皐月晴れの第2戦。大観衆の前でレースの中盤前にトップに立った坪井翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra/BS)がトップに立ち、そのまま2位以下に大差をつけて優勝
- 開催場所:富士スピードウェイ
- 開催日:2023年05月03日(水) 〜 2023年05月04日(木)
コロナ禍の規制、制限が一気に緩和されて、ゴールデンウイークの第2戦、富士スピードウエイには、予選、決勝の2日間で8万人以上のモータースポーツファンが詰めかけた。予選で6番手となった坪井翔/宮田莉朋(au TOM’SGR Supra/BS)が100周、450キロのレース半ば前にトップに立つと、そこから安定したペースで2位以下を引き離して大差でゴールラインを切った。
<予選>開幕戦とは全く異なる素晴らしい晴天。ゴールデンウィークの開催で予選日から多くのファンがサーキットに詰めかけた。事前の練習走行ではホンダ、トヨタ、日産各社のブリヂストンタイヤ装着車が上位を占めている状況だった。そしてQ1ではホンダ勢の福住仁嶺/大津弘樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)と野尻智紀/大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)のチームメイトが1-2となった。トヨタ勢の中では、大嶋和也/山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra/BS)がQ1で3番手につけていた。Q1で8番手、ギリギリQ2進出を果たした山本尚貴/牧野任祐(STANLEY NSX-GT/BS)がトップタイムを叩き出してポールポジションを獲得した。
<決勝>予選日にも増して日差しが強まって路面の温度は40度に迫ろうとしていた。ポールスタートの山本/牧野組の背後には、昨シーズン4度のポールポジションを獲得した国本雄資/阪口晴南(WedsSports ADVAN GR Supra/YH)がフロントローからスタートをしていたが、すぐに福住/大津組が2位に上がってトップに迫る勢いを見せる。上位陣が1回目のピットインを終えた時点で6番手スタートからポジションアップして来ていた坪井/宮田組がトップに立った。そこから2位以下とのギャップを築き始め、周回を重ねる毎に差を開いて行った。今回の決勝はスタートからゴールまでトラブル処理のためにフルコースイエロー(FCY)もセーフティカーも導入されることもないクリーンな展開だった。坪井/宮田組は、終わってみればポールスタートの山本/牧野組に28.5秒の大差をつけてトップでチェッカードフラッグを受けた。98周まで3位を走行していた野尻/大湯組はガス欠が発生してピットへ向かい塚越広大/松下信治(Astemo NSX-GT/BS)が3位へ順位アップ。上位4位までをブリヂストンユーザーが占めた。
優勝ドライバーのコメント
坪井 翔 選手
「僕らは岡山で悔しい思いをしていたので、今回は絶対勝つという気持ちで臨み、予選6番手から決勝をしっかり見据えた戦略、タイヤやクルマ、あくまで450km先で優勝するためのシナリオを練習走行から組み立てていたので、予選順位はちょっと後ろでしたが全然心配していませんでした。でも、1コーナーで追突されて、クルマが壊れてしまったかと思ったのですが、大丈夫でした。順位を上げて、FCYやセーフティカーが出ないでくれと思いながらタイヤマネージメントをしながらギャップを広げられました」
宮田 莉朋 選手
「坪井君がトップに立ってギャップも築いてくれたのでボクはもらった10秒のリードを絶対に守るためにアウトラップからプッシュして、開幕戦の悔しさを晴らそうと思っていました。クルマもタイヤも最高だったし、チームの素晴らしいストラテジーと特に坪井君の走りに感謝しています。次戦はサクセスウエイトが積まれますけれど、チャンピオンを獲得するために一戦一戦、大事にベストを尽くして戦って行きたいと思います」
<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「シーズン前の合同テストではウエットコンディションでしたが、ここ富士はテスト回数も多く、データーの蓄積・ノウハウがありますから全く不安はありませんでした。決勝日のコンディションは今回用意した路面温度レンジ内の上の方でしたが、範囲内ですので問題なく、優勝した坪井/宮田組の快走を見てもいただいても、他メーカーさんに優位性を示すことができました。この勢いで次戦の鈴鹿へ向けて進みたいと考えています」
決勝
- 開催日:2023/05/04
- 天候:Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:38°C〜29°C
- 決勝出走:15
- 完走:15
- (4.563km x 100laps = 456.3km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 36 | 坪井 翔/宮田 莉朋 | BS | au TOM'S GR Supra | 100 | 2:33'36.151 | ||||||
2 | 100 | 山本 尚貴/牧野 任祐 | BS | STANLEY NSX-GT | 100 | 2:34'04.670 | ||||||
3 | 17 | 塚越 広大/松下 信治 | BS | Astemo NSX-GT | 100 | 2:34'25.521 | ||||||
4 | 14 | 大嶋 和也/山下 健太 | BS | ENEOS X PRIME GR Supra | 100 | 2:34'26.617 | ||||||
5 | 3 | 千代 勝正/高星 明誠 | MI | Niterra MOTUL Z | 100 | 2:34'34.310 | ||||||
6 | 37 | 笹原 右京/G.アレジ | BS | Deloitte TOM'S GR Supra | 100 | 2:34'35.736 | ||||||
7 | 23 | 松田 次生/R.クインタレッリ | MI | MOTUL AUTECH Z | 100 | 2:34'41.061 | ||||||
8 | 39 | 関口 雄飛/中山 雄一 | BS | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 100 | 2:34'41.320 | ||||||
9 | 1 | 平峰 一貴/B.バゲット | BS | MARELLI IMPUL Z | 100 | 2:34'56.250 | ||||||
10 | 16 | 福住 仁嶺/大津 弘樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 100 | 2:34'57.350 | ||||||
11 | 8 | 野尻 智紀/大湯 都史樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 99 | 2:33'07.058 | ||||||
12 | 19 | 国本 雄資/阪口 晴南 | YH | WedsSport ADVAN GR Supra | 99 | 2:33'43.416 | ||||||
13 | 38 | 立川 祐路/石浦 宏明 | BS | ZENT CERUMO GR Supra | 99 | 2:33'44.266 | ||||||
14 | 64 | 伊沢 拓也/太田 格之進 | DL | Modulo NSX-GT | 99 | 2:35'03.824 | ||||||
15 | 24 | 佐々木 大樹/平手 晃平 | YH | リアライズコーポレーションADVAN Z | 95 | 2:26'36.655 |