- 開催場所:モビリティリゾートもてぎ
- 開催日:2022年04月02日(土) 〜 2022年04月03日(日)
全日本ロードレース選手権2022シーズンの開幕戦はモビリティリゾートもてぎで開催された。
今季のJSB1000クラスは昨年ランキング3位の清成龍一(ブリヂストン)がTOHO Racingに移籍。加賀山就臣(ブリヂストン)が引退。その加賀山が監督としてヨシムラとタッグを組み立ち上げたチーム、YOSHIMURA SUZUKI RIDEWINから渡辺一樹がフル参戦を発表。岡本裕生(ブリヂストン)がヤマハファクトリーチーム入りするなど、華やかな話題が満載になった。
シーズン前にも大きな話題があった。ホンダのエースライダーとなった名越哲平(ブリヂストン)と清成がテストで負傷。開幕戦の欠場がアナウンスされたのだ。
二人の大型ライダー不在の中、木曜日から始まった走行。二日間の練習走行は低い気温と風、小雨にも見舞われた。その中で常にトップに君臨したのはディフェンディングチャンピオンの中須賀克行(ブリヂストン)。渡辺一樹が常に2番手につけ、早くも対決の構図が出来上がる。
2レース制が組まれた開幕戦。土曜日には予選とレース1が行なわれる最も忙しい一日となった。
予選は10時20分からスタート。朝から青空が広がったものの、空気は冷えたまま。そんな中でのタイムアタックで秋吉耕佑(ブリヂストン)ら数台が転倒を喫する荒れた展開となった。
それでも常にトップにつけていたのは中須賀。残り2分で渡辺一樹がトップに浮上する場面があったものの、中須賀はすぐに逆転。そのままポールポジション獲得となった。
中須賀は「渡辺のタイムを意識することなく、予定どおりのタイムアタックを行なった」と語り、渡辺は「一瞬でも中須賀選手が2番手ポジションになったことで少しでもプレッシャーを与えられていればいい」と応戦。決勝での二人のバトルに期待が集まった。
予選の興奮も冷めやらぬうちに決勝レース1のスタート進行が始まった。スタート直前。グリッド上でエンジンが止まってしまったマシンがあり、スタートディレイ。いったん全車グリッドから退去し、タイヤウオーマーを巻いて待機する。
予定より30分遅れでクイックスタート。周回数は1周減算の14周となった。
好スタートを切ったのは渡辺一樹。すぐに中須賀が首位奪還。そこに濱原颯道(ブリヂストン)、亀井雄大(ブリヂストン)、作本輝介(ブリヂストン)、岡本と続く。
中須賀、渡辺、濱原がコンマ5秒程度の間隔を保ったまま周回を重ねる。3周終了時点でこの3台が完全に後続を引き離して三つ巴に。
6周目あたりから濱原が遅れ出し、トップ争いは中須賀と渡辺の一騎打ちに。単独3位走行に移行した濱原の後方では作本と亀井の激しい4位争いが勃発。
9周目に中須賀がファステストラップをたたき出して渡辺を引き離しにかかる。
一方、亀井から引き離され始めた4位争い中の作本に襲いかかったのは岡本。12周目に作本をとらえると5番手に浮上。さらにペースを上げて4番手の亀井を追いかけ始める。
中須賀は最後までペースを落とすことなく淡々と周回。渡辺を3秒半引き離して独走優勝。渡辺は濱原を8秒近く引き離しての単独2位。濱原は3位表彰台を獲得。ファクトリーチームでの初レースとなった岡本は5位でゴールした。
●中須賀克行(予選1位/決勝1位)
「レースウイークに入ってから、寒かったり暖かかったりと、いろいろなコンディションがありました。それでもタイヤのコンパウンドは決めていました。その選んだタイヤがどんなコンディションでも機能してくれたことが、セッティングにとって一番のいい要素となりました。今日も最後は寒くなりましたが、それでも安定したタイヤのグリップがあったので、最後まで安定したタイムを刻むことができ、優勝することができました。ありがとうございました」
決勝
- 開催日:2022/04/02
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:18
- 完走:18
- (4.801km x 14laps = 67.214km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 1 | 中須賀 克行 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 1:48.248 | 25:27.438 | |||
2 | 15 | 渡辺 一樹 | BS | YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN | GSX-R1000R | スズキ | 14 | 1:48.447 | 25:30.859 | |||
3 | 2 | 濱原 颯道 | BS | Honda Dream RT SAKURAI HONDA | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:48.846 | 25:38.825 | |||
4 | 6 | 亀井 雄大 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:49.372 | 25:43.048 | |||
5 | 29 | 岡本 裕生 | BS | YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2 | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 1:49.464 | 25:44.173 | |||
6 | 27 | 作本 輝介 | BS | Astemo Honda Dream SI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:49.423 | 25:47.590 | |||
7 | 8 | 岩田 悟 | BS | Team ATJ | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:49.749 | 25:55.589 | |||
8 | 28 | 榎戸 育寛 | BS | SDG Motor Sports RT HARC-PRO. | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:51.012 | 26:12.299 | |||
9 | 14 | 津田 一磨 | BS | BabyFace Powered by YOSHIMURA | GSX-R1000R | スズキ | 14 | 1:50.986 | 26:16.465 | |||
10 | 9 | 柳川 明 | BS | KRP SANYOUKOUGYO RSITOH | ZX-10RR | カワサキ | 14 | 1:51.664 | 26:17.080 | |||
11 | 16 | 中冨 伸一 | DL | WaveinnR | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 1:51.605 | 26:17.767 | |||
12 | 11 | 関口 太郎 | BS | SANMEI Team TARO PLUSONE | M1000RR | BMW | 14 | 1:51.578 | 26:18.097 | |||
13 | 32 | 今野 由寛 | BS | Murayama.Honda Dream.RT | CBR1000RR-R | ホンダ | 14 | 1:52.396 | 26:29.354 | |||
14 | 23 | 江口 謙 | BS | Team TATARA aprilia | RSV4 | アプリリア | 14 | 1:53.879 | 26:54.111 | |||
15 | 30 | 樋口 耕太 | BS | EXEDY H.L.O RACING | GSX-R1000R | スズキ | 14 | 1:54.080 | 26:56.451 | |||
16 | 31 | 武田 雄一 | DL | OGURA CLUTCH ORC with RIDE IN | YZF-R1 | ヤマハ | 14 | 1:54.842 | 27:00.662 | |||
17 | 33 | 杉山 優輝 | BS | Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | ホンダ | 13 | 1 | 1:52.991 | 25:31.820 | ||
18 | 34 | 豊田 浩史 | BS | Team TATARA aprilia | RSV4 | アプリリア | 13 | 1 | 1:56.580 | 25:49.919 |