恵まれた決勝。好スタートを切ったのは岡本。小山、國峰啄磨、荒川、南本宗一郎と続く。岡本と小山のトップ争い、國峰と荒川の表彰台争いと、二つのサイドbyサイドの激戦が開始される。
5周目に小山がトップ浮上。翌6周目は岡本が首位奪回と激しい攻防が展開される。後方では荒川が國峰の前に出てトップ2台との差を詰め始める。
8周目。荒川から離されまいと必死にアクセルを開けていた國峰が単独転倒。戦線を離脱してしまう。
一度はトップ2台のテールについたかに思われた荒川は徐々に離され、岡本と小山の完全な一騎打ちに突入。
最終ラップ。1コーナーで小山が岡本を捕らえてトップ再浮上。すきをつく岡本。ブロックする小山。息をのむ接近戦は小山に軍配。岡本は0.024秒差の2位でフィニッシュした。
●小山知良(予選3位/決勝1位)
「ようやくゼッケン1番で勝つことができました。今季は人生初の1番をつけてのシーズン。前戦はマシントラブルが出て悔しいレースになりました。今回は岡本選手のペースが想像以上に速く、フロントもリアも苦しかったので、どうやって勝負をしようか考えました。僕の強みのブレーキングを活かすには一発勝負しかないと思って1コーナーに集中しました。3コーナーで転倒しそうになったのですが、なんとか立て直してオートポリス3連覇を飾れてよかったです」
●東雅雄(株式会社ブリヂストン モーターサイクルレーシングマネージャー)
「途中から小山選手と岡本選手の2台が抜け出して一騎打ちとなりました。過去2年にわたってタイトル争いを展開している二人。この二人が激戦のST600クラスを引っ張っていくのだということを象徴するレースでした。岡本選手がトップでの周回が多く、このまま抑えきるかと思いましたが、小山選手は「最後のワンチャンスをねらった」と最終ラップに勝負をしました。しっかりやり遂げたのはさすが昨年のチャンピオン。ベテランらしい作戦だったと思います。今回のレースウイーク中に、次の3年間もブリヂストンがST600クラスにタイヤを供給することが発表されました。これからもブリヂストンはベテランと若手の激しい争いになっているST600クラスの足元を支え続けます」
決勝
- 開催日:2020/09/20
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 決勝出走:40
- 完走:38
- (4.674km x 15laps = 70.11km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 小山 知良 | BS | 日本郵便 Honda Dream TP | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:53.455 | 28:30.953 | |||
2 | 41 | 岡本 裕生 | BS | 51ガレージニトロレーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:53.542 | 28:30.977 | |||
3 | 54 | 荒川 晃大 | BS | MOTOBUM HONDA | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:53.481 | 28:35.801 | |||
4 | 2 | 南本 宗一郎 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:53.582 | 28:38.253 | |||
5 | 50 | 長尾 健吾 | BS | NCXXRACING&善光会 TEAMけんけん | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.244 | 28:44.542 | |||
6 | 39 | 阿部 恵斗 | BS | ウェビックチームノリックヤマハ | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.220 | 28:44.607 | |||
7 | 97 | 佐野 優人 | BS | TEAM VITAL SPIRIT | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.284 | 28:51.191 | |||
8 | 31 | 鈴木 光来 | BS | MOTOBUM HONDA | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:53.833 | 28:51.392 | |||
9 | 18 | 横山 尚太 | BS | ガレージL8 RACING TEAM・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.427 | 28:54.011 | |||
10 | 340 | 岡村 光矩 | BS | KRP三陽工業&RS-ITOH | ZX-6R | カワサキ | 15 | 1:54.566 | 28:55.410 | |||
11 | 36 | 井手 翔太 | BS | AKENO SPEED・YAMAHA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.954 | 28:55.646 | |||
12 | 75 | 綿貫 舞空 | BS | 伊藤レーシングBORG カスタム | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.111 | 28:56.392 | |||
13 | 33 | 中山 耀介 | BS | 伊藤レーシング & TEAM SHOTA | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:54.877 | 28:56.516 | |||
14 | 71 | 埜口 遥希 | BS | SDG Mistresa RT HARC-PRO. | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:55.045 | 28:57.519 | |||
15 | 341 | 和田 留佳 | BS | KRP三陽工業&RS-ITOH | ZX-6R | カワサキ | 15 | 1:54.784 | 29:00.581 | |||
16 | 98 | 佐野 勝人 | BS | TEAM VITAL SPIRIT | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.314 | 29:05.738 | |||
17 | 46 | 芳賀 涼大 | BS | ニトロレーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.702 | 29:10.715 | |||
18 | 11 | 伊達 悠太 | BS | BATTLE FACTORY | CBR600RR | ホンダ | 15 | 1:55.453 | 29:10.855 | |||
19 | 22 | 長尾 健史 | BS | 冨永総業TEAMけんけんwithBEE | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.557 | 29:11.074 | |||
20 | 51 | 関野 海斗 | BS | 51ガレージニトロレーシング | YZF-R6 | ヤマハ | 15 | 1:55.856 | 29:11.889 |