2023年ロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーRd.7&西日本シリーズRd.4 岡山 NDクラブマン

11月4日、ロードスター・パーティレースⅢのジャパンツアーシリーズ第7戦が、西日本シリーズ第4戦とのダブルタイトルで岡山国際サーキットにて行われた。NDクラブマンクラスを制したのは60号車の黒田行治。8月20日の西日本第3戦で、参戦5年目にしてキャリア初優勝を果たした努力の人が、今回は「最後まで自分は2位だと思っていた」という自身にとってはサプライズの連勝劇を果たした。

最終戦の今回は「MAZDA FAN FESTA 2023 IN OKAYAMA」というファン感謝イベントのプログラムに組み込まれての開催。多数の来場者が注目する中での戦いとなった。エントリーは39台で、NDクラブマンクラスにも14台の精鋭が集まったが、111号車の藤井涼太が惜しくも欠場となった。また今回も賞典外で、マツダ車両開発本部所属の梅津大輔が参加。彼の乗る00号車は「ロードスター商品改良試作車」というネーミングの通り、新しい技術を装備した走る実験室で、実際のレーシング走行で性能を検証することを目的とし、JAFからの承認も得ている。ただ今回は、10月に発表された改良型が搭載する「DSC-TRACK」と「アシンメトリックLSD」のみを搭載しての出走だ。もちろんDSCはONにして、予選・決勝ともに走行するとのこと。

さらに今回デビューを飾ったドライバーは2名。クラブマンクラスでは153号車のKen Alex（写真左）がデビューした。ただしAlexはすでに86/BRZ CupにBRZで参戦し、クラブマンクラスで入賞というキャリアを持っている。


◆予選
　当日のサーキットは朝方から濃い霧が発生。8時から予定されていたMFCT（マツダファン・サーキットトライアル）の走行1本目がすべてキャンセルに。しかし9時を過ぎる頃から空が明るくなり、パーティレースの公式予選は予定通り、9時25分からの15分間で行われた。その時点で計測した気温は13℃、湿度は98％、路面温度20.4℃。開始早々、クラブマンクラスの予選はルーキーAlexの独壇場になった。アタック1周目にその時点で総合5番手となる1分58秒949を記録し、さらに次の周に58秒738まで削り込む。その後の更新はならず、最後は総合11位までドロップするも断然のクラストップだ。なにせ同2位が125号車の倉田優だが、タイムは1分59秒292で総合では21位。

以下、第3戦でクラブマンを制している60号車の黒田行治、北日本シリーズではポイントリーダーの129号車・久米田昴、150号車の高尾光俊と続き、

37号車の菅田政宏までが入賞圏内で決勝のグリッドに臨むことになった。

◆決勝
8ラップの決勝はほぼオンタイム進行で、13時23分にローリングスタートが切られた。天候は曇りで、コンディションは気温22℃、湿度59％、路面温度27.2℃。

注目のオープニングラップ、クラブマンクラスのトップでスタートしたAlexには不運が待っていた。アトウッドコーナーで姿勢を乱した63号車・吉田恭将との接触（ペナルティは吉田のみが対象）で大きく順位を下げただけでなく、どうやらサスペンション周りにダメージを受けてペースを上げることができない様子だ。またクラス2番手だった倉田はシリーズクラスの選手が第2コーナーでスピンした混乱に巻き込まれた模様で、3番手だった黒田が労せずしてクラストップに立つことになった。ただ黒田はAlexのアクシデントには気付かないまま、チェッカーまでレースを戦うことになった。

その後方では予選クラス4番手だった久米田が徐々に差を詰めてきて、3周目にはAlexを抜いてクラス3位に浮上。ちょうどこの辺りにシリーズクラスの45号車・黒原宗正と賞典外参加の梅津も入り混じっていて、順位こそ接近はしているものの、クラス同士のバトルにまでは発展しない雰囲気だ。

その後もAlexはペースが上がらず、菅田と高尾にもかわされて6位でフィニッシュ。

決勝では本来の実力を発揮できなかったのは残念だった。整理すると黒田が第3戦に続く2連勝を達成し、倉田も第2戦と同じく自己ベストタイの2位。さらに北日本シリーズではトップに立つ久米田が3位で、表彰台の一角に食い込んできた。実は今回は別のマシンをレンタルしての参戦で、合わせ込むのに悪戦苦闘していた様子。そして菅田が4位、高尾が5位で、Alexも入賞という爪痕だけは残すことに成功した。

優勝した黒田選手コメント
「運よく倉田さんの前に出られて、このままペースを維持して2位なら上出来と思っていたので、まさかの優勝でした。今年は開幕戦の予選で、初めて58秒台が出たことが自信につながりました。まだまだ通用しないと思いますが、来年はシリーズに挑戦します」
タイヤについて
「グリップがもう少し欲しい気もしますが、皆さんもそう思っているなら、ワンメイク用として正解ですね。あと公道では、申し分ないほどの高級タイヤです」

2023年のパーティレースもいよいよ残すのは1戦限り。11月25日の土曜日に、宮城県のスポーツランドSUGOで北日本シリーズの最終戦が予定されている。


MAZDA MOTOR SPORTS
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MAZDA ROADSTER NR-A
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MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
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