独り旅でのリベンジ達成! 菊池 仁がキャリア2勝目
- 開催場所:スポーツランド菅生
- 開催日:2023年04月23日(日) 〜 2023年04月23日(日)
4月23日、ロードスター・パーティレースⅢの北日本シリーズが宮城県のスポーツランドSUGOで開幕した。昨年同様に第1戦は全国を転戦する「ジャパンツアーシリーズ」を兼ねての開催だが、今年は同日に北日本シリーズの第2戦も行うダブルヘッダー。タイトルを争うNDシリーズ第2戦には12台が出走し、クラブマンクラス4台との混走となった。優勝は第1戦決勝で痛恨のスピンアウトを喫した34号車の菊池 仁。ポールポジションからの独り旅で、昨年の最終戦に続く2勝目を挙げた。
◆予選
予選に至るまでの経緯については、第1戦のレポートを参照していただきたい。公式予選は8時50分からの20分間。第1戦の予選レポートでもお伝えした通り、各自のベストラップで第1戦のグリッドを決定し、セカンドベストで第2戦のスタート順を決めるというルールだ。なお、このNDシリーズ第2戦では唯一、238号車の宮應政宗がここをデビューの場に選んでいる。新人の中では少し年上の42歳で、IT関係会社で開発を担当。FC3S型のRX-7でドリフトも経験しているキャリアの持ち主だという。ここで輝いたのが菊池だ。赤旗中断前はトップグループ4台の中で最下位だったが、再開後のわずか5分の間に2回のアタックを1分46秒369から1分46秒551と、2本続けてまとめることに成功。後者のセカンドベストが中断前のトップだった63号車・吉田恭将の1分46秒584をも上回るのだから、まさに完勝。ちなみに吉田や箕輪卓也など数名についてはジャパンツアーシリーズに専念するため、この北日本シリーズ第2 戦にはエントリーしていない。2番グリッドに並んだのは16号車の上田純司で、タイムは1分47秒036。続いて3番グリッドの47号車・岩崎 魁のタイムは1分47秒553。前年ランキング4位の実力者だが、開幕戦でリタイアしたダメージが少し心配だ。さらに4番手の234号車・小林 良から(5番グリッドで2020年デビューの31号車・和光博紀を除いて)280号車・久米田昴→28号車・普勝 峻→142号車・石井和仁まで、上位8名のうち半分の4名がルーキーという状況。初参加者や若手ドライバーが目白押しで、どんな展開になるのかは未知数だった。
◆決勝
北日本シリーズの第2戦は予定より少し遅れ、13時13分にスタートが切られた。コンディションは気温14℃・湿度25%・路面34.2℃。ジャパンツアーシリーズではないので、いつものグリッドに一度静止してのスタンディングスタートが採用されている。もちろんポールポジションがアウト側になるグリッド配列で、周回数は9ラップで変わらない。今回、第2戦のグリッドへのパレードランで、入場者の中からお子様を招いて同乗するという企画が実践された。
さらにもうひとつエピソードを披露すると、ポールの菊池はフォーメーションラップへのスタートを本番と勘違いして、まさに“全開”でクラッチミートして1コーナーへ爆進。さすがに途中で「誰も付いてこない」とスピードをダウンし、隊列を整えるタスクをこなして事なきを得たとのことだ。
そして注目のオープニングラップ、ポールの菊池から4番グリッドの小林までは順位の変動はなし。6番グリッドの久米田が、ひとつ前の和光を抜いて戻ってきた。上位4台の中では明らかに2番手の上田の勢いがよく、1周目終了時点はトップの菊池と0.4秒差。2周目ではさらに0.2秒差にロックオン。逆転の匂いが濃厚に漂ったが、それは叶わなかった。後方集団でも動きがあり、2周目には4番手の小林を先頭に久米田、和光の3台がほぼワンパックに。さらにベテランの沢崎がグリッドよりふたつ上の8位にまで順位を上げていた。
大きな事件が起きたのが3周目のS字。先頭を行く菊池のシフトワークが乱れてマシンが横を向きかけたため、それを避けようとした上田が失速状態に。岩崎と小林が先行して、上田は次の4周目には久米田にも抜かれて5位までポジションを落としてしまう。すると4周目終了時点では先頭の菊池が1.4秒のアドバンテージを得る一方、2位の岩崎と3位の小林の差は0.0秒台、さらに上田を抜いて一気に勢いを増した久米田も0.1秒台の差で小林を追い詰めるという展開に変わった。
つまり、2位を争う3台のバトルが勃発。5周目の1コーナーへの進入時には、開幕戦の8周目のトップ争いと同じ“スリーワイド”状態へ。ここで一気にジャンプアップを果たしたのが、久米田だった。
小林は3位のままも、岩崎はここで一気に4位まで後退してしまった。なお、この接近戦の中で小林と岩崎は接触という判定が下された。そのため、残念ながら両名にはシリーズポイントは付与されない。残り2ラップとなる7周目終了時点で、トップの菊池は2.3秒までリードを拡大。2番手の久米田も後続に対して1.1秒の貯金を作って、ほぼ安全圏に持ち込んだ。残る表彰台の一角を賭けて、ルーキーの小林が逃げ切りを図る一方で、ようやく勢いを取り戻した上田が岩崎を抜き返して迫ってきた。ただ、これもファイナルラップで上田が、どうやら3速から6速に一瞬シフトアップしたことで逆転はならず。それ以上のポジション変更は起こらなかった。
整理すると、シリーズクラスの優勝は菊池で、昨年の最終戦に続く自身2勝目を達成。そして2位の久米田と3位の小林は、本日の第1戦でデビューしたばかりというルーキー同士の快挙となった。実力者の上田は不本意な4位。さらに昨年の第3戦と最終戦で連続して4位だった岩崎も、今日こそはと狙っていたポディウムを逃す悔しい5位。6位の和光は昨年の開幕戦以来となる入賞なので、これを上昇のキッカケとしたいところだろう。
優勝した菊池選手コメント
「上田さんに迷惑をかけたことは反省していますが、優勝はやはり嬉しいです。次は10月まで待たないといけないので、スケジュールが調整できれば、ほかのサーキットも走ってみたいですね」
次なる北日本シリーズの第3戦は長いインターバルを経て、10月14日の日曜日に開催を予定。またジャパンツアーシリーズの第2戦は昨年同様、5月5日のこどもの日に茨城県の筑波サーキットで、東日本シリーズの第1戦とダブルタイトルマッチで行われる。
MAZDA MOTOR SPORTS
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MAZDA ROADSTER NR-A
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MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
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BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
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決勝
- 開催日:2023/04/23
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:12
- 完走:12
- (3.586km x 9laps = 32.274km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 34 | 菊池 仁 | BS | ガレージ123煉獄ロードスター | 9 | 16'24.311 | ||||||
2 | 280 | 久米田 昂 | BS | IDSレイルガルフロードスター | 9 | 16'27.409 | ||||||
3 | 234 | 小林 良 | BS | タカタプリントロードスター | 9 | 16'29.857 | ||||||
4 | 16 | 上田 純司 | BS | 上伸物流 ロードスター | 9 | 16'30.491 | ||||||
5 | 47 | 岩崎 魁 | BS | ケイズMoty'sロードスター | 9 | 16'30.546 | ||||||
6 | 31 | 和光 博紀 | BS | KENMoty'sロードスター | 9 | 16'31.050 | ||||||
7 | 91 | 沢崎 祐一 | BS | DELTAロードスター | 9 | 16'32.207 | ||||||
8 | 28 | 普勝 崚 | BS | pttモタスポ部ロードスター | 9 | 16'34.113 | ||||||
9 | 28 | 出来 利弘 | BS | ディーテクニック☆ロードスター | 9 | 16'34.113 | ||||||
10 | 142 | 村田 悠磨 | BS | ジルコンサンドドアロードスター | 9 | 16'42.475 | ||||||
11 | 238 | 宮應 政宗 | BS | RSF 38Rロードスター | 9 | 16'46.577 | ||||||
12 | 4 | 渡邊 敏康 | BS | WATANABEロードスター | 9 | 16'58.756 |