レース中盤からトップに立ち圧倒的な速さで勝利に突き進んでいた吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が痛恨のトラブルでリタイヤ。高木真一/佐藤蓮(ARTA NSX GT3/BS)が3位フィニッシュ

  • 開催場所:富士スピードウェイ
  • 開催日:2021年05月03日(月) 〜 2021年05月04日(火)
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予選で4番手グリッドを得た開幕戦3位の吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)が最初のピットインでタイヤ無交換作戦でピットストップタイムを短縮してトップに躍り出てからは、2位以下を引き離して勝利へ向けて独走状態だった。しかし、ゴールまで6周を残して突然スローダウン。ピットまでたどり着いたが、ドライブシャフトが破損していてリタイヤしてしまった。終盤まで高木/佐藤組と2位争いを演じていた吉本大樹/河野駿佑(SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT/DL)はトップが消えた後もグループのトップを守って優勝。

<予選>
昨シーズンからGT300クラスのサクセスウェイトは獲得ポイントに対して3倍となっているため、ウェイトがゼロ、または軽いチームが好タイムをマークする状況だった。Q1は、2グループに別れて行われ、Aグループでは、今シーズンからブリヂストンタイヤユーザーに加わったロータス・エヴォーラMCの加藤寛規/阪口良平/小高一斗(muta Racing Lotus MC/BS)が2番手。Bグループは、高木真一/佐藤蓮(ARTA NSX GT3/BS)が同じく2番手につけて好発進した。Q2のポールポジション争いは、高木/佐藤組と井口卓人/山内英輝(SUBARU BRZ R&D SPORT/DL)の間で争われ、0.142秒差で井口/山内組がポールポジションを獲得。開幕戦3位フィニッシュし、11ポイントを獲得、33キロを搭載した吉田広樹/川合孝汰(埼玉トヨペットGB GR Supra GT/BS)は4番手、加藤/阪口/小高組は5番手から決勝をスタートすることとなった。

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<決勝>
3スティント、2回のピットストップで走り切る今回のレースで、ブリヂストンタイヤユーザーはピットインのタイヤ交換作戦を駆使して順位を挽回することに成功した。特に吉田/川合組は最初のピットインでタイヤ交換を行わずピットでの作業時間を短縮、ストップ時間を短くすることでトップへ躍り出た。2スティントをワンセットで走るために最初のスティントでは無理せずにタイヤのパフォーマンスを温存。トップに立って2位以下を引き離し、2回目のピットストップでタイヤ交換してトップのポジションを堅持したままゴールへ突き進んだ。しかし、勝利を手中に納めたかに見えた時に片輪のドライブシャフトが破損してスローダウン。ピットまでたどり着けたがそのままリタイヤしてしまった。これにより高木/佐藤組、吉本/河野組、井口/山内組による激しい優勝争いが繰り広げられることとなったが、高木/佐藤組は僅差の3位フィニッシュ。高木/佐藤組は、4本のタイヤ交換を毎回行ないタイヤのフルパフォーマンスを利用して第2スティントでトップに立つこともあり、終盤では前の2台に迫った。9番手スタートから4位に追い上げた蒲生尚弥/菅波冬悟(LEON PYRAMID AMG/BS)は、最初のピットインで4本交換、2回目のピットインではフロントのタイヤだけ2本を交換するという作戦で順位をアップ。

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高木真一選手「FIA GT3の車両は、戦略としてタイヤ無交換は難しいし、その辺がGT3と他の規定車両の差なのだろうと思います。でも、今回はタイヤのパフォーマンスが安定していたことで接近戦もできたし表彰台に立てたので、ここからがシーズンのスタート。この先もいい走りでチャンピオン争いにしっかり絡んでいきたいですね」

佐藤蓮選手「第2スティントで高木さんがトップに出たのに、自分に交代してタイヤ交換直後のペースが厳しくて2台に抜かれてしましました。FCYが入ってタイヤが冷えたことでグリップが回復し、またペースを上げて追いついたのですけど、そこでオーバーテイクできなかったのは悔しかったです。表彰台に上がれたことは良かったと思いますが、優勝が見えていただけに本当に悔しいです」

<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「吉田/川合組のリタイヤは本当に残念でした。タイヤ交換の作戦でトップを奪ったことは、タイヤメーカーとして強力なサポートができたと評価できます。500キロをタイヤの無交換で走り切ることは物理的には可能ですが、当然パフォーマンスが落ちるのであえてリスクを負うことはないですね。ですから一回無交換、もう一回で交換する作戦が良かった。車両規定の違いで高木/佐藤組は毎回タイヤ交換する作戦で表彰台を獲得しています」

レース結果

コース:富士スピードウェイ

[GT300]

決勝

  • 開催日:2021/05/04
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:29
  • 完走:28
  • (4.563km x 103laps = 469.989km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 60 吉本 大樹 /河野 駿佑 DL Syntium LMcorsa GR Supra GT 103 3:04'16.736
2 61 井口 卓人 /山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 103 3:04'17.448
3 55 高木 真一 /佐藤 蓮 BS Bridgestone ARTA NSX GT3 103 3:04'18.022
4 65 蒲生 尚弥 /菅波 冬悟 BS Bridgestone チームK RX-8 103 3:04'38.316
5 10 星野 一樹 /石川 京侍 DL GAINER TANAX with IMPUL GT-R 102 3:02'57.344
6 88 小暮 卓史 /元嶋 佑弥 YH JLOC Lamborghini GT3 102 3:03'14.427
7 56 藤波 清斗 /J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産自動車大学校 GT-R 102 3:03'23.817
8 4 谷口 信輝 /片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 102 3:03'37.124
9 18 小林 崇志 /名取 鉄平 YH UPGARAGE NSX GT3 102 3:04'10.567
10 2 加藤 寛規 /阪口 良平/小高 一斗 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 102 3:04'10.832
11 244 三宅 淳詞 /堤 優威 YH たかのこの湯 GR Supra GT 102 3:04'27.406
12 5 平木 湧也 /平木 玲次 YH マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号 102 3:04'28.316
13 25 松井 孝允 /佐藤 公哉 YH HOPPY Schatz GR Supra 102 3:04'28.826
14 96 新田 守男 /平良 響 DL HACHI-ICHI GR Supra GT 102 3:04'30.674
15 87 松浦 孝亮 /坂口 夏月 YH グランシード ランボルギーニ GT3 102 3:04'39.613
16 11 平中 克幸 /安田 裕信 DL TANAX GAINER GT-R 101 3:02'28.168
17 21 川端 伸太朗 /篠原 拓朗 YH Hitotsuyama Audi R8 LMS 101 3:03'25.521
18 30 永井 宏明 /織戸 学/上村 優太 YH TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 101 3:03'32.312
19 34 道上 龍 /密山 祥吾 YH Yogibo NSX GT3 101 3:03'41.045
20 7 荒 聖治 /山口 智英 YH Studie PLUS BMW 101 3:03'47.935
21 50 加納 政樹 /柳田 真孝 YH ARNAGE AMG GT3 101 3:03'49.550
22 35 S.ウォーキンショー /G.アレジ YH arto RC F GT3 100 3:03'13.340
23 6 本山 哲 /片山 義章 YH Team LeMans Audi R8 LMS 100 3:03'17.979
24 360 青木 孝行 /田中 篤/内田 優大 YH RUNUP RIVAUX GT-R 100 3:03'26.259
25 9 木村 武史 /K.コッツォリーノ YH PACIFIC NAC CARGUY Ferrari 100 3:04'11.571
26 48 田中 優暉 /飯田 太陽 YH 植毛ケーズフロンティア GT-R 100 3:04'22.350
27 52 吉田 広樹 /川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペット GB GR Supra GT 97 2:55'01.422
28 31 青木 孝之 /中山 友貴 BS Bridgestone TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 72 2:32'11.874
- 22 和田 久 /城内 政樹/山下 亮生 YH アールキューズ AMG GT3 71 DNF
[GT300]

予選

  • 開催日:2021/05/03
  • 天候:Cloudy
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:29
  • (4.563km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 61 井口 卓人 /山内 英輝 DL SUBARU BRZ R&D SPORT 1’35.343
2 55 高木 真一 /佐藤 蓮 BS Bridgestone ARTA NSX GT3 1’35.485
3 60 吉本 大樹 /河野 駿佑 DL Syntium LMcorsa GR Supra GT 1’35.824
4 52 吉田 広樹 /川合 孝汰 BS Bridgestone 埼玉トヨペット GB GR Supra GT 1’36.005
5 2 加藤 寛規 /阪口 良平/小高 一斗 BS Bridgestone muta Racing GR86 GT 1’36.077
6 11 平中 克幸 /安田 裕信 DL TANAX GAINER GT-R 1’36.111
7 10 星野 一樹 /石川 京侍 DL GAINER TANAX with IMPUL GT-R 1’36.339
8 5 平木 湧也 /平木 玲次 YH マッハ車検 GTNET MC86 マッハ号 1’36.519
9 65 蒲生 尚弥 /菅波 冬悟 BS Bridgestone チームK RX-8 1’36.570
10 31 青木 孝之 /中山 友貴 BS Bridgestone TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 1’36.620
11 4 谷口 信輝 /片岡 龍也 YH グッドスマイル 初音ミク AMG 1’36.795
12 18 小林 崇志 /名取 鉄平 YH UPGARAGE NSX GT3 1’36.849
13 96 新田 守男 /平良 響 DL HACHI-ICHI GR Supra GT 1’36.871
14 7 荒 聖治 /山口 智英 YH Studie PLUS BMW 1’36.908
15 360 青木 孝行 /田中 篤/内田 優大 YH RUNUP RIVAUX GT-R 1’37.637
16 9 木村 武史 /K.コッツォリーノ YH PACIFIC NAC CARGUY Ferrari 1’38.646
17 34 道上 龍 /密山 祥吾 YH Yogibo NSX GT3 1'37.202
18 30 永井 宏明 /織戸 学/上村 優太 YH TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 1'36.782
19 6 本山 哲 /片山 義章 YH Team LeMans Audi R8 LMS 1'37.327
20 88 小暮 卓史 /元嶋 佑弥 YH JLOC Lamborghini GT3 1'36.866
21 35 S.ウォーキンショー /G.アレジ YH arto RC F GT3 1'37.398
22 25 松井 孝允 /佐藤 公哉 YH HOPPY Schatz GR Supra 1'36.877
23 50 加納 政樹 /柳田 真孝 YH ARNAGE AMG GT3 1'37.924
24 244 三宅 淳詞 /堤 優威 YH たかのこの湯 GR Supra GT 1'36.968
25 48 田中 優暉 /飯田 太陽 YH 植毛ケーズフロンティア GT-R 1'38.685
26 56 藤波 清斗 /J.P.デ・オリベイラ YH リアライズ日産自動車大学校 GT-R 1'36.992
27 22 和田 久 /城内 政樹/山下 亮生 YH アールキューズ AMG GT3 1'40.003
28 87 松浦 孝亮 /坂口 夏月 YH グランシード ランボルギーニ GT3 1'37.585
29 21 川端 伸太朗 /篠原 拓朗 YH Hitotsuyama Audi R8 LMS 1'37.791