野尻智紀/大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)がポールtoウィン、今季時初優勝
- 開催場所:スポーツランドSUGO
- 開催日:2023年09月16日(土) 〜 2023年09月17日(日)
久しぶりの300Kmレース(84周)の第6戦。ポールポジションからスタートした野尻智紀/大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)は、ピットインのタイミングで塚越広大/松下信治(Astemo NSK-GT/BS)に先行を許してしまった。赤旗中断後、再スタートして野尻/大湯組がトップを奪還。しかし、残り8周で再び塚越/松下組がトップに立ってゴール。だが、最車検で失格。野尻/大湯が勝利を得た。
<予選>9月の半ばなのに、全国的に気温は高く、そして不安定な天候が続いていた。シーズン最大のサクセスウエイトとなる第6戦のスポーツランドSUGOも予選前のフリー走行が始まった時点では、コースはウエット。そこから徐々にコースがドライへ変化する状況だった。そして、予選が開始される20分前に雨が降り再び路面を濡らした。ところがGT500クラスの予選Q1が開始される時には雲間から陽が射し、コースが乾き始めるという状況変化となった。サクセスウエイト22キロの野尻智紀/大湯都史樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)がQ1を6番手通過し、Q2ではコースレコードラッシュに沸く中でQ2を担当した大湯選手がコースレコードを0.2秒以上更新するタイムでGT300クラス/GT500クラスを通じて自身初ポールを獲得。2番手に松田次生/ロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z/MI)。3番手に塚越広大/松下信治(Astemo NSK-GT/BS)。Q1で2番手につけていた関口雄飛/中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra/BS)は4番手となった。
<決勝>大観衆が埋め尽くすグランドスタンド。レースの最序盤の上位陣は、予選順位のまま周回が重ねられていた。ドライバーの最低周回数、レースの3分の1を過ぎて各車がピットイン、ドライバー交代。ピットイン前に3位を走行していた塚越/松下組が迅速なピットイン作業でトップに躍り出た。そこから野尻/大湯組との大接戦が始まった。37周が終わろうとしていたピットロード入口周辺でアクシデントが発生して、山本尚貴/牧野任佑(STANLEY NSX-GT/BS)が大クラッシュ。セーフティカーが導入され、その後に赤旗中断。約50分後にレースは再開、再び激しいトップ争い。野尻/大湯組がトップを奪い返してレースは終盤に突入。残り周回数が少なくなる中で塚越/松下組が再びトップへ。そのままゴールラインを切ったが、その後の最車検で失格に。繰り上がりで野尻/大湯組の勝利となった。2位に松田/クインタレッリ組。3位に関口/中山組が入った。
<優勝ドライバーのコメント>
野尻智紀選手「レース後の正式結果で優勝となったので、それを聞いたときはやっぱり複雑な気持ちでした。僕らはウェイトが軽いのに、燃料流量リストリクターが入っている17号車に、コース上では負けていたことを認めざるを得ないわけですからね。今回のレースを踏まえ、次戦のオートポリスで強いレースをして、今度はしっかりと優勝できるようにするしかないかなと思います。まだまだ僕らは上に行けるっていうのがわかったので、しっかりとまたここからさらに上のステップを目指してがんばっていきます」
大湯都史樹選手「もちろん、トップで勝てるのが一番いいのですが、今回はやれることをすべてやって、最後も厳しい状況の中で、ポジションを守り切ってチェッカーを受けたからこその結果だと思います。とにかく今回は、“結果”が欲しかったんです。それを考えても良かったし、うれしいです。早めの段階でピットインして、そこからロングランになりました。コンディションが変わっていくので、それを見越したタイヤ選択をしたのですが、結果的に消耗してしまいトップを奪われた。最後は23号車にも差を詰められながら、なんとか凌ぐことはできたので、全力は出せたと思います。今回、コースレコードを出してポールポジションを獲れたし、次のオートポリスは、予選も決勝も自信があるので、引き続き期待してもらえたらと思います」
<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「トップ争いで順位が入れ替わったのは、その時々の状況とドライバーのドライビングキャラクターと戦略の違いでタイヤ選択の違いがあった結果です。塚越/松下組は残念な失格となってしまいましたが、ARTA無限チームとして第5戦鈴鹿から2連勝となりました。そして、他のブリヂストンユーザーさんもポイントゲットでき、坪井翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra/BS)がトップから2ポイント差でシリーズ終盤戦を迎えます。ここからサクセスウエイトも半減(オートポリス)、そしてウエイト無し(もてぎ)の2戦となります。チャンピオン獲得へ向けて全力でサポートして参ります」
決勝
- 開催日:2023/09/17
- 天候:Cloudy
- 路面:Dry
- 路面温度:33°C〜30°C
- 決勝出走:15
- 完走:13
- (3.587km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 8 | 野尻 智紀/大湯 都史樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 84 | 2:45'00.838 | ||||||
2 | 23 | 松田 次生/R.クインタレッリ | MI | MOTUL AUTECH Z | 84 | 2:45'01.367 | ||||||
3 | 39 | 関口 雄飛/中山 雄一 | BS | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 84 | 2:45'52.496 | ||||||
4 | 1 | 平峰 一貴/B.バゲット | BS | MARELLI IMPUL Z | 84 | 2:45'56.531 | ||||||
5 | 24 | 佐々木 大樹/平手 晃平 | YH | リアライズコーポレーションADVAN Z | 84 | 2:46'03.317 | ||||||
6 | 14 | 大嶋 和也/山下 健太 | BS | ENEOS X PRIME GR Supra | 83 | 2:44'56.945 | ||||||
7 | 36 | 坪井 翔/宮田 莉朋 | BS | au TOM'S GR Supra | 83 | 2:45'02.492 | ||||||
8 | 19 | 国本 雄資/阪口 晴南 | YH | WedsSport ADVAN GR Supra | 83 | 2:45'02.758 | ||||||
9 | 3 | 千代 勝正/高星 明誠 | MI | Niterra MOTUL Z | 83 | 2:45'04.043 | ||||||
10 | 37 | 笹原 右京/G.アレジ | BS | Deloitte TOM'S GR Supra | 83 | 2:45'05.160 | ||||||
11 | 64 | 伊沢 拓也/太田 格之進 | DL | Modulo NSX-GT | 83 | 2:45'05.615 | ||||||
12 | 16 | 福住 仁嶺/大津 弘樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 82 | 2:44'57.974 | ||||||
- | 100 | 山本 尚貴/牧野 任祐 | BS | STANLEY NSX-GT | 36 | DNF | ||||||
- | 38 | 立川 祐路/石浦 宏明 | BS | ZENT CERUMO GR Supra | 35 | DNF | ||||||
- | 17 | 塚越 広大/松下 信治 | BS | Astemo NSX-GT | DQ |