- 開催場所:スポーツランド菅生
- 開催日:2023年04月23日(日) 〜 2023年04月23日(日)
4月23日、ロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズが宮城県のスポーツランドSUGOで開幕した。昨年同様、全国を転戦するジャパンツアーシリーズの第1戦とのダブルタイトルでの開催だ。NDクラブマンクラスには11台がエントリーし、シリーズクラスの21台との混走となった。優勝はルーキーの石塚崇宣。予選クラス2番手のポジションから、スタートダッシュで抜け出しての快挙達成だった。
この週末のSUGOでは、「MAZDA FAN MOTORSPORTS 2023 OPENING IN TOHOKU」として、マツダ車関連ミーティングやパレードも同日開催。多くのファンがモータースポーツシーズンの開幕を満喫した。朝のブリーフィングでは、マツダのカスタマーサービス本部から派遣された久松忠輝主幹が挨拶。本人も2021年の西日本シリーズでデビューを飾っているパーティレーサーで、「皆さん、今日は思い切り楽しんでください」と選手たちにエールを送った。なお、前日の合同テストに続いて、今回初参加のルーキーたち(シリーズクラスを含む)もマイクを持って自己紹介。写真では前列左から234号車・小林 良/238号車・宮應政宗/4号車・渡邊敏康/280号車・久米田昴、後列左から51号車・鈴木幸尚/142号車・石井和仁/28号車・普勝 峻/37号車・石塚崇宣の8選手だ。
◆予選
公式予選は8時50分からの20分間。気温9℃・湿度41%・路面22.6℃というコンディションで走行が始まった。じつは本日の北日本シリーズは第2戦とのダブルヘッダー。決勝レースは2回行われるが、予選は1回のみ。各自のベストラップで第1戦のグリッドを決定し、セカンドベストで第2戦のスタート順を決めるというルールだ。
クラブマンクラスでは2020年デビューのベテラン、52号車・古田孝一が、1分48秒580のトップタイムを記録した。第1戦のみエントリーの古田は2周で目標タイムをクリアすると、早々にアタックを終了。決勝に向けてタイヤも体力も温存する“省エネ作戦”で臨んできた。一方で公式戦の経験もわずか1戦で、SUGOも前日の合同テストが初走行という37号車・石塚崇宣のベストは1分48秒623と古田に肉薄。総合でも19位と20位なので、横に並んでのスタートとなる。
以下はシリーズクラスの1台を挟んで、優勝経験のある23号車・荒川 豊が1分49秒504でクラス3番手。これに185号車・本田真哉がタイムでは続いていたが、じつはこの予選中にシリーズクラスの1台がクラッシュして赤旗中断となった際、本田は急減速で操作の手順を誤り、クラッチにトラブルが発生して走行不能に。残念なことに第2戦も含めてここでリタイアとなってしまった。もうひとりのルーキー、51号車の鈴木幸尚はタイム的には本田に続くクラス5番手だったが、赤旗無視で3グリッド降格のペナルティ。少しほろ苦いデビュー戦となってしまった。なお、先ほどエントリーは11台と紹介したが、予選開始までに3台の欠場が届けられ、さらに本田がリタイアしたことで決勝のスタートは7台に減少。規定により3位までが入賞となってしまった。
◆決勝
本日のSUGOは風が強く、肌寒さすら感じるほど。決勝直前のコンディションは気温12℃・湿度30%・路面31.2℃に変わった。決勝レースは予定よりわずかに遅れて、11時13分にスタートが切られた。ジャパンツアーシリーズではいつものパーティレースとは異なり、ローリングスタートを採用。奇数グリッドがイン側となり、偶数グリッドがアウト側の2列を形成して、スタートに臨む。
これがどうやら、公式戦2戦目の石塚にとっては「直後の1コーナーでスペースのあるアウト側だったので、気楽な感じで加速できました」と、吉と出たようだ。少し前方が詰まった印象の古田を進入前の時点でキャッチアップ。あっさりとクラブマンの首位が入れ替わった。
3番手の荒川はポジションをキープして続いている。
そして後方ではルーキーの鈴木幸尚が反則スタートと認定され、5秒加算のタイムペナルティがボードに掲示された。ところが鈴木はドライブスルーやペナルティストップの掲示と間違えてピットロードに入ってしまった。これで総合トップに対してラップダウンとなり、まさに負の連鎖に陥ってしまったが、鈴木に限らずペナルティや訓戒を受けたパーティレーサーたちは今回少なくなかった。ぜひ次戦以降の教訓としてほしいところだ。
上位争いに戻ると、古田も序盤はあきらめずに1秒以内の僅差で石塚を追撃。3周目終了で0.4秒のギャップを4周目終了時点では0.2秒まで縮め、勝負を挑んだ5周目だったが、結果は真逆。この周回で前を走るシリーズクラスの廣木健司をかわした石塚に対して、逆に古田は背後にいた同じくシリーズクラスの本山賢一郎に先行を許してしまった。つまり間に2台のクラス違いを挟むことになって、ほぼ大勢がここで決定。
優勝はパーティレースのデビュー戦だった石塚で、初優勝を狙った古田は過去最高と同じ2位。最後は古田を0.6秒差まで追い詰めた荒川が、3位でポディウムに登壇した。
優勝した石塚選手コメント
「初めてのコースでしたが、昨日の合同テストで教わった3コーナーから4コーナーの攻略がとくに役に立ちました。シリーズの方たちとバトルできたのもいい経験です」
決勝
- 開催日:2023/04/23
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:7
- 完走:7
- (3.586km x 9laps = 32.274km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 37 | 石塚 崇宣 | BS | NDロードスター | 9 | 16'48.941 | ||||||
2 | 52 | 古田 孝一 | BS | RSPECステージロードスター | 9 | 16'50.834 | ||||||
3 | 23 | 荒川 豊 | BS | ホーショーロードスター | 9 | 16'51.443 | ||||||
4 | 73 | 鈴木 篤 | BS | SRアセットロードスター | 9 | 17'08.909 | ||||||
5 | 17 | 秋山 文弘 | BS | himhimrctロードスター | 9 | 17'20.782 | ||||||
6 | 173 | 三島 勤也 | BS | エスアールアセットロードスター | 9 | 17'42.374 | ||||||
7 | 51 | 鈴木 幸尚 | BS | スズキロードスター | 8 | 15'09.141 |