ロードスター・パーティレースⅢ 北日本 NDシリーズ Rd.4

10月3日、宮城県のスポーツランドSUGOでロードスター・パーティレースⅢの北日本NDシリーズ第3戦と第4戦がダブルヘッダーで開催された。第4戦は16号車の上田純司が参戦3年目で待望の初優勝。また2戦連続で2位となった48号車・ニノ高橋がシリーズチャンピオンを獲得した。

●予選
第4戦の予選は朝の予選のセカンドベストのタイム順でグリッドを決定する。こちらは第3戦のように最低重量違反によるグリッド降格はなく、さらに第3戦で失格となった4号車と112号車も決勝前の再車検に合格して、予選でのタイム順での出走が認められた。ポールは上田、2番グリッドにはセカンドベストがよかった石井が並ぶことになった。以下はタイム順で3番手となった高橋、横田、佐藤、菊池という順番だ。

●決勝

第4戦の決勝もほぼオンタイムの15時21分にスタート。心配された雨は落ちて来ず、気温も20℃近くまで上昇した。ポールの上田はポジションを守るが、2番グリッドの石井は位置どりも含めて失敗。高橋に加えて横田にも抜かれてしまい、4位でオープニングラップを通過。この上位4台が次第に5位以下を引き離す展開になった。一方、5位を争うのは菊池をはじめ、沢崎、またしても出遅れた佐藤、そして丸山で、この4台はファイナルラップまで約2秒の間で接近戦を演じた。ただし順位の入れ替えは、5周目に佐藤が沢崎をかわして入賞圏内の6位に浮上したのみとなった。一方でトップ争いは3周目までは0.8秒台だったが、4周目と5周目には0.561秒から0.453秒というテールtoノーズ状態に。ただ、今回はそこから上田がギアを1段上げた印象で、6周目と7周目には1秒と少しのアドバンテージを確保。最後は高橋に0.422秒差まで詰め寄られたが、余裕を残してのトップチェッカーとなった。その後方、横田と石井の3位争いは4周目から白熱。勢いに勝っていたのは石井で、6周目の1コーナー進入から2コーナー脱出で一度前に出る。ところが石井はバックストレートの後の馬の背コーナーで痛恨のコースアウト。せっかく抜いた横田は労せずして3位に復帰した。
　
改めて最終の第4戦の結果を整理すると、優勝は上田。参戦3年目での嬉しい初優勝となった。2位は高橋で、3位には第3戦のウイナーである横田が粘りきった。以下、石井が悔しい2戦連続の4位、菊池はNDに乗り換えてからは初の入賞。さらに佐藤の6位までが表彰の対象となった。

優勝した上田純司選手コメント：
「やっと勝てました。落ち着いてミスなくを心がけて、なんとか2レース目で実践できましたね。途中、少し差が縮まった時も冷静に対応できました」
タイヤについて：
「デビューして2年目からアドレナリンに変わったので、可能な限り走り込んでデータを積み重ねています。やっと使いこなせるようになった感じですね」

ダブルヘッダー2回という強行軍だったが、これで2020年のロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズは全日程を終えた。最終のランキングは10月18日の交流戦（富士スピードウェイ）でのポイントが有効のため確定しないが、48号車のニノ高橋がすでに獲得した80ポイントを誰も上回れないため、北日本シリーズのチャンピオンは彼に決定。実は第3戦の終盤、レインボーコーナーでの上田のブロックをグラベルに飛び出して回避した高橋の冷静な対応がなければ、この日にチャンピオンが決まることはなかったかもしれない。

シリーズチャンピオンﾆﾉ高橋コメント：
「今日は2戦とも勝てませんでしたが、目標にしていたチャンピオンが決まったのはよかったです。2位だった昨年の交流戦は優勝した冨林さんだけが輝く展開だったので、リベンジしたいです」と、早くも“日本一”のタイトルがかかる次の戦いを見据えていた。

ロードスター・パーティレースⅢの次の戦いも、その10月18日の交流戦となっている。