5番グリッドからの大逆転で鷲尾拓未が2勝目

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2025年07月27日(日) 〜 2025年07月27日(日)
2025年ロードスター・パーティレースⅢ 東日本Rd.2 NDシリーズ

真夏らしい晴天に恵まれた7月27日、茨城県の筑波サーキットでロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ第2戦が開催された。チャンピオンを争うNDシリーズの決勝は波乱万丈。予選では5番手に沈んだ128号車の鷲尾拓未が鮮やかなスタートダッシュからの逆転劇をコンプリート。開幕2連勝を達成した。

●予選
今回、NDシリーズクラスにはフルグリッドの30台がエントリー。当然ながら他の地区シリーズとは異なり、予選も決勝もクラブマンとは別に独立して行われる。公式予選は9時5分より15分間。直前の9時時点でのコンディションは、気温32.2℃/湿度59%/路面温度43℃。残念ながら紅一点の15号車・亀山晃代が前々日の走行でアクシデントに見舞われて欠場。29台がアタックに臨んだ。
最初に一番時計を記録したのは38号車の宮應政宗で、タイムは1分11秒141。
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2番手には1分11秒487で44号車の藤貫直之がつけた。
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その後、この東日本シリーズを2022年から2年連続で制覇した16号車の上田純司が迫るが、1分11秒183でわずかに届かず。
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結局このタイムで宮應、上田、藤貫の順でトップ3が決定した。
以下は4番手に168号車の森本進一、さらに54号車の瀬田 凛、開幕戦を制した128号車の鷲尾拓未が続いた。
ところが森本のマシンが再車検で最低重量違反と判定されて全タイムが削除され、決勝は最後尾スタートに。したがって瀬田と鷲尾の予選順位が繰り上がり、
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入賞圏内の6番グリッドは71号車の登坂 紀となった。
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シリーズクラスのトップ10は全員が1分11秒台のタイムを記録していて、決勝ではより熾烈なバトルの予感がした。



●決勝
シリーズクラスの決勝もオンタイム進行で12時56分にスタート。12時30分時点でのコンディションは気温36.6℃/湿度45%/路面温度が60.3℃となり、さらに蒸し暑さが増した体感だ。レッドシグナルが消灯して戦いの火蓋が切られると、2番グリッドだった上田が失速。どうやらニュートラルのままクラッチミートするという、まさかの事態だったとのこと。
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それ以外の上位陣はトラブルなく1コーナーを通過していくが、その後のオープニングラップでは順位変動が激しく起こった。先頭はポールポジションの宮應が死守したものの、2位には藤貫が繰り上がり、さらに3位の座には5番グリッドだった鷲尾がジャンプアップ。
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これに7番グリッドだった18号車の平井将貴が続いて、失速した上田が5位で通過。さらに登坂と瀬田が続くという展開になった。
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その後、1位から3位までのトップグループは一度落ち着くが、果たして宮應がトップを守れるかという、先の展開が読めない状況となった。3周目には鷲尾が藤貫を抜いて2位に浮上し、そのままトップの宮應への追撃態勢に入る。4周目にはおよそ2秒あったトップとの差が5周目には1.5秒に接近。さらに後方でも順位の入れ替わりがあり、藤貫が5位に後退。平井が3位に、上田が4位へとポジションアップに成功した。
トップ争いはさらに熾烈に。6周目には宮應と鷲尾との差が約1秒あったが、7周目には0.2秒、8周目には0.1秒とテールtoノーズの状況に。そして11周目の第1コーナーの立ち上がりで鷲尾が宮應に対して横並びとなり、その先のヘアピンでオーバーテイクに成功。その後のトップ争いに変化はなく、3位の平井までがポディウムに登壇。
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以下は4位の上田、5位の登坂、6位の161号車・香西琉衣までが入賞となった。
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実力者が鎬を削るNDシリーズクラスだが、今回は鷲尾が5番手スタートからの優勝で開幕からの連勝劇を達成した。さらに3位の平井も7番グリッドからのシリーズ初入賞でポディウムにも登壇。
香西も11番手スタートから大幅に順位を上げることに成功という、番狂わせなレースとなった。ただし1位から3位までは接触の裁定が下り、シリーズポイントは付与されない。
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優勝した鷲尾選手のコメント
「予選はぶっつけ本番で、5周目にやっとタイムを出せたという感じでした。決勝は常に1位が見えていたので、どこで仕掛けようか先を見据えてアプローチしました。チームが素晴らしいマシンを用意してくれたので、勝つことができました」
タイヤについて
「今日は気温も路温も高く、本当に美味しいところは1周しか使えないような状況でした。ただ、その後はグリップが安定していたので、走り切ることができました。内圧を低めに設定して後半に備えた作戦が功を奏したと思います」




ロードスター・パーティレースⅢの次なる戦いは早くも翌週。8月3日の日曜日に北海道の十勝スピードウェイで、ジャパンツアーシリーズの第5戦が開催予定。また東日本シリーズの第3戦は9月14日の日曜日に今回と同様、ここ筑波サーキットで行われる。

レース結果

コース:筑波サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2025/07/27
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:29
  • 完走:29
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 128 鷲尾 拓未 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 15 18'25.451
2 38 宮應 政宗 BS Bridgestone RSFステージロードスター 15 18'26.142
3 18 平井 将貴 BS Bridgestone イナガキひらい歯科ロードスター 15 18'28.749
4 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 15 18'29.057
5 71 登坂 紀 BS Bridgestone Moty'sJFSロードスター 15 18'31.349
6 161 香西 瑠衣 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 15 18'31.633
7 44 藤貫 直之 BS Bridgestone HamilDon☆ロードスター 15 18'31.953
8 177 稲垣 知博 BS Bridgestone icmロビンスロードスター 15 18'32.907
9 280 伊藤 大空 BS Bridgestone IDS NIWAR ロードスター 15 18'33.065
10 160 高坂 洸貴 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター 15 18'36.024
11 54 瀬田 凛 BS Bridgestone TC CORSE ロードスター 15 18'36.306
12 41 的場 雅仁 BS Bridgestone gssロードスター 15 18'37.062
13 260 新藤 遼介 BS Bridgestone ターマックプロ ロードスター 15 18'37.459
14 20 秋葉 星那 BS Bridgestone AUTOCAFEロードスター 15 18'41.809
15 205 宮井 理充 BS Bridgestone ユニツイロードスター 15 18'42.736
16 118 板垣 真斗 BS Bridgestone KTJレンタカーロードスター 15 18'43.243
17 290 堀口 雄太 BS Bridgestone HC・井組自動車ロードスター 15 18'43.764
18 129 島崎 徹 BS Bridgestone JMS☆SAロードスター 15 18'44.442
19 32 新井 博史 BS Bridgestone メデアARASHOロードスター 15 18'45.815
20 168 森本 進一 BS Bridgestone Moty's戦略Pロードスター 15 18'47.201
21 22 荒井 彦幸 BS Bridgestone AKGS ロードスター 15 18'49.156
22 2 石井 達也 BS Bridgestone CP大泉pttロードスターRB 15 18'49.773
23 102 安西 柊馬 BS Bridgestone ほいほいレーシングロードスター 15 18'51.754
24 34 志田 宏樹 BS Bridgestone 光聖商会たかあず暁ロードスター 15 18'52.064
25 33 彦森 大雅 BS Bridgestone ShMCロードスター 15 18'53.052