キャリアに勝る宮崎邦紘が早くもクラブマンで2勝目
- 開催場所:モビリティリゾートもてぎ
- 開催日:2025年06月15日(日) 〜 2025年06月15日(日)
栃木県のモビリティリゾートもてぎで6月15日、ロードスター・パーティレースⅢのジャパンツアーシリーズ第4戦が開催された。エントリー7台のNDクラブマンクラスには、今シーズンの優勝経験者4名が揃ったために接戦が期待された。ところが蓋を開けてみれば、中では一番フレッシュなメンバーである283号車の宮崎邦紘が輝く1日となった。
この日のもてぎではTUNEDとNORMALに分割されたマツダファンエンデュランス(マツ耐)と、昼休みのオールマツダ・パレードランも同日に開催。したがって多くのマツダ車とファンたちが集結して、朝から賑わいを見せていた。
今回のクラブマンクラスにはジャパンツアー開幕戦を制した254号車の小野佳寿美、同じくジャパンツアー第2戦のウイナーである20号車の秋葉英貴、東日本シリーズ開幕戦優勝の41号車・的場雅仁と、北日本シリーズ第3戦で優勝した宮崎という合計4名の優勝経験者が揃って参戦。まさにクラブマン最強の座を賭けた熱戦が期待された。
また、281号車の松島宏樹がパーティレースに初参戦。
「今日は天候が不安定なのですが、もてぎは昨年のマツ耐で走っているので、その経験を活かして皆さんについて行き、安全にレースを終えられればと思います」と意気込みを語ると、先輩たちから温かい拍手で歓迎を受けた。
関東甲信越地方の梅雨入りが発表されたのが6月10日。その週末となった本日も朝までは前夜からの雨。その後は曇り空となったが、路面は依然としてウエットで、予断を許さない状況だ。パーティレースは原則として幌を開けたオープン状態がマストだが、「本日は開け閉め自由」とブリーフィング時にアナウンスされた。予選直前の手元計測によるコンディションは、気温23.8℃/湿度100%/路面温度26.2℃。
●予選
予選は9時30分からの20分間で、オンタイムで全車順調にコースイン。慎重にタイヤを温めながらアタックラップに向かったが、アウトラップでなんと秋葉がマシントラブルによりコース上でストップ。そのまま赤旗中断となった。数分の中断を経て残り13分で再開。ただし赤旗原因と判定された秋葉は規則により再開後の出走が認められなかったので、合計20台でのアタックとなった。
早くも4強の一角が崩れた公式予選となったが、序盤から宮崎が2分44秒647でトップに立った。その後も急速に乾いていくコンディションを反映させて、2分40秒328までタイムを削り込むことに成功。堂々のクラストップで、全体でも6位という好成績だ。
クラス2番手には的場、
同じく3番手には小野が続き、総合ではそれぞれ10位と11位ということになった。
なお予選タイムを残せなかった秋葉も嘆願書を提出し、最後尾となる21番グリッドからの決勝スタートが認められた。
●決勝
公式予選の後からは雨は降らずに晴れ間も見え、コースは完全にドライ状態になった。直前のコンディションは気温27.7℃/湿度80%/路面温度45.5℃となり、かなり蒸し暑い体感だ。14時04分にポールポジションの山田(シリーズクラス)がコントロールラインを通過し、戦いの火蓋が切られた。
クラブマンの予選トップだった宮崎は今回がパーティレースは3戦目。昨年はレンタルで一度参戦し、2戦目となる今年の北日本第3戦のクラブマンで優勝したのは先日レポートした通りだ。とはいえ富士スピードウェイの86/BRZレースではすでに活躍していて、昨年はシリーズチャンピオンにも輝いているキャリアの持ち主。
予選後のコメントでは「できればシリーズクラスの先輩たちと勝負したい」と語っていたが、決勝の序盤は今ひとつ。2周目までに2台に抜かれてしまう。ただし、クラス違いのライバルに対して、無理なバトルは避けたという見方もできる。これはクラス2番手からスタートした的場も同様で、彼も序盤の2周でシリーズクラスの2台に先行を許している。ということで、クラブマンの優勝を争うはずだった宮崎と的場だったが、お互いが少しずつ総合順位を落としたことで、決勝レース中を通して常に2台以上のクラス違いを間に挟む状況になった。つまり逆転の匂いは漂わなかったのだ。
一方でヒートアップしたのが3位争いだ。その主役は予選で痛恨のノータームとなった秋葉。オープニングラップで4台をゴボウ抜きすると、4周目にもう1台をパスして小野の背後まで浮上。さらに次の5周目に逆転に成功してクラス3位の座が交代した。ただ小野も決して勝負を諦めたわけではなく、最後まで秋葉の背後をテールtoノーズでロックオン。見応えのあるバトルを演じてくれた。
出走7台のクラブマンクラスを整理すると、宮崎が断然のトップチェッカー。実はスタート手順違反でレース結果に5秒加算のタイムペナルティを受けてしまったのだが、その座は変わらなかった。
以下、2位には的場で3位には秋葉となり、この3名がポディウムに登壇。規定により、この3位までが表彰の対象となった。
優勝した宮崎選手のコメント
「シリーズの方に付いていきたかったのですが、離されちゃいました。悔しいのですが、走ったことのないもてぎのラインを教えてもらった気がするので、今後の糧にしたいと思います」
タイヤについて
「予選の雨に合わせて深溝をチョイスしましたが、決勝の後半ではタレてペースを上げることができませんでした。今回の選択は失敗だったかも」
ロードスター・パーティレースⅢの次戦は早くも次の週末、6月21日に岡山国際サーキットで西日本シリーズの第3戦が開催予定。またジャパンツアーシリーズの次の舞台となる第5戦は、北海道の十勝スピードウェイで8月3日に開催される予定だ。
MAZDA MOTOR SPORTS
https://www.mazda.com/ja/innovation/motorsports/
MAZDA ROADSTER NR-A
https://www.mazda.co.jp/cars/roadster/grade/nr-a/
MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
https://www.party-race.com/
BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
https://tire.bridgestone.co.jp/potenza/re004/
決勝
- 開催日:2025/06/15
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 決勝出走:7
- 完走:7
- (4.801km x 9laps = 43.209km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 283 | 宮崎 邦紘 |
BS
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Tiレーシングロードスター | 9 | 23'21.768 | ||||||
2 | 41 | 的場 雅仁 |
BS
![]() |
gssロードスター | 9 | 23'27.712 | ||||||
3 | 20 | 秋葉 英貴 |
BS
![]() |
AUTOCAFEロードスター | 9 | 23'30.877 | ||||||
4 | 254 | 小野 佳寿美 |
BS
![]() |
DIYガレージGIロードスター | 9 | 23'31.341 | ||||||
5 | 281 | 松島 宏樹 |
BS
![]() |
A.W.N EDロードスター | 9 | 23'33.448 | ||||||
6 | 73 | 鈴木 篤 |
BS
![]() |
SRアセットロードスター | 9 | 23'57.833 | ||||||
7 | 172 | 石田 淳 |
BS
![]() |
Starfieldロードスター | 9 | 24'39.265 |