ロードスター・パーティレースⅢ 西日本 NDクラブマン Rd.4

11月22日、今年のロードスター・パーティレースⅢを締めくくる西日本シリーズの第4戦が岡山国際サーキットで開催された。8台で争ったNDクラブマンクラスは今回が参加2戦目の67号車・鎌田昌弘が予選でコースレコードを更新。その勢いのまま決勝でも一度もクラスの先頭を譲ることなく、堂々の初優勝を飾った。

この日は「晴れの国、岡山」にふさわしい快晴に恵まれたが、サーキットの路面に日が差し込んできたのは8時10分からの公式予選の直前。気温1.8度、路面温度5.3度で、一部の路面がまだ水を含むという冷え込んだコンディションの中、NDシリーズ11台、NDクラブマン8台の計19台が15分間のアタックに出陣した。岡山市でガレージを営む山根正和は今回が初出場。この58号車はレンタカーとして貸し出していたが、それを利用していた黒田行治が今回から別に1台をマイカーとして購入。「次のお客さんが決まるまで、自分も楽しもうと思います」と出場に踏み切った。もうひとり、131号車の三好伸長は昨年の合同テストを走っているが、公式戦は今回がデビュー戦だ。
予選ではシリーズクラスのトップ3台が1分56秒台を記録したが、これに続いたのが67号車の鎌田昌弘。アタック2周目に 1分57秒297でクラブマンクラスのコースレコードを更新し、総合4番手につけた。シリーズクラスの2台を挟んで、予選総合7番手はクラブマン2位の68号車・松原敦史。さらにシリーズクラスの1台を挟んで、山根と28号車の松田大学までが予選の総合トップ10。松原・山根・松田の3選手もクラブマンクラスのレコード（従来は1分57秒915）を破る記録ラッシュとなった。クラス5番手は192号車の湯川勲が1分58秒台、同じく6番手は60号車に乗り換えた黒田だが1分59秒台がベストと、タイム的には少し差がついた。なお予選総合3位のマシンが黄旗区間の減速義務違反で2グリッド降格の処分を受けたため、鎌田のグリッドがひとつ繰り上がっている。

●決勝

決勝はわずかに遅れて10時54分にオールレッドのシグナルがブラックアウト。8周先のチェッカーを目指しての戦いが始まった。
クラブマンクラスではトップの鎌田はまずまずのスタートで、シリーズクラスの１台に抜かれたが、別の1台を抜いて総合3位でオープニングラップを通過。その後はシリーズクラスの実力者たちには進路を譲りつつも、自らのペースをキープ。当面のライバルである同じクラスの松原が背後に迫ってきたのは5周目から。最後は0.393秒という僅差に詰め寄られたが、松原はいつも一緒に練習している仲間ということが今回は有利に働いた様子。鎌田はミスなく逃げ切ることに成功した。
ちなみに鎌田と松原は総合でも4位と5位という好成績。この西日本シリーズはクラブマンのレベルが高いことが特徴のひとつだが、じつは今回は松原も輝きを見せている。シリーズクラスの末永をオーバーテイクした4風目に刻んだ1分57秒417は決勝レース全体のファステストラップ。彼も立派な勲章を手にした。そしてシリーズクラス2台を挟んで、クラブマンクラスの3位には初参加の山根が表彰台に滑り込んだ。かつてFJ1600で腕を磨き、現在もAE86では岡山最速を誇る山根が総合でも8位と健闘。さらに総合9位の松田がクラス4位で、規定によりここまでが入賞となった。

優勝した鎌田選手コメント：
「幼稚園から同級生の松原の誘いで始めました。初参加の前回は3位で（2位の松原に）負けましたが、これでアイコですね。来年はシリーズに挑戦します」とステップアップを宣言。
タイヤについては「今日は中古で買ったRE003を履きましたが、これが1セット目。減ってからも使えるのが嬉しいです。来年用に買ったRE004も試していますが、こちらは減り方が綺麗で楽しみですね」とコメントした。

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