ロードスター・パーティレースⅢ 東日本 NDクラブマン Rd.3

9月3日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第3戦が茨城県の筑波サーキットで行われた。この日第3レースとなったNDクラブマンクラスには19台が出走。5月の開幕戦を制してから絶好調の松原泰世が、7月のジャパンツアー第3戦も連覇した勢いのまま、スタートの失敗すら帳消しにする圧勝のドラマを演じきった。

●予選
例年だと「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」と同日開催となる第3戦だが、こちらは12月に延期。ただし、もうひとつの恒例であるマツダファン・サーキットトライアル（MFCT）は併催されたので、パドックは多くのマツダ車で賑わっていた。嬉しいことに、パーティレースは今回も新しい仲間2名を迎えた。NDクラブマンには134号車・志田宏樹（ツーショット写真の左）が初参戦となった。


第1レースの予選で赤旗が出たため、第3レースの公式予選も遅れて8時50分過ぎに始まった。9時の時点でのコンディションは気温24.1℃／湿度87％／路面温度27.2℃ということで、朝一番から大きな変化はなし。相変わらずの曇り空だったが、少し上空が明るくなった印象だ。


この予選を支配したのが、ジャパンツアーシリーズの第1戦（筑波）と第3戦（オートポリス）のクラブマンで連勝街道を驀進中の155号車・松原泰世。アタック1周目は1分13秒台で軽く流してから、続く2周目に1分11秒167でトップに出ると、さらに3周目には1分10秒945までブレイクスルー。これはNDシリーズでも5番手に相当する好タイムだ。

一方で、予選2番手以降は大激戦かつ波乱の展開となった。序盤に1分11秒355を記録した6号車のSATOSHIだが、走路外走行のためにセカンドタイム採用となって10番グリッドにダウン。そこで最前列に滑り込んできたのは70歳の大ベテラン、66号車の関裕でタイムは1分11秒381。


2列目には181号車の横田大樹と42号車の小林浩暢、さらに3列目には198号車の山口聡と140号車の小野津博之が続いた。横田のベストが1分11秒772で、小野津が1分11秒955という僅差の中に4台がいるため、決勝でも接近戦は必至な情勢だ。

●決勝

本日最終のNDクラブマンの決勝もやや遅れて15時49分にスタート。15時30分時点でのコンディションは気温28.7℃／湿度71％／路面温度36.1℃と、午後に入ってからは大きな変化はなかった。

圧倒的なトップタイムでポールポジションを獲得した松原だが、激しいホイールスピンで失速。2番グリッドの関が苦もなく抜き去って、先頭で1コーナーに進入していく。


さらにオープニングラップにはドラマが続発した。第1ヘアピンで4番グリッドの小林が直前の横田を鮮やかにパッシング。7番グリッドの169号車・國井宏樹も直前の小野津をかわして6位で戻ってきた。さらに驚いたのは最終コーナーで松原が関をロックオン。なんとイン側から横並びとなった後、先頭の座を奪い返して見せたのだ。

2周目以降、この決勝レースは比較的落ち着いた展開に入った。少し目立ったのが、予選でセカンドタイム採用となって10番グリッドからスタートしたSATOSHI。自ら宣言した通り、１周目に7位まで浮上すると、4周目には國井をかわして入賞圏内の6位へ。さらに11周目の第1ヘアピンでは、それまでグリッド順通りに走行していた山口も抜き去って、5位まで順位を上げること成功した。


先頭の松原のペース配分は見事なほどだった。ライバルたちのラップが1分13秒台に落ちてしまった中盤以降も13周目まで、ただひとり1分12秒台を刻み続けた。その後方では関と小林の2位争いが15周にわたって激アツに展開。もはや勝負あったかと思われたファイナルラップの最終コーナーで、小林がインに飛び込むという劇的な結末も待っていた。


松原はこれで、5月の筑波と7月のオートポリスに続いてクラブマンクラスで3連勝を達成。


最後に順位は入れ替わったが、小林と関の順で2位と3位の表彰台を獲得した。以下は4位の横田、5位のSATOSHI、6位の山口までが入賞だ。

●優勝した松原選手コメント
　「じつは4月の岡山の決勝でストールさせてしまってから、ホイールスピン気味の方がいいかもという考えが甘かったです。ただ決勝でもラップを揃えたいという目標は達成できました。年内のジャパンツアーはまだクラブマンで修行させてもらいますが、筑波は次からシリーズに挑戦します」
　タイヤについては
　「今日のセットは5月の筑波から導入して、7月のオートポリスでも勝たせてもらった“女神”なんです。費用的にも助かります。次の富士でも使えるといいのですが、さすがにもう無理かなぁ」

この東日本シリーズは、最終戦となる第4戦を10月30日（日曜日）に開催。また、パーティレースの次の戦いは静岡県の富士スピードウェイで、ジャパンツアーシリーズの第4戦を9月24日の土曜日に予定。さらにパーティレース車両を使った新カテゴリー「ビースポーツ ロードスター・マスターズ」の第3（今季最終）戦が、9月14日の水曜日に千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催される。




MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/


MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/


BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/