TGR 86/BRZ Race プロフェッショナルシリーズ 第9戦 開発ドライバー佐々木雅弘が3位表彰台獲得！

前戦から約3ヶ月が経過し、当然のことながら、季節は夏から晩秋へと変わった。気温も低く、路面温度も低い。3ヶ月ぶりということで、一気に環境が変ってしまったことで、プロドライバーであってもセッティングを詰めるには情報が不足していたようだった。
しかし＃34佐々木雅弘選手(ブリヂストン)は、しっかりと仕上げていた。開発ドライバーを務めるポテンザについての理解はもちろん、以前所属していたチームのホームコースが岡山国際サーキットだったこともあって経験値やノウハウも多い。そうした状況もあって、ブリヂストン勢には不利だと思われていた前日の暑さを感じる専有走行のコンディションであっても、トップタイムをマークして見せた。
エントリー台数は28台。今大会を含めて残り５戦。チャンピオン争いも大詰めだが今大会の結果が、大きく左右する可能性が高かった。

●予選
オーバーテイクの難しい岡山国際サーキットでは、やはり予選順位が重要になる。それだけにプロドライバーたちはマシンのセッティングでもギリギリを攻める必要があり、わずかなコンディションの変化に敏感に反応してしまう。
前日の暑さは消え、曇空からの日差しはなく、路面温度も低くなっていた。その影響もあってか結果的に21番手までがコースレコードを記録するという、進化を感じさせる予選だった。その中でもトップタイムは＃82谷口信輝(DL)で、久々に速さを見せつけた予選となった。2番手には＃31青木孝行(DL)が入り、3番手はシリーズポイントをリードしている＃10菅波冬悟(DL)となった。ブリヂストン装着勢のトップは、6番手となった佐々木で、9番手の＃521川合孝汰とともに、トップ10に2台という結果となった。
第10戦の予選結果となるセカンドベストタイムでは、青木がトップ。2番手が谷口で、3番手に佐々木と続いた。僅差の予選は、顔ぶれは変わらないが順位が入れ替わる形になった。

●決勝
スタートから波乱が起きた。ポールポジションの谷口はホイールスピンが大きく、青木が難なくトップを奪い、余裕を持って１コーナーを制した。

トップを奪い返すべく、追いかけると思われた谷口だったが、レースが進むにつれて逆に差が拡がってしまう。その差が1秒以上に拡がってしまった9周目、菅波にオーバーテイクされ、続く10周目には佐々木にも先行されて、4位にポジションを落とした。何かのトラブルがあるのではないかと思わせるほど精彩を欠いていた。その2位争いもあって、トップの青木はリードを守りきることができ、そのまま今シーズン初勝利を掴み取った。2018年以来、3年ぶりの勝利となった。最後まで2位争いを展開していた佐々木だったが、タイヤとブレーキを翌日の第10戦へ温存したこともあって3位でレースを終えた。それでもファステストラップを記録するなど、速さも発揮していた。

ブリヂストン装着勢は、川合が6位までポジションを上げ、また＃988井口卓人も予選12番手から9位でフィニッシュするなど、トップ10に３台が入った。