予選で13番手スタートの蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)がタイヤ無交換作戦でトップに立ち優勝、ランキング2位に躍進
- 開催場所:ツインリンクもてぎ
- 開催日:2020年09月12日(土) 〜 2020年09月13日(日)
不順な天候によって難しいコースコンディションに翻弄された予選で、13番手と振るわなかった蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)は、ドライバー交代の際にタイヤ交換を行わないタイヤ無交換作戦のためにレース序盤からタイヤマネージメントを行い、ピットイン後にトップに立つと後続を抑え切って今季初優勝を飾った。これによって同チームはランキング2位へ躍進した。
<予選>
曇り空の下Q1 Aグループのセッションが開始された時、コースコンディションはハーフウェット。各車はドライ用のスリックタイヤを装着してコースイン。蒲生/菅波組が2番手、3番手に嵯峨宏紀/中山友貴(TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT/BS)がつけてQ1突破。Q1 Bグループのセッションでは雨が降って来た。アクシデントによる赤旗中断後、残り8分間のセッションでは、ドライタイヤと雨用のウェットタイヤを装着するマシンが混在した。Bグループでは、ウェットタイヤで高木真一/大湯都史樹(ARTA NSX GT3/BS)が5番手でQ2へ進出。Q2に進出したブリヂストン装着車3台はハーフウェットのコンディションをドライタイヤでアタックし嵯峨/中山組が3番手グリッドを確保。高木/大湯組が10番手。そして蒲生/菅波組が13番手グリッドを得た。
<決勝>
上空は雲に覆われていたが、ドライコンディションで決勝はスタート。前戦からGT300クラスのタイヤ交換義務は解除されて、ブリヂストンユーザーの大半がタイヤ無交換作戦を選択していた。それによって、レースの序盤ではタイヤをあまり酷使しないペースで周回を重ねていた。その状況下でも蒲生/菅波組は徐々に順位を上げながらスタートドライバーの菅波選手がロングスティントで引っ張り、全車がピットインを終了した時点で作戦通りにトップに躍り出た。しかし、その後に今回2回目のセーフティカーが導入されて2位との差が全くなくなってしまった。終盤はポールポジションスタートの青木孝行/柴田優作(RUNUP RIVAUX GT-R/YH)が迫る展開となった。しかし、ゴールまで4周を残して青木/柴田組がストップしてトップ争いに決着がついた。蒲生/菅波組は20ポイントを加えてランキングトップと1ポイント差の2位に躍進した。
<優勝ドライバーのコメント>
蒲生尚弥選手「レース展開もですが、タイヤ無交換作戦がこんなに上手く行くとは思いませんでした。このクルマとブリヂストンタイヤのパッケージがもてぎに本当に合っているので、それを活かせて良かったです。とりあえずは勝ててホッとしています」
菅波冬悟選手「去年の第6戦からチームに加わらせていただき、これまで勝てそうで勝てないレースもあって、今年もここまで速さがあっても勝てていませんでした。それだけに自分自身の初優勝を飾れてすごく嬉しいです」
<ブリヂストン MSタイヤ開発部マネージャー:山本貴彦のコメント>
「予選では他のタイヤメーカーさんの装着車が上位を占め、嵯峨/中山組が孤軍奮闘という感じでしたが、決勝では状況を逆転できて蒲生/菅波組の優勝を支えることができました。他のブリヂストンタイヤユーザーもタイヤ無交換作戦を行なっていたのですが、優勝チームのような展開にはならず苦戦してしまいました。GT300クラスは本当にタイヤの性能競争が激しく、後半戦も全く気が抜けません」
決勝
- 開催日:2020/09/13
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 路面温度:34°〜29°C
- 決勝出走:30
- 完走:27
- (4.8km x 59laps = 283.2km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 65 | 蒲生 尚弥/菅波 冬悟 | BS | LEON PYRAMID AMG | 59 | 2:03:26.633 | ||||||
2 | 88 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | YH | JLOC Lamborghini GT3 | 59 | +2.272 | ||||||
3 | 61 | 井口 卓人/山内 英輝 | DL | SUBARU BRZ R&D SPORT | 59 | +5.633 | ||||||
4 | 96 | 新田 守男/阪口 晴南 | DL | HACHI-ICHI GR Supra GT | 59 | +8.957 | ||||||
5 | 21 | 川端 伸太朗/近藤 翼 | YH | Hitotsuyama Audi R8 LMS | 59 | +9.678 | ||||||
6 | 11 | 平中 克幸/安田 知宏 | DL | TANAX GAINER GT-R | 59 | +17.310 | ||||||
7 | 55 | 高木 真一/大湯 都史樹 | BS | ARTA NSX GT3 | 59 | +17.449 | ||||||
8 | 25 | 松井 孝允/佐藤 公哉 | YH | HOPPY Schatz GR Supra | 59 | +18.031 | ||||||
9 | 4 | 谷口 信輝/片岡 龍也 | YH | グッドスマイル 初音ミク AMG | 59 | +22.844 | ||||||
10 | 34 | 道上 龍/J.パーソンズ | YH | Modulo KENWOOD NSX GT3 | 59 | +23.597 | ||||||
11 | 10 | 星野 一樹/石川 京侍 | YH | TANAX ITOCHU ENEX with IMPUL GT-R | 59 | +24.850 | ||||||
12 | 60 | 吉本 大樹/河野 駿佑 | MI | SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 | 59 | +28.900 | ||||||
13 | 2 | 加藤 寛規/柳田 真孝 | YH | シンティアム・アップル・ロータス | 59 | +32.046 | ||||||
14 | 18 | 小林 崇志/松浦 孝亮 | YH | UPGARAGE NSX-GT3 | 59 | +32.153 | ||||||
15 | 31 | 嵯峨 宏紀/中山 友貴 | BS | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 59 | +32.736 | ||||||
16 | 6 | 阪口 良平/小高 一斗 | BS | ADVICS muta MC86 | 59 | +36.061 | ||||||
17 | 33 | S.トン/木村 武史 | YH | エヴァRT初号機 X Works R8 | 59 | +37.983 | ||||||
18 | 9 | 藤井 誠暢/K.コッツォリーノ | MI | PACIFIC NAC D'station Vantage GT3 | 59 | +38.598 | ||||||
19 | 35 | 佐々木 雅弘/堤 優威 | YH | arto RC F GT3 | 59 | +39.527 | ||||||
20 | 56 | 藤波 清斗/J.P.デ・オリベイラ | YH | リアライズ日産自動車大学校 GT-R | 59 | +40.246 | ||||||
21 | 48 | 田中 優暉/飯田 太陽 | YH | 植毛ケーズフロンティア GT-R | 59 | +42.021 | ||||||
22 | 50 | 加納 政樹/山下 亮生 | YH | ARNAGE AMG GT3 | 59 | +43.506 | ||||||
23 | 5 | 坂口 夏月 /平木 湧也 | YH | マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号 | 59 | +47.309 | ||||||
24 | 30 | 永井 宏明/織戸 学 | YH | TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT | 59 | +49.929 | ||||||
25 | 52 | 吉田 広樹/川合 孝汰 | BS | 埼玉トヨペットGB GR Supra GT | 59 | +1:17.413 | ||||||
26 | 244 | 久保 凜太郎/三宅 淳詞 | YH | たかのこの湯 RC F GT3 | 58 | |||||||
27 | 360 | 青木 孝行/柴田 優作 | YH | RUNUP RIVAUX GT-R | 55 | |||||||
- | 22 | 和田 久/城内 政樹 | YH | アールキューズ AMG GT3 | 9 | DNF | ||||||
- | 7 | 荒 聖治/山口 智英 | YH | Studie BMW M6 | 9 | DNF | ||||||
- | 87 | 高橋 翼/山田 真之亮 | YH | T-DASH ランボルギーニGT3 | 8 | DNF |