2023年 インディカー・シリーズ Rd.15 ゲートウェイ

インディカー・シリーズ第15戦セントルイスは、8月26日、27日とWorld Wide Technology Racewayで開催された。佐藤にとっては今シーズン最後のレースとなる。26日、土曜日は天候が不順でスケジュールが大きく変わり、プラクティスのみが行われた。佐藤はここで3位のタイムをたたき出して予選での健闘が期待された。予選はスケジュール変更に伴い、決勝日の昼前から始まった。佐藤は8番手のタイムを出したが、エンジン交換のペナルティで9番グリッド降格の17番手からのスタートとなった。（インディカーの規定では、１シーズンで使えるエンジンは４つまで。5つ目のエンジンを使う場合はペナルティーを受け、グリッドが９つ降格となる。）決勝レースでは、佐藤は上手いスタートでポジションを3つ上げて14位となるが、後方で接触があり、いきなりフルコース・コーションとなった。リスタート後はスピードが上がらず、順位を少しづつ落として行ってしまう。マシンのセットが合わないようで50周目でピットインしてタイヤ交換とウィング調整をするが、ピットアウト後にすぐリーダーにパスされてしまい、ここからはラップダウンでの走行が続いた。107周目に2回目のピットストップを行うが、アンダーグリーンのためラップバックは叶わず、周回遅れのまま走行は続いた。フルコース・コーションを望んだが、2回目のフルコース・コーションの原因を作ったのは、残念なことに佐藤自身だった。ターン２でマシンがウォールにヒットして、佐藤の今シーズンはここで終了した。

■佐藤琢磨選手のコメント
プラクティスでは３番手のタイムも出せて、うまく行きそうな気配があったのですが、チーム４台ともに、エンジン交換をすることになり、9番グリッド降格のペナルティを受けて、14位から17位までにチップガナシの4人が並ぶということになってしまいました。決勝はスタートで3台抜いて良い感じでしたが、その後コーションでリスタートの時点から全く踏めなくなってしまいました。最終的にはアウト側のマーブルを拾ってしまい、まるでビー玉の上にでも乗ったように、マシンはアウトに滑ってウォールにヒットしてしまい、今季のレースを終えることになってしまいました。ここまで一生懸命サポートしてくれたチームメンバーには本当に申し訳ないです。今年はチップガナッシレーシングというトップチームに所属して、これまでで最高の環境の中で走れると意気込んでいたのですが、結果的にはインディ500の7位が最上位ということで、うまく歯車がかみ合わず、悔しいシーズンとなりました。それでもたくさんのことをこのチームと一緒に学べましたし、ある意味すごく良いポジティブなニュースもたくさんあって自分の中ではリザルトが残らなかったのは悔しいですが、もし次に繋げられるチャンスがあれば繋げていけるように頑張っていきたいと思っています。今シーズンは少ないレースでしたが、たくさんのスポンサーの皆さんのご支援、ご声援があってここまできたことも本当に心から感謝してます。また皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。
今シーズンも本当にたくさんの応援をありがとうございました。