2018年 SUPER GT 第3戦 鈴鹿サーキット [GT300]

鈴鹿サーキットで行われた2018年オートバックスSUPER GTシリーズ第3戦は、決勝日に33,000人の観衆を集めて行われた。例年の鈴鹿ラウンドは8月に1000キロレースで行われてきたが、今年スケジュール変更と距離が300キロとなって開催された。ポールポジションからスタートした新田守男/中山雄一（K-tunes RC F GT3/BS）がピットストップ後の順位変動にも怯まず、トップを奪い返して優勝した。

＜予選＞
予選でコースレコードラッシュが起き、Q2に進出した14台中11台のマシンがタイムを更新している。K-tunes RC F GT3/BSは、ベテラン新田がQ1で2番手タイムを叩き出し、Q2を中山が担当、唯一1分55秒台のタイムでポールポジションを獲得した。2番手の松井孝允/坪井翔（HOPPY 86 MC/YH）に対して、コンマ6秒の大差をつけたフライングラップだった。

＜決勝＞
多種のマシンが異なる作戦で接戦を演じたGT300クラスだった。タイヤ交換の作戦は多様で、無交換を遂行するもの、前後いずれかの2本を交換するものがあって、それによって順位の変動は激しかった。加えてレース序盤のセーフティカー導入によって明暗を分けた面もあった。ピットインの際に4本全てのタイヤを交換して再びコースインした新田/中山組は、トップの座を一度明け渡したものの安定したハイペースで周回し、すぐにトップを奪還。終わってみれば、2位に15秒以上の大差をつけてゴールラインを切った。

＜優勝ドライバーのコメント＞
新田守男選手「今回は、ブリヂストンタイヤをはじめ全てが快調で、ポールポジション獲得、そして担当した最初のスティントで最初からリードを保つことができました。しかし、セーフティカーが入ってリードが無くなった。でも再度ダッシュして差をつけて雄一に手渡すことができました。2人のドライバーがノーミスで走って、勝てました。第2戦で高木選手に一歩先を越された最多勝もこんなにすぐに追いつけるとは思っていなかったので嬉しいです」

中山雄一選手「セーフティカーが入って、なんでこんな展開になるのだろうかと思いましたが、新田さんがまたマージンを築いてくれました。タイヤ無交換作戦で前に出たマシンも直ぐにパスできたし、その後は2位以下を引き離せました。新田さんのGT300クラス最多勝利タイ記録にも貢献できて嬉しいです。」

＜ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー：松本真幸のコメント＞
「GT300クラスは本当に混戦で誰が勝つか分からない展開。タイヤ交換の作戦の差で少しでも優位に立とうというのがこのところの流れです。優勝した新田/中山組は、その中では今回とても好調で、ちゃんと4本のタイヤを交換して後半で再びトップに立つという本来あるべき作戦で堂々と勝利を手中にしたと思います。その優勝に貢献できたことを嬉しく思います」