GPR受賞のレジェンド本多が見せた再びの逆転劇

  • 開催場所:岡山国際サーキット
  • 開催日:2025年05月25日(日) 〜 2025年05月25日(日)
2025年ロードスター・パーティレースⅢ 西日本Rd.2 NDシリーズ

5月25日、ロードスター・パーティレースⅢの西日本シリーズ第2戦が岡山国際サーキットで開催。チャンピオンを争うNDシリーズクラスでは、開幕戦に続く逆転ドラマが生まれた。予選では23歳の288号車・山根 涼がシリーズ初のポールポジションを獲得したが、決勝で笑ったのはまたしてもあの最多勝男。88号車の本多永一が2番グリッドからの逆転で通算25勝目を達成した。

●予選
今回のエントリーはNDシリーズクラスが21台、NDクラブマンクラスが14台、合計35台という賑わいを見せた。ブリーフィングの様子などはクラブマンクラスのレポートを参照いただければ幸いだが、この週末の天候はやや不安定。それでも予選・決勝を通じて、ドライ路面で走ることができたのは幸いだった。公式予選は9時55分からの予定だったが、少し進行が遅れて、10時5分からの15分間で行われた。手元で計測した気温は18.1℃で湿度は58%。路面温度はモニターに21.1℃と表示されていた。
全車が本格的にアタック開始となった2周目に、開幕戦でポールを獲得した180号車の吉田郷史が1分58秒711、
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同じく予選2番手だった88号車の本多永一が1分58秒794、昨年のチャンピオンである56号車の小林太一が1分58秒804というタイムを記録。
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その直後に288号車の山根 涼が1分58秒523を叩き出してモニターの一番上に登場。さらに次の周に1分57秒803までタイムアップを果たした。この時点では予選のトップ10台が1分57秒台だった開幕戦同様に、57秒台の勝負になるかと思われた。
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ところが本日は前述の実力者たちのタイムが今ひとつ伸び悩み、山根以外は58秒の壁を破ることができなかった。結局、3周目に1分58秒244まで削り込んだ本多が予選2番手に。そして上位陣では唯一、6周目に1分58秒393でベストを更新した小林が3番グリッド、さらに99号車の藤井善豪が1分58秒488で4番グリッドを獲得。
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これに吉田と186号車の西山 楽が続いて、ここまでが入賞圏内で決勝をスタートすることになった。
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●決勝
決勝レースの直前のコンディションは気温18.1℃/湿度60%/路面温度24.1〜27.0℃。心配された雨は降らず、スタート直前には青空も顔を覗かせた。決勝の進行も直前のレースの影響でわずかにディレイし、14時5分にオールレッドの5連シグナルが消えて戦闘開始に。なお、22番グリッドを獲得していた239号車の今村俊之はマシンの不具合のため、残念ながら決勝をスタートできなかった。初めてのポールポジション獲得に緊張したのか、山根は激しいホイールスピンを発生。2番グリッドの本多にやすやすと先行を許し、3番グリッドの小林にも1コーナーでインを奪われそうになった。さらに上位陣では4番グリッドの藤井も明らかに出遅れてしまい、予選5番手だった吉田と同じく7番手だった24号車の菊川和真にも抜かれて、6位でオープニングラップを戻ってきた。
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さらに山根には試練が訪れた。バックストレートで小林に再び並びかけられ、その先のヘアピンで少し無理目に順位を守ろうとした結果、続く下りの連続コーナーで小さく曲がることを強いられた。
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これを小林が見逃すはずがなく、さらに後続の吉田にも抜かれてしまった。しかし山根もすかさず反撃を開始。1周目を4位で通過したホームストレートで吉田のスリップから抜け出して、1コーナー進入でイン側に飛び込むと横並びに持ち込み、アトウッドで3位のポジションを取り戻すことに成功。逆に吉田はそのアトウッドで後続の2台にも抜かれて6位に後退した。
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こうして、上位陣は2周目の前半も激しくバトルしていたが、実はオープニングラップの後方の集団で、124号車の松田友明が最終コーナーで姿勢を乱してウオールに激突。そこで動けなくなったことで、セーフティカー(SC)が導入された。つまり、2周目の後半から全コースでイエローフラッグが振られて、追い越しが禁止になったのだ。
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再び戦闘が再開したのは5周目になってからだが、そこで輝いたのは吉田。
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1コーナーからモスSにかけて仕掛け、藤井を抜き返すことに成功。5位と6位がここで逆転した。ところがその直後、今度は191号車の神谷 誠が2コーナーの先でコントロールを失ってウオールにクラッシュ。再びSCが導入され、わずか1分21秒間だけのバトル再開となった。レースはこのままの状態で8周を走りきり、チェッカーが振られて終了した。
整理すると、スタートで先頭に出た本多が開幕2連勝を達成。小林と山根が表彰台に立った。以下、4位に菊川、5位に吉田、6位に藤井が入賞。
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シリーズクラスでは山根は初めてのポディウム登壇で、菊川も嬉しい初入賞となった。そして本多は通算勝利数(今回で25勝目)とNDシリーズの最年長優勝記録という自己の持つレコードを更新。さらに2016年のデビュー以来“通算10シーズンかつ30戦以上”という条件を満たしたため、「Great Party Racer賞」がビースポーツの三城伸之代表から贈られた。
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優勝した本多選手のコメント
「あまり調子が良くないなぁと思っていた予選で、前回と同じで2番が取れたことが大きかったですね。決勝もスタートで先頭に立てて、マージンできたと思った瞬間にSCでしたが、勝てたのはラッキーでした。開幕戦の吉田さん、今日の涼くんと、若い人から刺激をもらえているので、まだしばらく頑張りたいと思います」
タイヤについて
「最初のSC導入の際にリアは良かったのですが、フロントへの熱の入れ方が不十分でした。だから小林さんにあっという間にロックオンされましたね」

西日本シリーズの第3戦はここ岡山で、6月21日の土曜日にスケジューリング。またパーティレースの次の戦いは、6月15日に栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されるジャパンツアーシリーズの第4戦となっている。


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レース結果

コース:岡山国際サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2025/05/25
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:21
  • 完走:19
  • (3.703km x 8laps = 29.624km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 88 本多 永一 BS Bridgestone LEG Eds ロードスター 8 21'57.489
2 56 小林 太一 BS Bridgestone youサービスロードスター 8 21'58.457
3 288 山根 涼 BS Bridgestone ガレージ山根ロードスター 8 21'58.736
4 24 菊川 和真 BS Bridgestone Iceman NDロードスター 8 21'59.862
5 180 吉田 郷史 BS Bridgestone VERSUS電脳ロードスター 8 22'00.025
6 99 藤井 義豪 BS Bridgestone ZENSHINロードスター 8 22'01.489
7 186 西山 楽 BS Bridgestone RSイシイSKTロードスター 8 22'02.846
8 58 村上 元気 BS Bridgestone 小谷建設 & GYロードスター 8 22'02.982
9 255 山川 幸夫 BS Bridgestone 車実部RTロードスター 8 22'03.463
10 37 菅田 政宏 BS Bridgestone SimGoyaROADSYER 8 22'03.858
11 110 末金 孝夫 BS Bridgestone KMAXやじま電機ロードスター 8 22'16.470
12 60 黒田 行治 BS Bridgestone kuro稲R_GYロードスター 8 22'18.370
13 250 丸山 僚也 BS Bridgestone NDロードスター 8 22'18.564
14 108 TAROU KAJITANI BS Bridgestone Mm58ドライブロードスター 8 22'19.141
15 59 倉田 優 BS Bridgestone ガレージ山根 NDロードスター 8 22'19.523
16 96 伊辺 剛 BS Bridgestone MIDBスリックロードスター 8 22'19.798
17 187 頭井 与志範 BS Bridgestone midnight ロードスター 8 22'23.484
18 51 松沢 俊也 BS Bridgestone フラッペ ロードスター 8 22'26.562
19 191 神谷 誠 BS Bridgestone samsロードスター 5 14'26.678
- 124 松田 友明 BS Bridgestone SSRTロードスター 0 DNF
- 239 今村 俊之 BS Bridgestone グローバルSECCロードスター DNS