2021年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第3戦

2021オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第3戦／第4戦が7月10～11日の2日間、静岡県・オートパラダイス御殿場で開催された。5月の開幕戦から約2か月のインターバルを経ての開催となった今大会。会場となるオートパラダイス御殿場は、シリーズの開催コースの中でも、もっともドライバーの身体への負担が大きいコースとしても知られている。今回は、ブリヂストン装着勢が23人エントリーし、スペシャルコンパウンドタイヤが供給された。梅雨終盤の開催のため、不安定な天候となったレースウィークだが、降り続いた雨も土曜日朝にはやみ、公式スケジュールはドライコンディションで進行した。

土曜日に2グループに分かれて行われたタイムトライアル。今回はトラックリミットを厳しくジャッジした影響もあり、多くの選手がタイムペナルティとなるなか、トップタイムをマークしたのは、ルーキーの佐野雄城（BirelART Access Racing、BirelART／IAME/ブリヂストン）。3番手に荒尾創大（TONYKART RTJ、TONYKATT/VORTEX/ブリヂストン）、5番手に佐々木大樹（TONYKART RTJ、TONYKATT/VORTEX/ブリヂストン）、6番手高橋悠之（BirelART Access Racing、BirelART／IAME/ブリヂストン）と続く。

＜予選＞
予選ヒートでは、まず佐野が好スタートを決めるが、オープニンラップの3コーナーで朝日ターボ（MASUDA　RP、PRAGA/TM/DL）がトップを奪い、佐野は大きく順位を落としてしまう。朝日は3周目までトップを守るものの、3周目の4コーナーで高橋が逆転しトップに浮上。その後は高橋が独走へと持ち込んでいく。終盤には高橋を先頭に佐々木、荒尾がトップ3を形成。さらに最終ラップには洞地遼大（K.SPEED WIN、DragoCorse/TM/ブリヂストン）が4番手に浮上し、トップ4を独占して予選フィニッシュとなった。

＜決勝＞
28周で行われる決勝ヒート。太陽が顔を見せ気温も上昇していく。ホールショットは高橋が奪うが、すぐに朝日が逆転しレースを引っ張っていく。3周目、高橋がトップに戻ると、後方をやや引き離して走行。そのリードを平安山良馬（Team EMATY、KR/TM/ブリヂストン）、荒尾、佐々木が追い、縮めていく。レース中盤の16周目、荒尾がトップに浮上。さらに平安山、佐々木も高橋をかわす。終盤激しくなったのは平安山と荒尾のトップ争いだったが、ペースに勝る荒尾が24周目にトップに立つと、その後は若干のリードを保ったままチェッカーを迎え、今季初優勝を飾った。2位に平安山、3位に佐々木が入り、ブリヂストン装着勢で表彰台を独占した。

●荒尾創大／優勝ドライバーのコメント
開幕戦ではトニーカートのシャシーに合わせられない部分がありましたが、その後のタイヤテストで様々なセットを試し、いい感触を掴んでいました。序盤、先行されましたがブリヂストンのほうがタレにくいことも分かっていたので落ち着いて走っていました。午後は天気がわかりませんが、レインでもブリヂストン勢の中で調子がいいほうですし、ドライならばまた自分のペースで組み立てていきたいと思います。