4年連続王者の88号車・本多永一が2年ぶりに勝利の美酒
- 開催場所:岡山国際サーキット
- 開催日:2021年05月09日(日) 〜 2021年05月09日(日)
5月9日、岡山国際サーキットで西日本NDシリーズの第1戦が行われた。NDシリーズクラスは88号車の本多永一が予選トップから一度も首位の座を譲らないワンマンショーで、2019年11月の最終戦以来の優勝を果たした。
●予選
「晴れの国」を象徴する青空が広がっている岡山国際サーキットで、ロードスター・パーティレースⅢの西日本シリーズが開幕した。エントリーは25台。NDシリーズクラスが16台、NDクラブマンクラスが9台という内訳で、初参加がなんと9名もいるという盛況ぶりだ。
朝のブリーフィングでは恒例に従って、ルーキーたちが先輩に挨拶。シリーズクラスではゼッケン順に「2号車・岡田 衛」「40号車・梅津大輔」「50号車・川田浩史」「97号車・原山 玲」「120号車・佐藤章成」「136号車・久松忠輝」が初参加だが、原山は前日にウインドウまわりの損傷という不運に見舞われ、デビュー戦が先送りになってしまった。
公式予選は8時55分からの15分間。気温20.6℃・路面温度23.2℃・湿度48%というコンディションだが、どんどん暑くなりそうな気配だ。原山に加えてマツダで専務執行役員を務める130号車・廣瀬一郎も欠場したため、23台がタイムアタックに出撃した。事実上のアタック1周目にまず最上段に名前が出たのが本多で、タイムは1分58秒859。これに110号車の末金孝夫が1分58秒937で続いた。本多は初年度の2016年から4年連続で西日本チャンピオンとなり、2年連続で日本一にも輝いた岡山マイスター。一方の末金は昨年の最終戦で2位となり、大逆転でチャンピオンに輝いた実績の持ち主だ。このまま新旧チャンピオンのフロントロー独占かと思いきや、45号車の黒原崇正が1分58秒819でトップに躍り出る。
と、すぐさま本多がアタック2周目に1分58秒665まで削って再び最上段に。結局、58秒台は上記の3名にとどまり、4番手は67号車の鎌田昌弘でベストは1分59秒243。クラブマンクラスの192号車・湯川勲が1分59秒291で堂々の総合5番手。さらに初参戦組の2号車・岡田衛が1分59秒564で、スターティンググリッド3列目に滑り込んだ。同じくルーキーの50号車・川田浩史が1分59秒575でシリーズクラス6位の入賞圏内につけた。さらに8番グリッドがクラブマンクラスの2番手となる58号車・山根正和。このあたりからはシリーズクラスとクラブマンクラスの選手たちが錯綜し、決勝を戦う上でのひとつのポイントになる。
●決勝
8ラップで争う決勝の直前には気温24.7℃・路面温度38.4℃・湿度13%となり、もはや初夏を思わせるコンディションとなった。22台がコースインする一方で、158号車のTARO KAJITANIは出遅れてしまい、ピットロード出口のシグナルがレッドに。せっかく予選で得た11番グリッドに到着できず、ピットスタートを余儀なくされる。6分ほど遅れて13時31分にシグナルがブラックアウト。
ポールの本多は早くもリードを広げる勢いだが、2番グリッドの黒原の加速は今ひとつ。後続の末金が1コーナーまでにひとつ順位を上げた。4番グリッドの鎌田から湯川、岡田までは予選順位通りにオープニングラップを通過。7番グリッドだった川田は大きく順位を落とす一方で、山根と68号車の松原敦史、38号車の中村進、120号車の佐藤章成が順位を上げて、ここまでが1周目の総合トップ10だ。
2周目に入っても本多がプッシュを続け、その後方では2番手の末金の背後に黒原が迫り、6番手の岡田と山根もテールtoノーズ状態に。山根は早くも次の3周目に岡田をパス。さらに4周目には湯川も抜き去って、これでクラブマンクラスの首位が逆転した。さらに5周目にはシリーズクラスの上位陣にも動きが出た。本多は2位以下との差を3.9秒まで広げて、ほぼ安全圏に。一方で末金はバックストレートで黒原にロックオンされ、続くヘアピンからの攻防で行き場を失ってタイムロス。鎌田と山根にまで一気に抜かれて、総合5位までポジションを落としてしまう。ここからは3位の鎌田を先頭にした山根と末金の3台、6位の湯川を先頭にした岡田と松原の3台が、それぞれダンゴ状態でバトルを展開した。ファイナルラップで末金は、すでに並びかけていた鎌田と山根のさらにイン側にノーズを差し込んでしまい、鎌田に接触。弾かれた鎌田が山根にも接触してしまうアクシデントが発生。これで末金には競技結果に30秒加算のペナルティが課せられた。終盤は後続との差をコントロールしつつ、本多が2019年の最終戦以来のトップチェッカー。
そして黒原が続くが、レース後の車検で車両規定違反のために失格。シリーズクラスの2位には鎌田が、さらに3位にはデビュー戦の岡田が繰り上がった。以下も同じくルーキーの佐藤と川田が4位と5位に、中村が6位に入賞した。またピットスタートとなったKAJITANIは1周目から3台を抜き去り、合計8台をパスして総合15位まで浮上。パーティレースは2017年(西日本シリーズ4位)以来だが、その後グローバルMX-5カップやスーパー耐久でロードスターを操っていた実力者の第2戦以降に期待したい。
優勝の本多選手コメント
「久しぶりの優勝で本当に嬉しいです。入れ替えた車両はまだまだ本調子とは言えないのですが、そのぶん伸び代もあると思うので精進します」
タイヤについて
「昨年までずっとRE003で煮詰めてきたので、新しいRE004はまだ美味しいところが見つかっていません。少し高めの内圧を試しているところです」
MOTOR SPORTS
決勝
- 開催日:2021/05/09
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:14
- 完走:13
- (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 88 | 本多 永一 | BS | LEG Eds ロードスター | 8 | 16'06.775 | ||||||
2 | 67 | 鎌田 昌弘 | BS | Team634NDロードスター | 8 | 16'14.684 | ||||||
3 | 2 | 岡田 衛 | BS | CP和光pttロードスター | 8 | 16'16.513 | ||||||
4 | 120 | 佐藤 章成 | BS | CRTMoty'sロードスター | 8 | 16'20.155 | ||||||
5 | 50 | 川田 浩史 | BS | 操安開2VDロードスター | 8 | 16'22.807 | ||||||
6 | 38 | 中村 進 | BS | Shooting ロードスター | 8 | 16'23.960 | ||||||
7 | 40 | 梅津 大輔 | BS | 操安開3VDロードスター | 8 | 16'24.836 | ||||||
8 | 158 | TAROU KAJITANI | BS | Mm58ドライブロードスター | 8 | 16'30.593 | ||||||
9 | 170 | 桑野 祐希 | BS | spirit170ロードスター | 8 | 16'31.195 | ||||||
10 | 110 | 末金 孝夫 | BS | K-MAX電材一番ロードスター | 8 | 16'45.749 | ||||||
11 | 68 | 松原 敦史 | BS | TaiseiRPロードスター | 8 | 16'47.426 | ||||||
12 | 126 | 川島 修 | BS | OKE MS ロードスター | 8 | 16'56.828 | ||||||
13 | 136 | 久松 忠輝 | BS | まっさん 330 ロードスター | 8 | 16'57.868 | ||||||
- | 45 | 黒原 崇正 | BS | HSR建具屋datロードスター | DQ |