佐々木雅弘が3年ぶりのポール・トゥ・ウィンを達成

  • 開催場所:ツインリンクもてぎ
  • 開催日:2021年03月20日(土) 〜 2021年03月21日(日)
TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2021 プロフェッショナルシリーズ 第1戦

2017年以来、久しぶりの開幕戦となったツインリンクもてぎ。ただし昨シーズンの最終戦に続き、年をまたいだ2連戦ということでもある。11月と3月、気温もそれほど大きく違うわけでもなく、最終戦のデータが活かせるか? という推測は、残念ながら成立しなかったようだ。その原因となったのは、併催されているスーパー耐久シリーズ用のスリックタイヤがつけた路面のラバーが、86/BRZ用タイヤに大きく影響を与えてしまったからだ。早めにサーキット入りしテストを繰り返したチームとドライバーは、スーパー耐久の走行が始まった金曜日にガラッと路面の様相が変化したことを知ることになった。その路面変化に対する対応が、予選結果を大きく左右することになった。エントリー台数は31台。決勝レースが行われる日曜日に雨の予報が出ていたこともあり、タイヤを選択できるチームのほとんどはウェットでの優位性が圧倒的なブリヂストンを選択していた。

●予選
チームと自身のホームコースであり、エキスパートクラスからのステップアップを果たした#56鶴賀義幸(ブリヂストン)を先頭にコースイン。これまでの予選ではできるだけコースインのタイミングを遅らせるパターンが目立ったが、今回は少し様子が異なり、半分以上のマシンが早めのコースインとなった。最初にトップタイムを出したのは#34佐々木雅弘(ブリヂストン)で、その直後を走っていた#7堤優威(ブリヂストン)が2番手に。3番手には#521川合孝太(ブリヂストン)が入り、バージョンアップしたポテンザRE-07Dのドライ性能の高さを証明してみせた。
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予選後半になっても上位のタイムは破られることはなく、3位に#41坪井翔(DL)、4位に#906佐々木孝太(DL)が食い込んだくらいで、トップ2台に変化はなかった。佐々木にとっては、2018年岡山大会以来という、久々のポールポジションとなった。
この予選、11位までがコースレコードというスピードアップぶりであり、また22位までがポールポジションから1秒以内という接戦でもあった。ブリヂストン装着勢は、フロントローの2台に加え、5位川合、6位にチームメイトの#160吉田広樹など、トップ10に5台が入った。
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●決勝レース
翌日曜日は予報通りの雨で、プロフェッショナルシリーズの決勝レースが始まる頃には雨はさらに強くなっていた。そのスタート、佐々木はいつものように決めてみせたが、2位堤はミスをし5位までポジションを落としてしまう。セカンドローの2台も精彩を欠き、結局オープニングラップを終えて2位へと上がったのは7番手スタートの#98近藤翼(ブリヂストン)だった。3位には川合が続いた。
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オープニングラップで2秒128ものリードを築いた佐々木だったが、しかしペースは上がらずその差を大きく削られることに。3周目にはトップ3台がテール・トゥ・ノーズで並び、4周目にはスタートで出遅れた堤が追いついて4台のトップグループが形成された。
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5周目、2位へ上がった川合孝汰はすぐさま佐々木へ激しいプッシュを始める。ホームコースであり雨のコンディションでの走行ラインにも熟知していることもあり、独自のラインで佐々木を追い詰め、実際に6周目の最終セクションでトップに立つことに成功した。しかし7周目の1コーナーで佐々木の功名なライン取りでポジションを奪い返されてしまう。
佐々木はその猛攻を凌ぎ切り、見事ポール・トゥ・ウィンを達成した。これもまた2018年岡山大会以来3年ぶりとなる。2位には川合、3位は近藤という順位になった。4位には予選13位に沈んだ#82谷口信輝(ブリヂストン)が食い込み、チャンピオンシップで大きな価値を持つかもしれない10ポイントを手にした。
ブリヂストン装着勢はトップから12位までを占め、改めてウエット性能で大きなアドバンテージがあることを示した。
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プロフェッショナルシリーズでポール・トゥ・ウィンを達成した#34佐々木雅弘選手(ブリヂストン)のコメント。
「戦略としては空気圧を高めにしてスタートダッシュを決めて、逃げきろうと考えていたんですが、そんなに甘くはなかったですね。見ての通りなんですが、ストレートでの伸びが他のマシンのほうが優れていて、それを何とかしのいで優勝することができた、という感じです。タイヤについては、ドライ性能の向上を狙ってはいますが、ウエット性能を犠牲にするという考え方はあり得ないと思っています。それがドライの予選、ウエットの決勝レースで、証明できたと思います」

レース結果

コース:ツインリンクもてぎ

[Professional Series]

決勝

  • 開催日:2021/03/21
  • 天候:Rain
  • 路面:Wet
  • 決勝出走:31
  • 完走:30
  • (4.801km x 10laps = 48.01km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 34 佐々木 雅弘 BS Bridgestone 小倉クラッチ REVO 86 BS GR86 10 25:08.571
2 521 川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペットGB 86 BS 10 25:09.479
3 98 近藤 翼 BS Bridgestone 神奈川トヨタ ☆ DTEC 86R 10 25:09.866
4 82 谷口 信輝 BS Bridgestone KTMS 86 10 25:12.249
5 988 井口 卓人 BS Bridgestone RECARO BRZ BS T 10 25:15.124
6 160 吉田 広樹 BS Bridgestone 埼玉トヨペットGB 86 BS 10 25:16.601
7 56 鶴賀 義幸 BS Bridgestone 栃木トヨタT2FACTRY BS86 10 25:19.998
8 25 水谷 大介 BS Bridgestone GRTokyoRacing86 10 25:22.278
9 199 大原 佳祐 BS Bridgestone COROLLA MIE 86 10 25:23.779
10 88 手塚 祐弥 BS Bridgestone CG ROBOT BRZ BS 10 25:24.729
11 18 中山 雄一 BS Bridgestone 茨城トヨペットGRつくば86R 10 25:25.755
12 11 脇阪 寿一 BS Bridgestone Owltech 86 10 25:39.681
13 41 坪井 翔 DL カローラ新茨城C.S.I Racing 86 10 25:41.341
14 97 橋本 陸 BS Bridgestone 神奈川トヨタ ☆ DTEC 86R 10 25:42.970
15 906 佐々木 孝太 DL RECARO BRZ DL K 10 25:44.383
16 700 吉田 綜一郎 BS Bridgestone トレジャーワン Tby2 86 10 25:45.080
17 31 青木 孝行 BS Bridgestone ケーエムエス フェニックス86 10 25:47.966
18 557 大西 隆生 BS Bridgestone オートバックス G・7AS 86 ポテンザ 10 25:58.075
19 504 冨林 勇佑 DL エアバスター86DL デルタ 10 26:02.074
20 550 宗藤 昌太朗 BS Bridgestone 名神タイヤ86 10 26:02.999
21 80 宮田 莉朋 DL OTG DL 86 10 26:03.270
22 123 松井 孝允 DL NETZ TOYAMA Racing 86 10 26:04.221
23 610 大島 和也 DL Team MDI/P 京都WM86 10 26:04.547
24 5 井上 尚志 BS Bridgestone まんさくレストアパーツBS86 10 26:04.938
25 60 服部 尚貴 DL OTG DL 86 10 26:06.104
26 70 伊東 黎明 DL OTG DL 86 10 26:06.968
27 813 坂 裕之 DL MプランニングK2 ACSIM DL86 10 26:07.825
28 293 岡本 大地 NX NFERA SPORTS R 86 10 26:14.890
29 10 菅波 冬悟 DL OTG TN滋賀 86 10 26:15.577
30 7 堤 優威 BS Bridgestone muta BS カバナ86 8 26:32.997
- 1 久保 凜太郎 BS Bridgestone CG ROBOT BRZ BS 1 DNF
[Professional Series]

予選

  • 開催日:2021/03/20
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:31
  • (4.801km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 34 佐々木 雅弘 BS Bridgestone 小倉クラッチ REVO 86 BS GR86 2 2:16.678
2 7 堤 優威 BS Bridgestone muta BS カバナ86 2 2:16.701
3 41 坪井 翔 DL カローラ新茨城C.S.I Racing 86 2 2:16.709
4 906 佐々木 孝太 DL RECARO BRZ DL K 2 2:16.746
5 521 川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペットGB 86 BS 2 2:16.776
6 160 吉田 広樹 BS Bridgestone 埼玉トヨペットGB 86 BS 2 2:16.867
7 98 近藤 翼 BS Bridgestone 神奈川トヨタ ☆ DTEC 86R 2 2:16.947
8 60 服部 尚貴 DL OTG DL 86 3 2:16.973
9 504 冨林 勇佑 DL エアバスター86DL デルタ 2 2:17.004
10 10 菅波 冬悟 DL OTG TN滋賀 86 2 2:17.042
11 70 伊東 黎明 DL OTG DL 86 2 2:17.059
12 31 青木 孝行 BS Bridgestone ケーエムエス フェニックス86 2 2:17.061
13 82 谷口 信輝 BS Bridgestone KTMS 86 2 2:17.066
14 80 宮田 莉朋 DL OTG DL 86 2 2:17.130
15 988 井口 卓人 BS Bridgestone RECARO BRZ BS T 2 2:17.177
16 56 鶴賀 義幸 BS Bridgestone 栃木トヨタT2FACTRY BS86 2 2:17.225
17 1 久保 凜太郎 BS Bridgestone CG ROBOT BRZ BS 2 2:17.316
18 88 手塚 祐弥 BS Bridgestone CG ROBOT BRZ BS 2 2:17.390
19 25 水谷 大介 BS Bridgestone GRTokyoRacing86 3 2:17.563
20 293 岡本 大地 NX NFERA SPORTS R 86 2 2:17.588
21 813 坂 裕之 DL MプランニングK2 ACSIM DL86 2 2:17.594
22 123 松井 孝允 DL NETZ TOYAMA Racing 86 2 2:17.625
23 610 大島 和也 DL Team MDI/P 京都WM86 2 2:17.871
24 700 吉田 綜一郎 BS Bridgestone トレジャーワン Tby2 86 2 2:17.879
25 199 大原 佳祐 BS Bridgestone COROLLA MIE 86 2 2:17.894
26 97 橋本 陸 BS Bridgestone 神奈川トヨタ ☆ DTEC 86R 2 2:18.099
27 557 大西 隆生 BS Bridgestone オートバックス G・7AS 86 ポテンザ 2 2:18.124
28 18 中山 雄一 BS Bridgestone 茨城トヨペットGRつくば86R 2 2:18.321
29 11 脇阪 寿一 BS Bridgestone Owltech 86 3 2:18.541
- 5 井上 尚志 BS Bridgestone まんさくレストアパーツBS86 0 DNF
- 550 宗藤 昌太朗 BS Bridgestone 名神タイヤ86 0 DNF