e-Racerの野島俊哉がリアルの世界でも初優勝

  • 開催場所:スポーツランド菅生
  • 開催日:2021年05月15日(土) 〜 2021年05月15日(土)

5月15日、ロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズ第3戦が宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。NDシリーズの決勝は4台によるトップ争いが白熱。最後は118号車の野島俊哉が抜け出して、参戦2年目での嬉しい初優勝となった。
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●予選
4月10日と11日に開催された第1戦と第2戦に続いて、北日本シリーズは早くもシーズン後半戦に突入した。今回はNDシリーズに11台がエントリー。そのうち優勝経験者が3名いるほか、予選や決勝でトップに立った実績のあるドライバーも複数いて、混戦となるのは必至だった。
雲ひとつない晴天のもと、9時5分から15分間の公式予選が開始。気温19.8℃、湿度65%、南の風が1m/sという気象条件だったが、予選後の手元計測では路面温度は42℃。陽が高くなるにつれ、車両にとって厳しさが増していくことが予想された。
開始直後、モニター最上段に躍り出たのは昨年第3戦のウイナー、32号車の横田 剛。ホームストレートでクラブマンクラスの23号車・荒川 豊のスリップを得てから臨んだアタック1周目に、1分47秒252を叩き出す。これに続いたのが91号車・沢崎祐一の1分47秒508と31号車・和光博紀の1分47秒591。今年第2戦のポールシッターの和光は、2周目に1分47秒319まで削って2番手に浮上した。7分35秒が経過した予選半ばに事件が発生。16号車の上田純司が最終コーナーでコース脇にストップし、赤旗中断となった。およそ5分の後に再開されるが、開幕2連勝中の2号車・関 豊やランキング4位の118号車・野島俊哉は、ここから本格的なアタック開始に。野島は再開後のベストとなる1分47秒347で3番グリッドを確保するが、関は1分47秒738で沢崎に続く5番グリッドにとどまった。6番グリッドには34号車の菊池 仁が滑り込み、ここからは1分48秒台だ。まさかのガス欠で赤旗を招いた上田は昨年、最終戦の優勝などでシリーズ2位となった実力者だが、予選終了後はライバル全員に頭を下げてお詫び行脚。さらにストップする前に1ラップのみ記録したタイムが走路外走行で抹消されたため、タイムなしという判定で予選をクリアできず。このため嘆願書を提出して、決勝での最後尾スタートが認められた。
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●決勝
予選後のSUGOは上空を雲が覆うようになり、風も強くなった。決勝直前のコンディションは気温20.3℃、湿度69%、南東の風が2m/s。ほぼオンタイムの13時27分にオールレッドのシグナルがブラックアウトし、8ラップ先のチェッカーを18台が目指した。
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オープニングラップを制したのは3番グリッドからスタートした野島。しかしながら、野島のスリップから抜け出して勢いのある横田がほぼ横並びで通過し、2周目の1コーナーには先に飛び込むことに。さらに和光も横田の後に続いて2コーナーでは前に出たため、野島は3番手に後退する。一方で、不運だったのは4番グリッドだった沢崎。5番グリッドの関にかわされたあと、6番グリッドだった34号車・菊池 仁にヘアピンで攻められて行き場を失い、続くS字の縁石でジャンプして着地したショックでコース脇に一時ストップ。再スタートはできたものの、最後尾までドロップしてしまった。3周目に入ると一度、上位陣のバトルが落ち着いた。横田→和光→野島のトップ3に関が追いついて、4台が0.8秒のギャップに入る集団に。また後方では最後尾スタートだった上田の「パッシングショー」が早くも開演。1周目に7台を追い抜き、最終的には12台をパスして6位までジャンプアップ。ファステストラップの勲章も手にした。上位4台のバトルで、最初の動きがあったのは5周目の2コーナーだった。和光がアウトに大きく膨らんでしまい、関にも抜かれて集団の最後尾に。その結果、トップグループが「横田→野島」と「関→和光」のふたつに分裂する。ここからは野島の勢いが優り、同じ周の最終コーナーからは横田を完全にロックオン。続く6周目の2コーナー脱出時には再び先頭に立って勝負あり。そのまま逃げ切って、参戦2年目の野島が嬉しい初優勝を果たした。
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以下、横田と関が表彰台に立ち、和光は悔しい4位に終わった。またオープニングで沢崎を抜いてから単独で5位を走っていた菊池には終盤に試練が待っていた。最後尾から追いついてきた上田の猛追を2周以上にわたってしのぎ切り、粘って守っての価値ある5位を得た。エントリー11台のため、規定で5位までが入賞だ。23歳の野島は一昨年の東日本チャンピオンの冨林勇佑とともに「D'STATION RACERS」所属のe-Racerだが、昨年9月からパーティレースで実戦にもデビュー。交流戦で一時トップを走るなど速さは見せていたが、ようやく頂点に立った。
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優勝した野島選手コメント
「今日は最終コーナーからストレートにかけての感触が良かったです。トップから一度落ちた後も、少し冷静に前のバトルを見ていられました。横田さんをはじめ先輩方は引き出しが多いので、このレースで成長させてもらっています」
タイヤについて
「今年のRE004は滑り出しが穏やかになった印象です。長持ちするのでお財布に優しいのもいいですね」

今年の北日本シリーズを締めくくる第4戦はここスポーツランドSUGOで8月21日(土曜日)に行われる。またロードスター・パーティレースⅢの次の戦いは、5月23日(日曜日)に茨城県の筑波サーキットで行われる東日本シリーズの第2戦となっている。

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MOTOR SPORTS
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ROADSTER NR-A
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MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
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BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
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レース結果

コース:スポーツランド菅生

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2021/05/15
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:11
  • 完走:11
  • (3.586km x 8laps = 28.688km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 118 野島 俊哉 BS Bridgestone -Jin-ロードスター#118 8 14'36.032
2 32 横田 剛 BS Bridgestone KYC CSH ロードスター 8 14'36.825
3 3 関 豊 BS Bridgestone CP和光モタスポ部ロードスター 8 14'37.185
4 31 和光 博紀 BS Bridgestone KENMoty'sロードスター 8 14'37.451
5 34 菊池 仁 BS Bridgestone NDロードスター 8 14'42.481
6 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 8 14'42.748
7 93 細井 明宏 BS Bridgestone HUSHロードスター 8 14'49.787
8 76 廣木 健司 BS Bridgestone 酒レーシングロードスター飛露喜 8 14'54.315
9 126 川島 修 BS Bridgestone OKE MS ロードスター 8 15'07.945
10 197 SATOSHI BS Bridgestone ユニバーサルツインロードスター 8 15'08.018
11 91 沢崎 祐一 BS Bridgestone DELTAロードスター 8 15'15.462