- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2021年07月17日(土) 〜 2021年07月18日(日)
全日本ロードレース第5戦鈴鹿MFJ-GPのJSB1000クラスは2レース制。グリッドは予選のセカンドラップタイム順。ポールポジションはレース1のポールポジション同様に中須賀克行(ブリヂストン)だった。そしてレース1に引き続き中須賀のみが2分5秒台というセカンドタイム。2番手は2分6秒台の加賀山就臣(ブリヂストン)、3番手は2分7秒台の名越哲平(ブリヂストン)。中須賀は予選終了後に「例年だと鈴鹿8耐ウイーク。気温も湿度も高くてバイクのパフォーマンスが落ちる季節。でもスプリントレースだという意識が強くて、どうしても季節のいい時期のタイムを目指してしまう。その結果、なかなかリズムを作れなくなってしまう。だが、落ち着いて今のコンディションに合った走りをしたらタイムが安定した」とコメント。「タイヤをしっかりマネージメントして、最終的に勝てるようにもっていきたい」と語ったが、レース1はその言葉どおりの戦い方で勝利した。今大会からヤマハGP参戦60周年記念カラーになり、中須賀にはいつも以上にプレッシャーがかかっていた。そしてレース1での優勝、ランキング2位の清成龍一(ブリヂストン)が11位に沈んだことで、レース2で中須賀がタイトル獲得の可能性が高まった。中須賀は様々なプレッシャーを背負ってレース2に挑むことになった。
好天に恵まれた日曜日。昼頃に一瞬、天候が急変して雨粒が落ちてくることがあったものの、すぐに晴天に転じた。レース1よりも2周多い16周という周回数が組まれたレース2。好スタートを切ってレースをリードしたのは加賀山。中須賀が背後につけ、7番手スタートの清成が3番手につける。オープニングラップで中須賀をとらえて2番手に浮上した清成。2周目に入った途端にトップ浮上。中須賀も清成に続いて加賀山をパスして清成の背後につける。清成、中須賀、加賀山のトップ3に日浦大治朗(ブリヂストン)、名越、濱原颯道(ブリヂストン)と続く。3周目に日浦が加賀山を捕らえて3番手浮上。トップ2台を追いかけ始める。さらに加賀山との4位争いを制した名越も加わり、トップ集団は4台に。6周目。名越が日浦を攻略して3番手浮上。日浦はトップ集団から離されそうになりながらも食らいついたまま周回を重ねる。
9周目のシケインで名越が勝負に出て失敗。トップ3台が入り乱れ、ここで中須賀がトップに浮上。清成、日浦、名越の順に入れ替わる。10周目。今度は日浦がシケインで勝負を仕掛けて2番手浮上。その間に中須賀は逃げの体勢に入る。12周目。日浦の小さなミスを見逃さなかった清成が2番手奪回。今度は日浦を引き離して単独2番手走行を開始する。中須賀は淡々とトップを快走。最後は5秒以上のアドバンテージを築いてダブルウイン。残り2大会を残してチャンピオン獲得となった。清成は2位でゴール。スポット参戦の日浦がダブル表彰台。中須賀はチャンピオンTシャツでウイニングラン。ライバルたちが次々に祝福にかけつけた。
中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「レース1に続いてレース2も路面温度が高くて同じようなコンディションでしたが、レース2はレース1よりも周回数が2周長い設定でした。それでもタイヤのマネージメントをしながらレース1よりも高いアベレージが刻めました。最後までコントロール性のあるタイヤだったからこそ実現できたことです。だからこそ、優勝でチャンピオンを決めることができました。ブリヂストンと共に大きな記録を刻むことができて、非常にうれしく思います」
決勝
- 開催日:2021/07/18
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:21
- 完走:19
- (5.821km x 16laps = 93.136km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 7 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 16 | 2:07.532 | 34:08.660 | |||
2 | 2 | 清成 龍一 | BS | Astemo Honda Dream SI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:07.503 | 34:13.141 | |||
3 | 41 | 日浦 大治朗 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:07.437 | 34:16.582 | |||
4 | 25 | 名越 哲平 | BS | MuSASHi RT HARC-PRO.Honda | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:07.506 | 34:22.336 | |||
5 | 3 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT 桜井ホンダ | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:08.260 | 34:26.813 | |||
6 | 10 | 加賀山 就臣 | BS | Team KAGAYAMA | GSX-R1000 | スズキ | 16 | 2:08.046 | 34:33.409 | |||
7 | 6 | 岩田 悟 | BS | Team ATJ | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:08.573 | 34:37.236 | |||
8 | 12 | 柳川 明 | BS | Will-RAISEracingRS-ITOH | ZX-10RR | カワサキ | 16 | 2:09.255 | 34:47.429 | |||
9 | 18 | 秋吉 耕佑 | BS | MURAYAMA.TJC.RT | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:08.985 | 34:51.204 | |||
10 | 31 | 大久保 光 | BS | Eva RT 初号機 WEBIKE TRICKSTAR | ZX-10RR | カワサキ | 16 | 2:09.859 | 34:58.731 | |||
11 | 13 | 児玉 勇太 | BS | Team Kodama | YZF-R1 | ヤマハ | 16 | 2:09.749 | 34:58.801 | |||
12 | 26 | 山口 辰也 | BS | TOHO Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:10.421 | 35:00.514 | |||
13 | 24 | 黒木 玲徳 | BS | GOSHI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:10.158 | 35:00.893 | |||
14 | 9 | 関口 太郎 | BS | SANMEI Team TARO PLUSONE | S1000RR | BMW | 16 | 2:10.275 | 35:02.915 | |||
15 | 16 | 中冨 伸一 | DL | Waveinn-R | YZF-R1 | ヤマハ | 16 | 2:11.012 | 35:09.188 | |||
16 | 63 | 安田 毅史 | BS | TEAM AGRAS with NOJIMA | CBR1000RR-R | ホンダ | 16 | 2:10.829 | 35:25.147 | |||
17 | 28 | 東村 伊佐三 | PI | 信州活性プロジェクト・Team長野 | S1000RR | BMW | 16 | 2:13.153 | 35:58.556 | |||
18 | 69 | 可部谷 雄矢 | DL | 山科カワサキ・オートレース宇部 withYIC | ZX-10RR | カワサキ | 16 | 2:15.098 | 36:14.874 | |||
19 | 32 | 川名 拳豊 | DL | 磐田レーシングファミリー | YZF-R1 | ヤマハ | 15 | 1 | 2:16.496 | 34:30.879 |