シミュレーター・スペシャリストがレースほぼ未経験で優勝を飾る
- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2019年06月15日(土) 〜 2019年06月16日(日)
今シーズンからクラブマンシリーズは、オープンクラスと上級者のエキスパートクラスに分けられた。しかし今回のオートポリスではエントリー台数が一定数を超えなかったため、オープンクラスとエキスパートクラスは、予選・決勝レースともに混走ということになった。
明確なタイム基準によって分けられているわけではないので、速さという意味ではオープンクラスのトライバーがエキスパートクラスの上位に顔を出すことは予想できた。また決勝レースでは混走なので、オープンクラスとエキスパートクラスのバトルも発生してしまっていた。マシンの性能差がないので仕方ないことだが、中には戸惑ってしまうドライバーもいたようだ。
●予選
クラッシュやマシントラブルによってコースサイドに停車したマシンの回収のため、2度の赤旗中断となった波乱の予選。#277窪口綾(ブリヂストン)がトップタイムをマーク。2位にはベテラン#12今井清則(YH)、3位は#759湯川祐太朗(DL)となった。今シーズン、オープンクラスで勝利を独占しているのがカローラ名古屋レーシングチームであり、湯川は開幕戦の勝者。チームメイトで現在ポイントリーダーの#758安藤正明(DL)は4位。
カローラ名古屋の連勝を誰が止めるのか? オープンクラスにはそんな注目点もあった。ポールポジションの窪口のタイムはエキスパートクラスの5位、今井のタイムは7位だった。
●決勝第1ヒート
雨の中でスタートした第1ヒート。エキスパートクラス20台の後方に6列分のスペースを開け、ポールポジションの窪口が33番グリッドからのスタートとなった。エキスパートクラスでも5番手の予選タイムを記録した速さは明らかで、ポジションは後方だがエキスパートクラスのトップと同等のラップタイムを刻んでいく。オープンクラス2位の今井とのギャップはすぐに2秒台へと拡がった。
しかしベテラン今井も負けていない。7周目、窪口が前を走るエキスパートクラスのマシンの処理に戸惑っている隙を突き、オーバーテイクに成功する。その後レースはクラッシュしたマシンの回収のためにセーフティカーが入りそのままチェッカーフラッグとなった。 3位には#131石川裕剛(DL)、4位は#218新谷隆徳(DL)が入った。
●決勝第2ヒート
窪口の挽回の機会は翌日の第2ヒートへと持ち越された。第2ヒートは今井がポールポジションで33番グリッドからのスタートとなる。そのスタート直後から窪口は今井をピタリとマーク。0.5秒以下の接近戦でプレッシャーをかけ続ける。そして4周目最終コーナーから上手くスピードを乗せて1コーナーの進入で完全に前へ出ることに成功する。その後湯川が2位へと上がり、窪口を上回るペースでギャップを詰めたものの、その追撃はチェッカーフラッグによって遮られることになった。3位にはレース参戦2戦目の新谷、今井は4位となった。
オープンクラスで第1ヒート2位、総合で1位を手にした#277窪口綾(ブリヂストン)のコメント。
「予選はエキスパートクラスを含めて5位だったんですけど、何度も赤旗が出てアタックのタイミングがなかったですね。最後のアタックで少し詰まってしまったので、どうかなと思ったんですけど、チームのメンバーがガッツポーズしているのでピックリしました。アクセスというシミュレーターの会社の社員なのですが、86でオートポリスという組み合わせは全く練習してきませんでした(笑)。レース経験はほとんどなくて、オートポリスのライセンスも6月になってから取ったばかりです。でもシミュレーターの経験からいろいろと考えてマシンを走らせました。オーバーテイクもできましたけどタイヤのグリップがしっかりあってスムーズにオーバーテイクできました。」
総合
- 開催日:2019/06/16
- 天候:Cloudy
- 路面:Wet
- 決勝出走:14
- 完走:13
- (4.674km x 10laps = 46.74km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 277 | 窪口 綾 | BS | ACCESS86 | 10 | 23:07.180 | ||||||
2 | 759 | 湯川 祐太朗 | DL | C名古屋 GRガレージ 86 | 10 | 23:07.812 | ||||||
3 | 218 | 新谷 隆徳 | DL | cardoctorDAT 86 | 10 | 23:13.332 | ||||||
4 | 12 | 今井 清則 | YH | すごいねBR-ROM86 | 10 | 23:14.321 | ||||||
5 | 718 | KENBOW | GY | AGEAGE with KR86 | 10 | 23:16.576 | ||||||
6 | 758 | 安藤 正明 | DL | C名古屋86Racing | 10 | 23:17.097 | ||||||
7 | 131 | 石川 裕剛 | DL | セントラル交通・FORC86 | 10 | 23:27.801 | ||||||
8 | 777 | 山﨑 武司 | DL | OTG TN滋賀 86 | 10 | 23:48.094 | ||||||
9 | 14 | 鈴木 祐子 | BS | Kpowers ARG 86 | 10 | 23:55.327 | ||||||
10 | 118 | 川西 賢作 | BS | KDO86・うどんちゃん | 10 | 24:00.383 | ||||||
11 | 26 | 村上 浩一 | DL | 村上タイヤ・テクノスポーツ86 | 10 | 24:03.192 | ||||||
12 | 366 | 久我 岬 | BS | GR東京レーシング梶田医院86 | 10 | 24:05.427 | ||||||
13 | 150 | 中嶋 慎次 | DL | 福岡スバルトップギア BRZ | 9 | 22:43.764 | ||||||
- | 321 | 三尾 修 | BS | まるさん 制動屋 BRZ | 10 | DNF |
決勝ヒート1
- 開催日:2019/06/15
- 天候:Rain
- 路面:Wet
- 決勝出走:14
- 完走:13
- (4.674km x 10laps = 46.74km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 12 | 今井 清則 | YH | すごいねBR-ROM86 | 10 | 31:03.977 | ||||||
2 | 277 | 窪口 綾 | BS | ACCESS86 | 10 | 31:04.902 | ||||||
3 | 131 | 石川 裕剛 | DL | セントラル交通・FORC86 | 10 | 31:13.450 | ||||||
4 | 218 | 新谷 隆徳 | DL | cardoctorDAT 86 | 10 | 31:14.967 | ||||||
5 | 759 | 湯川 祐太朗 | DL | C名古屋 GRガレージ 86 | 10 | 31:16.086 | ||||||
6 | 718 | KENBOW | GY | AGEAGE with KR86 | 10 | 31:18.271 | ||||||
7 | 14 | 鈴木 祐子 | BS | Kpowers ARG 86 | 10 | 31:22.521 | ||||||
8 | 366 | 久我 岬 | BS | GR東京レーシング梶田医院86 | 10 | 31:26.184 | ||||||
9 | 118 | 川西 賢作 | BS | KDO86・うどんちゃん | 10 | 31:29.743 | ||||||
10 | 777 | 山﨑 武司 | DL | OTG TN滋賀 86 | 10 | 31:31.228 | ||||||
11 | 150 | 中嶋 慎次 | DL | 福岡スバルトップギア BRZ | 10 | 31:32.322 | ||||||
12 | 26 | 村上 浩一 | DL | 村上タイヤ・テクノスポーツ86 | 10 | 31:54.611 | ||||||
13 | 758 | 安藤 正明 | DL | C名古屋86Racing | 10 | 32:21.402 | ||||||
- | 321 | 三尾 修 | BS | まるさん 制動屋 BRZ | 1 | DNF |