中島優太もデビュー3年目で嬉しい初優勝!
- 開催場所:筑波サーキット
- 開催日:2022年09月03日(土) 〜 2022年09月03日(土)
9月3日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第3戦が茨城県の筑波サーキットで行われた。第2レースのNCシリーズクラスはポールポジションの中島優太が15ラップの決勝で一度も先頭の座を譲らず逃げ切って、念願の初優勝を果たした。また終盤は予選3番手から浮上した田宮駿が中島をロックオン。この2台が素晴らしいドッグファイトを演じてくれた。
●予選
例年だと「メディア対抗ロードスター4時間耐久レース」と同日開催となる第3戦だが、こちらは12月に延期。ただし、もうひとつの恒例であるマツダファン・サーキットトライアル(MFCT)は併催されたので、パドックは多くのマツダ車で賑わっていた。嬉しいことに、パーティレースは今回も新しい仲間2名を迎えた。
第2レースのNCシリーズには18台がエントリーしていたが、163号車の宮井理充が欠場して17台での戦いになった。なお連勝中のプロドライバー、井尻薫はスーパー耐久レースと重なったために今回はエントリーを見送っている。まさに“鬼の居ぬ間に”誰が勝利を手にするのだろうか?
公式予選は8時20分から15分間の予定だったが、第1レースの予選中のアクシデントの影響でディレイとなり、8時30分を過ぎてからコースインを開始。路面はドライに回復していたが、第1レースの予選の後半で雨が少し落ちてきたこともあり、全車が一斉にアタックに入った。記録上では2周目となる最初のアタックで、195号車の中島優太が1分09秒579を叩き出して最上段に。さらに129号車の島崎徹が1分09秒753、13号車の田宮駿が1分09秒760という瞬きするような僅差で続いた。じつは結局、上位3台のタイムはこれで決まってしまった。
一方で、4番手以下は後半にタイムが動いた。まず104号車の内海由多加は1分10秒台の前半で少しずつタイムを削り、アタック5周目に1分10秒081を記録。5番グリッドの44号車・藤貫直之に至っては、なんと最終アタックの12周目に1分10秒262をマーク。6番グリッドは168号車の森本進一で、ベストタイムは1分10秒312。チャンピオン経験のある5号車・入江直は9番グリッド、同じく7号車・佐久間行雄も後方から挽回を狙うことになった。
●決勝
15周で争われる第2レース、NCシリーズの決勝はわずかにディレイして15時06分にスタート。15時の時点でのコンディションは気温27.8℃/湿度72%/路面温度36.7℃となっていた。ポールポジションの中島は無難にスタートを決めて、1周目で早くも1.3秒という貯金を作ることに成功。これに続きたかった島崎と田宮だったが、早くも0.5秒差という接近戦に突入。さらに4番グリッドの内海は失速し、3列目グリッドだった藤貫と森本の先行を許してしまった。
2周目以降は、先頭の中島が少しずつリードを広げる一方で、島崎と田宮の2位争いと、藤貫を先頭にする3台の4位争いが延々と続く展開になった。動いたのは前者で、7周目の1コーナーから第1ヘアピンにかけてのコース取りで田宮が島崎のパッシングに成功。ここから田宮の勢いが加速する。6周目終了時点で2.803秒あった中島のリードが、8周目には1.978秒と2秒を切り、10周目には0.906秒と1秒以内へ。12周目終了時点で0.215秒となってからは、第1レースの再現を見ているようなテールtoノーズのドッグファイトになった。
一方で島崎は後半明らかにペースが上がらない。終盤は藤貫を先頭とする3台のグループに吸収されて防戦一方となるが、なんとか粘り切って3位表彰台の座を守った。
そのまま4位以下も藤貫→森本→内海の順で6位まで確定と思いきや、藤貫が走路外走行4回という判定で5秒加算のペナルティとなり、森本→内海→藤貫という順番で4位から6位までの入賞となった。
●優勝した中島選手コメント
「やっと勝てました。やはり2位と優勝は違いますね。でも決勝のペースは田宮さんが速かったです。井尻さんも戻ってくる最終戦までに、この課題をクリアして臨みたいです」
タイヤについては
「自分としては扱いやすいし、ミスしたことをしっかり教えてくれる先生みたいな存在です。今日も後半はダメ出しされた感じです」
NCシリーズの王座争いも、NDシリーズ同様にまだ予断を許さない。今シーズンは4戦中3戦の有効ポイント制なのと、全戦でポイントを獲得したドライバーに5点のボーナスが与えられるからだ。現時点では中島と田宮が52点の同点でトップタイ。ただし、第3戦を欠場した井尻薫が40点で続いていて、彼は最終戦で獲得したポイントがすべて有効のため、優勝すれば60点に到達。それを上回るためには、中島は2位以内でOKだが、田宮の場合は井尻を打ち負かしての優勝がマストとなる。
この東日本シリーズは、最終戦となる第4戦を10月30日(日曜日)に開催。また、パーティレースの次の戦いは静岡県の富士スピードウェイで、ジャパンツアーシリーズの第4戦を9月24日の土曜日に予定。さらにパーティレース車両を使った新カテゴリー「ビースポーツ ロードスター・マスターズ」の第3(今季最終)戦が、9月14日の水曜日に千葉県の袖ヶ浦フォレストレースウェイで開催される。
MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2022/09/03
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 決勝出走:17
- 完走:17
- (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 195 | 中島 優太 | BS | TCR ロードスター | 15 | 17'52.500 | ||||||
2 | 13 | 田宮 駿 | BS | TCR-Ft-Tpロードスター | 15 | 17'53.116 | ||||||
3 | 129 | 島崎 徹 | BS | Moty'sSAロードスター | 15 | 17'57.990 | ||||||
4 | 168 | 森本 進一 | BS | PRコンサル相談可ロードスター | 15 | 17'59.513 | ||||||
5 | 104 | 内海 由多加 | BS | おりこう堂ロードスター | 15 | 17'59.927 | ||||||
6 | 44 | 藤貫 直之 | BS | HamilDon☆ロードスター | 15 | 18'03.425 | ||||||
7 | 5 | 入江 直 | BS | 広島高潤AXIAロードスター | 15 | 18'04.060 | ||||||
8 | 9 | ケイイチロウ | BS | Moty'sロードスター九号機 | 15 | 18'05.432 | ||||||
9 | 139 | 新田 孝太郎 | BS | ガレージ123ロードスター | 15 | 18'07.725 | ||||||
10 | 196 | 田口 諭史 | BS | ☆XENO☆銀黄ロードスター☆ | 15 | 18'08.078 | ||||||
11 | 156 | 西澤 嗣哲 | BS | テックMSロードスターCE | 18 | 18'09.443 | ||||||
12 | 62 | 松浦 俊一 | BS | 小原笑店レーシングロードスター | 15 | 18'11.981 | ||||||
13 | 87 | 村松 佑基 | BS | タイヤ館EMSCロードスター | 15 | 18'18.346 | ||||||
14 | 199 | 佐多 雄二 | BS | CB365ロードスター | 15 | 18'18.929 | ||||||
15 | 3 | 三谷 貴一郎 | BS | 松鵠会ROADSTER | 15 | 18'27.213 | ||||||
16 | 64 | 古田 健二 | BS | 戻ってこれた!ロードスター | 15 | 18'27.957 | ||||||
17 | 7 | 佐久間 行雄 | BS | TCR012ロードスター | 15 | 18'34.719 |