新田守男/阪口晴南(K-tunes RC F GT3/BS)が開幕戦に続いて第3戦の鈴鹿を制して2勝目
- 開催場所:鈴鹿サーキット
- 開催日:2019年05月25日(土) 〜 2019年05月26日(日)
第3戦の鈴鹿は、コーナリングに優れるマザーシャシー(MC)、JAF-GTの車両に対してFIA GT3マシンはやや不利という前評判があったが、それを覆す作戦で開幕戦に優勝している新田守男/阪口晴南(K-tunes RC F GT3/BS)が、厳しいコンディションの状況下で絶妙なタイヤチョイスと作戦で2勝目を記録してランキングトップに躍り出た。今シーズン、開幕戦、第2戦で連続して2位を記録している高木真一/福住仁嶺(ARTA NSX GT3/BS)は、今回6位に入ってポイント加算。ランキング2位となっている。
<予選>
予選日、決勝日ともに記録的な高温が予想された第3戦では、高い路面温度に対応できるタイヤチョイスがキーファクターだった。予想通りにマザーシャシー(MC)の松井孝充/佐藤公哉(HOPPY 86 MC/YH)がポールポジションを獲得。同じくMCの坂口夏月/平木湧也(ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号/YH)が3番手、JAF-GTの井口卓人/山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT/DL)が4番手に着けた。そして、新田/阪口組が2番手タイムをひねり出して、フロントローに位置して決勝を迎えることとなった。他のブリヂストンユーザーは、高木/福住組が9番手、嵯峨宏紀/中山友貴組(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT)が13番手、2018チャンピオンの黒澤治樹/蒲生尚弥(LEON PYRAMID AMG/BS)が22番手、脇阪薫一/吉田広樹(埼玉トヨペットGB マークX MC)が25番手から決勝をスタートすることとなった。
<決勝>
決勝直前のウォームアップ走行でアクシデントが起きた。黒澤/蒲生組の右フロントのホイールナットが外れかかって、コース上にストップ。このトラブルで修理作業に時間がかかり、ピットスタートとなってしまった。トップの松井/佐藤組は、タイヤ無交換作戦が予想された。新田/阪口組は、2位をキープして序盤戦を走行。500クラスのマシンがクラッシュしてセーフティカーがコースイン、以後レースが再開されるとともにピットイン、タイヤを4本交換、ドライバー交代してレースに復帰した。迅速なピット作業で大きくタイムロスすることなく、タイヤ無交換作戦のトップ松井/佐藤組に続いて2位をキープ。タイヤの摩耗に苦しむトップに対して、コンディションの良いタイヤで差を詰めて行った新田/阪口組は残り8周で待望のトップへ。その後は、追いすがるMCやJAF-GTを引き離してゴール。残り3周となった時点で、高木/福住組が6位に順位アップして5ポイントを獲得している。
<ドライバーのコメント>
新田守男選手のコメント「決勝日も同じように路面温度が高くなると予測されていたので、それに合わせたタイヤを選んで予選を走っていました。でも、路温が上がらず決勝は10度くらい低かった。だからスタート以降は厳しい走りになることは覚悟していましたけれど、意外に大きく離されることもなかった。MC勢がタイヤ無交換をやることは分かっていたので、自分たちのタイムロスをどれだけ挽回できるか考えて、(阪口)晴南が走る後半のタイヤを決めました。晴南が走り始めてからは、いいパフォーマンスを見せてくれたので安心しました。ブリヂストンの見事なパフォーマンスで、思っていた以上に早くトップ(の25号車)に追いつくことができました」
阪口晴南選手のコメント「開幕戦でも勝っていますが、あの時はレースが短縮されて僕自身は乗っていませんでした。今日は自分も走って思いっきりプッシュ。疲労感と達成感を感じています。レース前半は、厳しそうでしたが新田さんが粘って走っているのは分かって、凄いなあと見ていました。そして新田さんからのアドバイスで選んだタイヤに交換することになりました。このタイヤチョイスはとてもいい選択でした。アウトラップから速く走れたのですが、そのままフルプッシュし続けると最後に厳しくなるかもしれないと思い、80%から90%でプッシュしていきました。ピットからトップとの差を聞きながら、影山監督からは、追いついたら後ろについて様子を見るのではなくスパッと抜くように、とアドバイスされていましたが、その通りに一気に抜くことができました。逆転した後ぐんぐん離すことができ、ここで優勝できると確信しました」
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:松本真幸のコメント>
「GT500クラスと同じく、GT300クラスでも厳しい状況の中でパフォーマンスをちゃんと発揮できたと思います。ライバル達はタイヤ無交換、または2本交換でピットストップのロスタイムを短縮してくるのは予想していましたが、K-tunesさんは本来のセオリーである4本交換で堂々と勝利してくれました。タイヤのチョイスも作戦もベストでした。そして、ARTAさんの頑張りでシーズンの序盤でランキング1-2を達成しています。これを維持できるようにサポートしてまいります」
決勝
- 開催日:2019/05/26
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:42℃〜40℃
- 決勝出走:29
- 完走:28
- (5.807km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 96 | 新田 守男/阪口 晴南 | BS | HACHI-ICHI GR Supra GT | 49 | 1:48:35.123 | ||||||
2 | 5 | 坂口 夏月 /平木 湧也 | YH | ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号 | 49 | 1:48:58.128 | ||||||
3 | 61 | 井口 卓人/山内 英輝 | DL | SUBARU BRZ R&D SPORT | 49 | 1:48:59.062 | ||||||
4 | 4 | 谷口 信輝/片岡 龍也 | YH | グッドスマイル 初音ミク AMG | 49 | 1:49:00.154 | ||||||
5 | 25 | 松井 孝允/佐藤 公哉 | YH | HOPPY 86 MC | 49 | 1:49:07.467 | ||||||
6 | 55 | 高木 真一/福住 仁嶺 | BS | ARTA NSX GT3 | 49 | 1:49:07.492 | ||||||
7 | 34 | 道上 龍/大津 弘樹 | YH | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 49 | 1:49:14.285 | ||||||
8 | 21 | R.ライアン/富田 竜一郎 | YH | Hitotsuyama Audi R8 LMS | 49 | 1:48:21.712 | ||||||
9 | 11 | 平中 克幸/安田 知宏 | DL | TANAX GAINER GT-R | 49 | 1:49:23.366 | ||||||
10 | 60 | 吉本 大樹/宮田 莉朋 | DL | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 49 | 1:49:25.423 | ||||||
11 | 31 | 嵯峨 宏紀/中山 友貴 | BS | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 49 | 1:49:26.131 | ||||||
12 | 10 | 星野 一樹/石川 京侍 | YH | GAINER TANAX triple a GT-R | 48 | 1:47:21.680 | ||||||
13 | 720 | 荒 聖治/A.パロウ | YH | Mclaren 720S | 48 | 1:47:32.443 | ||||||
14 | 65 | 黒澤 治樹/蒲生 尚弥 | BS | LEON PYRAMID AMG | 48 | 1:47:33.182 | ||||||
15 | 18 | 小林 崇志/松浦 孝亮 | YH | UPGARAGE NSX-GT3 | 48 | 1:47:37.127 | ||||||
16 | 35 | N.ホートンカム/S.ウォーキンショー | YH | arto RC F GT3 | 48 | 1:47:42.833 | ||||||
17 | 87 | 高橋 翼/A.クート | YH | T-DASH ランボルギーニGT3 | 48 | 1:48:00.514 | ||||||
18 | 56 | 平峰 一貴/S.フェネストラズ | YH | リアライズ日産自動車大学校 GT-R | 48 | 1:48:10.593 | ||||||
19 | 88 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | YH | マネバ ランボルギーニGT3 | 48 | 1:48:11.749 | ||||||
20 | 360 | 青木 孝行/柴田 優作 | YH | RUNUP RIVAUX GT-R | 48 | 1:48:19.570 | ||||||
21 | 30 | 永井 宏明/織戸 学 | YH | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 48 | 1:48:29.567 | ||||||
22 | 9 | 横溝 直輝/峰尾 恭輔 | YH | PACIFIC MIRAI AKARI NAC PORSCHE | 48 | 1:48:31.177 | ||||||
23 | 2 | 高橋 一穂/加藤 寛規 | YH | シンティアム・アップル・ロータス | 48 | 1:48:31.809 | ||||||
24 | 50 | 加納 政樹/山下 亮生 | YH | ARNAGE AMG GT3 | 48 | 1:48:41.370 | ||||||
25 | 48 | 田中 勝輝/飯田 太陽 | YH | 植毛GO&FUN GT-R | 48 | 1:48:49.736 |