TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 2021 クラブマンシリーズオープンクラス 第9戦

夏に予定されていた第5大会の十勝ラウンドが延期となり、第6大会の鈴鹿ラウンドが中止となったことで、今大会は約3ヶ月ぶりという長いインターバルができてしまっていた。その影響もあったのか、オープンクラスには52台のエントリーがあった。とくに西日本のアマチュアドライバーは、今大会が今シーズン唯一の参戦となってしまったというドライバーも多かった。
岡山国際サーキットのフルグリッドは42台。そのため予選は2組に分けて実施され、しかも予選落ちした10台はエキスパートクラスと同時開催となるオープンクラスBレースに参戦という形になった。またSUGOラウンドに続いて、1大会2レース制となっており、予選は1度だけ行われ、ベストタイムが第9戦、セカンドベストタイムが第10戦のスターティンググリッドを決める。

●予選
土曜日の朝は、曇り空で気温が低く、路面温度も低かった。その中で速さを発揮したのは＃559岡田整(YH)だった。ディフェンディングチャンピオンであり、今シーズンも僅差のランク2位につけているだけに、今回の2連戦での大量得点を狙っていた。その目論見通りに、予選はベストタイム、セカンドベストタイムともにトップとなり、第9戦と第10戦両方でポールポジションを獲得した。しかも1分50秒938というタイムはコースレコードとなっただけでなく、この直後のエキスパートクラスのトップタイムを上回るという快挙だった。
ブリヂストン装着勢では、ヴィッツレースで活躍を続けてきた＃19咲川めりが第9戦が8位、第10戦が4位を獲得。今回は借り物のマシンでのスポット参戦であり、しかも岡山国際サーキットでの初レースであり、さらにポテンザRE-12Dをレースで使うのも初めて、という状況だった。

●決勝
土曜日の午後に行われた第9戦、スタート直前にいきなり波乱があった。スターティンググリッドの停車位置が後ろ過ぎた選手がいたことで、スタートがやり直しとなり、決勝レースは1周減算となった。
やり直しのスタート、2位以下に1秒以上の差をつけた岡田のリードで決勝レースが始まった。1周目で1秒以上のギャップをつくり、そのまま独走するのかと思われたが、実際には第10戦を見越してタイヤをセーブする走りへと切り換えたことで、2位の＃870塙瞬佑(DL)が差を詰めていく。だが圧倒的な速さを持つ岡田は余裕を持って対処していった。だが10周目、岡田はトランスミッションのシフトリンケージのトラブルが発生。騙し騙し走行はできたもののペースは苦しく、塙に先行を許すと、ファイナルラップには＃708久保直也(DL)にもオーバーテイクされ3位でチェッカーを受けることになった。塙は、このレースでの初優勝となった。
ブリヂストン装着勢では、咲川が予選8位からジワジワと順位を上げ、5位入賞。また＃456岩岡万梨恵は予選15位から追いあげて、10位を獲得。トップ10に2台が入った。