嵯峨宏紀/平手晃平(TOYOTA PRIUS apr GT/BS)が14番手グリッドから驚異の追い上げで2位フィニッシュ。ランキング2位に躍進
- 開催場所:チャン・インターナショナルサーキット
- 開催日:2018年06月30日(土) 〜 2018年07月01日(日)
2018年オートバックスSUPER GTシリーズ第4戦は、シリーズ唯一の海外戦としてタイのブリーラムにあるチャン・インターナショナルサーキットで開催された。雨期のスコールに翻弄された予選、そして灼熱の下、決勝が展開された。予選で14番手と後方のスターティンググリッドから素晴らしいレース展開を見せた嵯峨宏紀/平手晃平(TOYOTA PRIUS apr GT/BS)が2位表彰台を獲得した。
<予選>
前日まで夕方に降っていたスコールが、予選セッション開始45分前に降り始めて予選開始時間が15分遅れた。Q1開始時には雨は一旦止んだがコースコンディションはウェット。小雨がぱらつくこともあったが、Q2時点ではどんどんコースは乾き始めて各車スリックタイヤでアタックを行った。黒澤治樹/蒲生尚弥(LEON CVSTOS AMG/BS)が1000分の1秒まで同タイムながら他車が先にタイムを記録したために2番手の暫定記録となった。しかし、その車両が再車検で車両規定違反と判断され、黒澤/蒲生組がポールポジション獲得となった。ランキングポイントトップで第4戦を迎えていた高木真一/S.ウォーキンショー(ARTA BMW M6 GT3/BS)が3番手グリッドを獲得。
<決勝>
灼熱の太陽の陽が時折差し込む中、決勝レースがスタートした。ポールポジションの黒澤/蒲生組が出遅れてしまい、オープニングラップで2台に先行され苦しい展開となった。代わって高木/ウォーキンショー組が2番手に上がり、トップ奪取を窺っていた。その背後では、周回を重ねるごとに嵯峨/平手組が順位をあげ、リア2本のタイヤ交換作戦でジャンプアップ。終盤にはARTA BMW M6とTOYOTA PRIUS apr GTが激しい2位争いを展開したが、PRIUSが打ち勝った。これで今期2回目の2位をゲットした嵯峨/平手組は、15ポイントを獲得してランキング2位となった。
<2位ドライバーコメント>
嵯峨宏紀選手「予選順位(14位)から考えたら2位は出来過ぎですね。実はここは苦手とするサーキットだったんですけど、ずっとブリヂストンと一緒に開発してきたタイヤの中でひとつ最高のものがあって、それがドンピシャだったというのが一番大きいです。今回はリア2本交換の作戦で、後半はタイヤも厳しかったと思うのですけど、最後に晃平(平手)がうまく抜いてきてくれてくれました。予選が上位ならもっと楽なレースができると思うので、それを目指して予選もがんばりたいと思います。」
平手晃平選手「エアコンが最初から効いていなかったみたいで、それで嵯峨(宏紀)ちゃんが早くピットに入ってきた。2本タイヤ交換は、最初大丈夫かなと思ったんですが、中盤きつくなってきました…。バトルを展開していた前のグループについて行ったらダウンフォースが抜けてスピンしてしまいました。でも、タイヤも傷まないようにスピンさせて、そこからハイペースで追いかけることができました。ブリヂストンさんのおかげです。今日はいい仕事ができたと思います」
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:松本真幸のコメント>
「黒澤/蒲生組が序盤で順位を落としてしまったのがとても残念です。その一方で後方からものすごい追い上げを見せてくれた嵯峨/平手組が見事なタイヤ2本交換作戦で一気に順位をアップして2位でゴールしてくれました。本当に素晴らしいレースを展開していただけました。一緒に開発したタイヤがその一翼を担うことができて嬉しく思います」
決勝
- 開催日:2018/07/01
- 天候:Cloudy-Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:47℃〜42℃
- 決勝出走:23
- 完走:19
- (4.554km x 61laps = 277.794km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 11 | 平中 克幸/安田 裕信 | DL | TANAX GAINER GT-R | 61 | 1:38:01.838 | ||||||
2 | 31 | 青木 孝之/平手 晃平 | BS | TOYOTA PRIUS apr GT | 61 | 1:38:05.407 | ||||||
3 | 60 | 吉本 大樹/宮田 莉朋 | YH | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 61 | 1:38:10.550 | ||||||
4 | 65 | 黒澤 治樹/蒲生 尚弥 | BS | LEON CVSTOS AMG | 61 | 1:38:10.916 | ||||||
5 | 87 | 佐藤 公哉/元嶋 佑弥 | YH | リーガルフロンティア ランボルギーニ GT3 | 60 | 1:37:01.371 | ||||||
6 | 88 | 平峰 一貴/A.カルダレッリ | YH | マネバ ランボルギーニGT3 | 60 | 1:37:06.399 | ||||||
7 | 0 | 谷口 信輝/片岡 龍也 | YH | グッドスマイル 初音ミク AMG | 60 | 1:37:08.325 | ||||||
8 | 7 | 藤井 誠暢/S.ミューラー | YH | D'station Porsche | 60 | 1:37:20.648 | ||||||
9 | 34 | 道上 龍/大津 弘樹 | YH | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 60 | 1:37:21.067 | ||||||
10 | 96 | 新田 守男/中山 雄一 | BS | HACHI-ICHI GR Supra GT | 60 | 1:37:21.402 | ||||||
11 | 55 | 高木 真一/S.ウォーキンショー | BS | ARTA BMW M6 GT3 | 60 | 1:37:31.309 | ||||||
12 | 2 | 高橋 一穂/加藤 寛規 | YH | シンティアム・アップル・ロータス | 60 | 1:37:40.152 | ||||||
13 | 50 | 加納 政樹/安岡 秀徒 | YH | EXE AMG GT3 | 60 | 1:37:43.388 | ||||||
14 | 32 | M.ジュース/K.グシリ | MI | est cola by AAS Motorsport | 60 | 1:37:47.242 | ||||||
15 | 35 | N.ジャルーンスルカワッタナ/N.ホートンカム | YH | arto RC F GT3 | 59 | 1:36:48.106 | ||||||
16 | 9 | 久保 凜太郎/石川 京侍 | YH | GULF NAC PORSCHE 911 | 56 | 1:32:15.265 | ||||||
17 | 52 | 番場 琢/脇阪 薫一 | YH | 埼玉トヨペットGreen Brave マークX MC | 55 | 1:29:56.920 | ||||||
18 | 18 | 中山 友貴/小林 崇志 | YH | UPGARAGE 86 MC | 52 | 1:24:56.205 | ||||||
19 | 25 | 松井 孝允/坪井 翔 | YH | HOPPY 86 MC | 49 | 1:37:44.378 | ||||||
- | 30 | 永井 宏明/佐々木 孝太 | YH | TOYOTA PRIUS apr GT | 34 | DNF | ||||||
- | 21 | R.ライアン/富田 竜一郎 | DL | Hitotsuyama Audi R8 LMS | 27 | DNF | ||||||
- | 10 | 星野 一樹/吉田 広樹 | YH | GAINER TANAX triple a GT-R | 22 | DNF | ||||||
- | 61 | 井口 卓人/山内 英輝 | DL | SUBARU BRZ R&D SPORT | 19 | DNF |