2021年全国チャンピオンの南澤拓実が貫禄のダブルV2

  • 開催場所:富士スピードウェイ
  • 開催日:2024年10月19日(土) 〜 2024年10月19日(土)
2024年ロードスター・パーティレースⅢ ジャパンツアーRd.6 NDシリーズ

10月19日の土曜日、静岡県の富士スピードウェイでロードスター・パーティレースⅢジャパンツアーシリーズの第6戦が開催された。22台のエントリーを集めたNDシリーズで輝いたのは105号車の南澤拓実。1年前の富士のジャパンツアーで鮮やかに復活を果たした2021年の全国王者が、前戦の鈴鹿に続いて2連勝。つまり“ダブルV2”という偉業を達成した。

●予選
前夜は雨が降った富士スピードウェイだが、この日は秋らしい絶好のレース日和。路面もドライに回復して、9時20分から20分間の公式予選が始まった。気温は21℃・湿度89%・路面温度19.8℃。
アウトラップが計測対象にならない富士では、先頭で入ったマシンでも実際にタイムが出るのが4分40秒過ぎ。まずは280号車の丹羽英司が2分16秒687を記録して、ここから戦いが始まった。
実力者たちの本気のアタックがモニターに反映されたのは7分が過ぎたあたり。まずはランキング2位、117号車の石谷豪志が2分13秒870を叩き出して暫定トップに躍り出た。
さらに10分過ぎに前戦の鈴鹿と昨年のここで勝利している実力者、105号車の南澤拓実が2分13秒398で首位が入れ替わった。さらにポイントリーダーの35号車・加藤達彦が2分13秒458でこれに肉薄。
そしてもてぎのウイナー、63号車の吉田恭将が記録したタイムが2分13秒398と、南澤と1000分の1秒まで同じ数字が並んだ。この場合、規定により先に記録した方が順位は上になる。
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整理するとポールポジションは南澤で、もちろん吉田が最前列でこれに続いた。2列目は加藤と、さらに2分13秒492までタイムを削ってきた石谷。
さらに54号車の三宅陽大と186号車の勝木崇文がグリッド3列目で10ラップの決勝をスタートすることになった。

●決勝
決勝はほぼオンタイム進行で、10時38分にスタートが切られた。直前に計測したコンディションは気温24℃・湿度73%・路面温度29.4℃。
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ポールシッターの南澤を先頭に、上位グループは順当に加速して第1コーナーに向かった。
ただ、予選3位の加藤と予選5位だった三宅という奇数グリッドのふたりが順位を上げて1周目をクリアしていく。とくに加藤のアウト側から回り込んだ1コーナーのパッシングは鮮やかだった。
逆に2番グリッドだった吉田と4番グリッドだった石谷はひとつずつ順位を落としてしまった。
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その後方でも順位変動が起こり、7番グリッドだった2号車の鷲尾拓未がひとつ前の勝木をかわして戻ってくるが、ここ2戦連続で表彰台に立っている勝木がすかさず次の周で抜き返しきたのはさすがだった。
ただ、この日の勝木の走りは少し波が激しく、唯一の2分13秒台のファステストラップを叩き出す一方で、上位グループに引き離されてしまう局面も見られた。したがってシリーズクラスの優勝争いは、南澤をはじめとする上位5台の間で展開されることになった。まず勢いがあったのはポイントリーダーの加藤。どうやら序盤にプッシュする作戦だったらしく、1周目に2位に上がると、すぐ次の周の1コーナーでスリップから抜け出して先頭に立った。
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ただ、昨年この富士のジャパンツアーシリーズで復活優勝を果たした南澤が加藤にピタリと張り付いて離れない。数周にわたって抜きつ抜かれつを繰り返すが、南澤が6周を終えてストレートを通過した時には、2番手の座は石谷に代わっていた。石谷は2周目に三宅を抜き返し、さらに4周目には吉田もパスして3位に浮上。
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前述のように6周目に2位となると、7周目から8周目にかけては先頭の南澤にも何度か仕掛けた。ただ、こうしてトップの選手もバトルに巻き込まれる状態だと、むしろその後方のグループが追いついてくる展開になる。
石谷は残り2周で少し勢いが鈍ったところで、加藤と三宅に一気に抜かれて4番手までポジションをダウン。逆に南澤は9周目を終えて、ようやく0.948秒という安全圏に近いリードを築くことに成功した。
つまり、ファイナルラップの攻防は2位争いとなった。ここで最終コーナーをうまく立ち上がったのが石谷。ゴールラインまでのわずかなストレートで抜け出して、0.086秒だけ加藤より先にチェッカーを受けることに成功した。
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したがって暫定表彰には南澤、石谷、加藤という順で高いところに登壇。
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ところが、レース後の再車検で石谷のマシンに車両規定違反(キャンバー角)が発覚して失格に。
したがって2位に加藤、3位に三宅が繰り上がった。以下、4位には吉田、5位に勝木、そして6位には28号車の普勝 崚が入賞となった。
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鈴鹿に続いてジャパンツアーシリーズ2連勝、さらに昨年に続いて富士ラウンドでも2年連続のダブルV2となった南澤選手コメント
「鈴鹿でも言いましたが、ここは一番走り込んでいるサーキットなので、ぜひ勝ちたいと思っていました。でも加藤選手をはじめ皆さんも速くて、予想以上に苦しい戦いになりましたね。逆に次の岡山は一度も走ったことのないコースなので、それも楽しみたいと思います」
タイヤについては
「今年はシリーズで5戦目になりますが、本番用のタイヤはまだ1セットです。さっき計測したら4.3mmあったので、もう1戦はいけるかなと思ったところです」


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この第6戦を終えても、ポイントリーダーの座は安定ぶりが際立つ加藤の98点で変わらない。そして三宅が69点、吉田が66点、南澤が62点、石谷が60点、勝木の59点となり、2位から6位までが僅差でせめぎ合っている。
ただし、次戦からは有効ポイント制の関係で、獲得したポイントが全部加算されない選手も登場する。例えば加藤は優勝しても6点しか増えず、4位以下では変化なしとなる。
今年のジャパンツアーシリーズは第7戦の岡山と、最終戦のオートポリスを残すのみ。第7戦は11月9日の土曜日に、西日本シリーズの第4戦とダブルタイトルで岡山国際サーキットにて開催される。
またパーティレースの次の戦いは10月27日の日曜日、茨城県の筑波サーキットで東日本シリーズの最終となる第4戦が予定されている。


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レース結果

コース:富士スピードウェイ

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2024/10/19
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:20
  • 完走:19
  • (4.563km x 10laps = 45.63km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 105 南澤 拓実 BS Bridgestone SPK・TCRロードスター 10 22'28.931
2 35 加藤 達彦 BS Bridgestone CABANA RTロードスター 10 22'31.102
3 54 三宅 陽大 BS Bridgestone TC CORSE ロードスター 10 22'31.369
4 63 吉田 恭将 BS Bridgestone YOSHIZOMmロードスター 10 22'31.389
5 186 勝木 崇文 BS Bridgestone RSイシイFEEDロードスター 10 22'31.405
6 28 普勝 崚 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 10 22'33.148
7 127 関 豊 BS Bridgestone 334プロジェクトロードスター 10 22'34.658
8 2 鷲尾 拓未 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 10 22'34.914
9 33 惠木 勇哉 BS Bridgestone プロフィエラビスタロードスター 10 22'35.797
10 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 10 22'36.677
11 280 丹羽 英司 BS Bridgestone IDS NIWA Rロードスター 10 22'48.524
12 108 米川 直宏 BS Bridgestone 村上モータース絆ロードスター 10 22'50.696
13 177 稲垣 知博 BS Bridgestone inaロードスター 10 22'51.588
14 31 和光 博紀 BS Bridgestone KENMoty'sロードスター 10 22'51.736
15 88 本多 永一 BS Bridgestone LEG Eds ロードスター 10 22'52.862
16 153 小野 耀平 BS Bridgestone アンダーレRCロードスター 10 22'53.636
17 89 鈴木 大智 BS Bridgestone OKわーくすM・Yロードスター 10 23'08.516
18 23 荒川 豊 BS Bridgestone ホーショーロードスター 10 23'27.856
19 128 三差 康弘 BS Bridgestone 334プロジェクトロードスター 10 23'52.806
- 117 石谷 豪志 BS Bridgestone ダイバパワーラブカロードスター DQ