4戦連続ポールtoウインのパーフェクトを石谷豪志が達成!

  • 開催場所:スポーツランド菅生
  • 開催日:2025年07月19日(土) 〜 2025年07月19日(土)
2025年ロードスター・パーティレースⅢ 北日本Rd.4 NDシリーズ

7月19日、ロードスター・パーティレースⅢ北日本シリーズの第4戦が宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。エントリー17台で争われたNDシリーズクラスでは、ここまで3戦全勝の117号車・石谷豪志がまたしてもポールtoウインの逃亡劇を達成。パーティレース史上でもおそらく初となる、全4戦の予選からの完全制覇を成し遂げた。

ここSUGOで開催される北日本シリーズの終了予定については、クラブマンクラスのレポートを参照されたい。いずれにしても今年の北日本シリーズは早くも7月で最終戦を迎えることとなった。エントリーは17台で、155号車の猪又真輝と212号車の加藤圭一郎が今回初めての参戦だ。公式予選は8時30分からの15分間。
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●予選
本日のSUGOは曇り時々晴れで、走行直前のピットでは気温25.4℃/湿度76%を計測。路面温度は33.0〜35.8℃という情報がモニターに表示されていた。
今年の北日本は石谷が開幕から3連勝してチャンピオン獲得に王手をかけているが、その石谷が開始早々、1分46秒751でモニター最上段に躍り出た。
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これに続いたのがベテランの91号車・沢崎祐一でタイムは1分46秒964。
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その後しばらくは、ライバルたちが1分47秒を切れない状態が続いた。ランキング3位の16号車・上田純司は少しタイミングをずらしてアタックしたが、タイムは1分47秒000。惜しくも46秒台突入はならなかった。
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と、ここでルーキーのひとり、猪又がアタック3周目で1分46秒981までタイムを削ってきた。
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彼は初参戦の挨拶で「優勝以外はダメと周囲から言われたので、頑張ります」と言ったが、これで3番手に浮上。そして今回の27台では最後にコースインしたランキング2位の147号車・石塚崇宣が最初のアタックで1分46秒990を記録して、結局46秒台はこの上位4名までとなった。ちなみに逆転チャンピオンの可能性はこの石塚のみに残されていた。
整理するとポールポジションは石谷。これで今シーズンは4戦連続の獲得だ。これに沢崎、猪又、石塚、上田の順で続いた。なお、総合6位はクラブマンクラスの選手となったために、7番グリッドの19号車・田中健太までがシリーズクラスの入賞圏内で決勝をスタートする。


●決勝
9ラップの決勝レースはほぼオンタイム進行で、11時30分に10灯のレッドシグナルが消えて戦闘開始に。
直前のコンディションは日陰のピットで気温30.1℃/湿度が50%となり、太陽が照りつける路面温度は49℃。決勝中に50℃を超えたことは確実だろう。ポールの石谷は磐石のスタートを見せたが、2番グリッドの沢崎は少し出遅れた。4番グリッドの石塚のダッシュも鋭く、ひとつ前にいた猪又を1コーナーまでに余裕でパス。さらに沢崎とも一瞬横並びになったが、ここは一度引いて3位でオープニングラップを通過した。
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その後方では5番グリッドだった上田がスタートに失敗。クラブマントップの森村と、7番グリッドだった田中の先行を許す展開になった。
序盤はまさに石谷の独り旅状態。1周目に2.680秒というリードを築くと、2周目には2.955秒にまで拡大。3周目以降は少しペースダウンした印象だが、5周目までは2秒以上という大きなアドバンテージをキープしていた。
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石谷を追いかける2位争いでは石塚の勢いが勝り、2周目の馬の背でアウトからパッシング。ここは沢崎も無理に幅寄せすることなく、石塚もイン側に1台分のスペースを残したクリーンなバトルの結果だった。
トップ争いに話を戻すと、6周目終了時点での石谷と石塚のギャップはまだ1.550秒あった。それが7周目には一気に0.419秒差、8周目には0.183秒差というテールtoノーズ状態にまで急接近した。石塚は5周目にファステストを更新すると、7周目まで3周連続でタイムを削って1分47秒636を記録。
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本日はオープン状態なので、接近するとさらにスリップの効果で追う方に有利な展開だった。しかし追撃もここまでで、石谷が序盤の貯金を活かしての逃げ切りに成功した。
これで石谷は、なんと4戦連続のポールtoウインというパーフェクトなシナリオでのチャンピオン獲得となった。石塚も今季3度目の2位フィニッシュ。
そして3位には沢崎が入賞した。
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以下は4位に猪又、5位に田中と続いた。さらにクラブマントップの選手を挟んでのシリーズ6位には、ファイナルラップの攻防で上田を抜き去った31号車の和光博紀が滑り込んだ。
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今年の北日本シリーズのチャンピオンは、もちろん石谷。実は昨年も4戦して3勝と速さでは圧倒していたが、第3戦の予選の最後にクラッシュ。その決勝に出られなかった隙を突かれて1ポイント差で逆転された悔しさを見事に晴らして見せた。シリーズ2位はもちろん石塚で、以下は上田、田中、和光、沢崎という順でランキング6位までがMAZDA SPIRIT RACING賞の対象だ。
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また北日本シリーズの「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」賞は293号車で参戦した樋口 豊が獲得した。
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優勝した石谷選手のコメント
「スタートが決まって、いきなり3秒近くリードできたので、少しタイヤを労わる走りにしました。でも、気がつけば石塚選手の姿が迫ってきて、本当にギリギリでしたね。共に成長させてくれたライバルにも感謝したいです」
タイヤについて
「今日は7月にしては気温も路温も低いかなと思って、少しだけ低めの内圧にしました。最後は厳しくなってしまいましたが、もし下げていなかったら逆転されたかもしれませんね」


パーティレースの次の戦いは、すぐ来週に迫っている。7月27日に茨城県の筑波サーキットで、東日本シリーズの第2戦が予定されている。

レース結果

コース:スポーツランド菅生

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2025/07/19
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:17
  • 完走:17
  • (3.586km x 9laps = 32.274km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 117 石谷 豪志 BS Bridgestone ダイバパワーラブカロードスター 9 16'22.641
2 147 石塚 崇宣 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 9 16'22.937
3 91 沢崎 祐一 BS Bridgestone DELTAロードスター 9 16'26.541
4 155 猪又 真輝 BS Bridgestone HC RACINGロードスター 9 16'26.966
5 19 田中 健太 BS Bridgestone KMRロードスター 9 16'28.139
6 31 和光 博紀 BS Bridgestone Kenmoty'sロードスター 9 16'32.975
7 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 9 16'33.282
8 183 岩崎 魁 BS Bridgestone ケイズMoty'sロードスター 9 16'34.709
9 200 YOSHIKI BS Bridgestone ジャスミン ロードスター 9 16'37.091
10 162 古川 恭兵 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 9 16'37.855
11 121 巳ノ瀬 健太 BS Bridgestone 巳ノ瀬建設MKMKロードスター 9 16'38.445
12 116 大久保 仁 BS Bridgestone ROADSTER116 9 16'43.716
13 257 大槻 征久 BS Bridgestone S.S.Pロードスター 9 16'43.985
14 111 藤井 涼太 BS Bridgestone ケイズミカサ貿易ロードスター 9 16'50.837
15 293 樋口 豊 BS Bridgestone 切羽詰るラブカFfロードスター 9 16'53.745
16 212 加藤 圭一郎 BS Bridgestone マツダ ロードスター 9 16'54.091
17 159 ゆりちゃんモータース BS Bridgestone HC・ゆりちゃんロードスター 9 16'58.636