水野涼がトップ独走優勝 中須賀克行が浦本修充との2位争いを制する
- 開催場所:モビリティリゾートもてぎ
- 開催日:2025年04月19日(土) 〜 2025年04月20日(日)
全日本ロードレース選手権2025シーズンの開幕戦は、もてぎ2&4。2輪はJSB1000クラスのみの開催となった。
今季のJSB1000クラスは昨年のチャンピオン岡本裕生が世界戦に旅立ったため、ゼッケン1番不在のシーズン。しかし、12回のタイトル獲得数を誇る中須賀克行(ブリヂストン)、ドゥカティファクトリーマシンでの2年目に挑む水野涼(ブリヂストン)に加え、プライベートチームからBMWファクトリーエンジンで全日本復帰の浦本修充(ブリヂストン)と話題に事欠かない。さらに開幕戦はホンダファクトリーチームから高橋巧(ブリヂストン)が、スズキのサステナブル車両で津田拓也(ブリヂストン)が、それぞれスポット参戦。ホンダ、ヤマハ、スズキの国内3メーカーのファクトリーチーム、ドゥカティ、BMWと外国車のファクトリーマシンが参戦と世界戦かのようなにぎわいになった。
初夏を思わせる陽気になった開幕戦土曜日の予選は11時30分から40分間のタイムアタック。高橋と中須賀の1分47秒台後半での攻防で開始される。すぐに水野が1分47秒314と1分47秒前半のタイムを出して一気にトップに浮上する。水野は1分47秒071とさらにタイムを詰める。
セッション開始15分。浦本が1分47秒360をマーク。ホンダ、ヤマハのファクトリーチームを上回り、2番手に浮上する。この時点で外国車がワンツーに。
セッション残り10分。各車、タイムアタックに集中し始める。高橋が1分47秒200で2番手を奪回。
残り5分。水野が1分46秒807と1分46秒台に突入。各車アタックに入るも、なかなか自身のタイムを詰めることができない。上位勢では唯一、野左根航汰(ブリヂストン)が自身のタイム更新に成功し、ぎりぎり1分47秒台に突入。ここでチェッカー。
ドゥカティの水野がポールポジション。ホンダの高橋が2番手、BMWに乗る浦本が3番手と、これまで例のないフロントロウになった。
決勝日は曇天の中で始まった。レースが始まろうとした瞬間、水野のマシンに異変が起こりすぐにピットに戻される。ポールシッター水野はTカーでグリッドに並ぶことを余儀なくされた。
20周のレース。ホールショットを奪ったのは水野。ロケットスタートを決めた長島哲太(DL)が2コーナーで2番手に浮上すると、3コーナーで水野をかわしてトップ浮上。2番手に下がった水野の背後につけたのは中須賀。オープニングラップを終える前に水野が首位奪回。
2周目。再び長島が首位奪取と激しい展開。背後では野左根が中須賀、水野を2台抜きと果敢なチャレンジを敢行。しかし直後に転倒。
3周目に水野が先頭に出て後続を引き離しにかかる。長島はみるみるポジションダウン。逆に追い上げてきたのは浦本。4周目に3番手に浮上すると中須賀の背後につけて表彰台圏内に浮上。中須賀ねらい打ち態勢に。
水野はそのままトップ独走態勢に移行。中須賀と浦本の2位争いには高橋が加わり、みつどもえに。
レース後半も水野は一人旅。中須賀、浦本、高橋の2位争いは緊迫した接近戦のまま周回を重ねる。
残り5周。浦本が一瞬、中須賀の前に出る場面があったが、すぐに中須賀が2番手奪回。高橋は徐々に2位争いから遅れ出す。
水野は最終的に後続に6.715秒もの大差を築いて優勝。2位争いはラストスパートをかけた中須賀に軍配。浦本は8年ぶりの全日本を3位表彰台で終えた。
●水野涼(予選1位、決勝1位)
「テストからハード目のタイヤを選択していたので、レース後半は間違いなく強くなるだろうという気持ちの余裕がありました。レースがスタートしたら思った以上に前のポジションをキープすることができました。長島選手と野左根選手を抜いてからは、グリップがまだ出ない中でも後ろを離せたらいいなと思っていました。実際に離すことができたので、レース後半に向けては淡々と走れば後続は離れていくと思っていました。ウイーク中は毎走行コンディションが変わっていましたが、周囲と比べるといいペースで走ることができました」
決勝
- 開催日:2025/04/20
- 決勝出走:28
- 完走:24
- (4.801km x 20laps = 96.02km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 3 | 水野 涼 |
BS
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DUCATI Team KAGAYAMA | Panigale V4R | ドゥカティ | 20 | 1:47.706 | 36:13.334 | |||
2 | 2 | 中須賀 克行 |
BS
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YAMAHA FACTORY RACING TEAM | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:48.419 | 36:20.049 | |||
3 | 31 | 浦本 修充 |
BS
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AutoRace Ube Racing Team | M1000RR | BMW | 20 | 1:48.352 | 36:21.011 | |||
4 | 5 | 高橋 巧 |
BS
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Honda HRC Test Team | CBR1000RR-RSP | ホンダ | 20 | 1:48.145 | 36:26.241 | |||
5 | 6 | 名越 哲平 |
BS
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SDG Team HARC‐PRO. Honda | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:48.662 | 36:37.048 | |||
6 | 7 | 津田 拓也 |
BS
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Team SUZUKI CN CHALLENGE | GSX-R1000R | スズキ | 20 | 1:49.432 | 36:44.488 | |||
7 | 9 | 伊藤 和輝 |
BS
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Honda Dream RT SAKURAI HONDA | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:49.802 | 36:56.738 | |||
8 | 8 | 岩田 悟 |
BS
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Team ATJ | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:49.766 | 36:57.190 | |||
9 | 11 | 関口 太郎 |
BS
![]() |
SANMEI Team TARO PLUSONE | M1000RR | ホンダ | 20 | 1:50.293 | 37:02.237 | |||
10 | 13 | 児玉 勇太 |
BS
![]() |
MARUMAE Team KODAMA | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:50.912 | 37:13.769 | |||
11 | 37 | 國峰 琢磨 | DL | TOHO Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:50.999 | 37:18.113 | |||
12 | 20 | 津田 一磨 |
BS
![]() |
Team BabyFace | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:51.457 | 37:31.789 | |||
13 | 17 | 杉山 優輝 |
BS
![]() |
Honda Suzuka Racing Team | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:51.186 | 37:32.539 | |||
14 | 36 | 荒川 晃大 | DL | Astemo Pro Honda SI Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:52.026 | 37:38.275 | |||
15 | 24 | 星野 知也 | DL | TONE RT SYNCEDGE 4413 BMW | M1000RR | BMW | 20 | 1:51.500 | 37:38.527 | |||
16 | 25 | 新庄 雅浩 |
BS
![]() |
KRP SANYOUKOUGYO RSITOH | ZX-10R | カワサキ | 20 | 1:52.294 | 37:45.819 | |||
17 | 32 | 中村 竜也 |
BS
![]() |
KRP SANYOUKOUGYO RSITOH | ZX-10R | カワサキ | 20 | 1:52.498 | 37:53.328 | |||
18 | 23 | 中冨 伸一 | DL | RSN | YZF-R1 | ヤマハ | 20 | 1:52.762 | 37:53347 | |||
19 | 39 | 中島 陽向 |
BS
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SHINSYUREN WITH TOTEC | M1000RR | BMW | 20 | 1:52.504 | 37:53.485 | |||
20 | 38 | 作本 輝介 | DL | TOHO Racing | CBR1000RR-R | ホンダ | 20 | 1:52.903 | 37:54.209 |