坪井 翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra/BS)が今季二勝目。ランキングトップへ
- 開催場所:オートポリス
- 開催日:2023年10月14日(土) 〜 2023年10月15日(日)
第7戦からは、サクセスウェイトが半減することとなる。GT500クラスのチャンピオン争いは、第6戦を終えてランキング10位以上まで可能性を持っている状況だった。予選Q1で敗退してしまい12番手グリッドからスタートした坪井 翔/宮田莉朋(au TOM’S GR Supra/BS)が97周(450キロ/2回の給油義務)レースの序盤から着実に順位を上げて、終盤にチャンピオン争いをしている千代勝正/高星明誠(Niterra MOTUL Z/ML)とポールポジションスタートからトップを走行していた福住仁嶺/大津弘樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)をパスしてトップに躍り出て優勝。
<予選>雨が心配された九州地方だったが、サーキットの周辺は、朝から曇り空の下、想定よりも低い路面温度で練習走行が行われて、笹原右京/ジュリアーノ・アレジ(Deloitte TOM’S GR Supra/BS)がトップタイム、そして福住仁嶺/大津弘樹(ARTA MUGEN NSX-GT/BS)がセカンドタイムという良い滑り出しとなった。午後の予選はやや路面温度は上がり状況は好転。Q1で笹原/アレジ組がトップタイム、これに大嶋和也/山下健太(ENEOS X PRIME GR Supra/BS)、関口雄飛/中山雄一(DENSOKOBELCO SARD GR Supra/BS)、牧野任祐/木村偉織(STANLY NSX-GT/BS)のブリヂストン装着車がトップ4を占め、Q2に進出した8台中7台がブリヂストンユーザーとなった。Q2はやや気温が下がったが、そこで福住/大津組がコースレコードを更新する回心の走行でポールポジションを獲得した。同チームのポールポジション獲得は、第5戦以来今シーズ2回目。
<決勝>観戦券の販売が前年比140%。当日券は完売。九州を中心に多くのモータースポーツファンがサーキットに詰めかけた。ポールポジションからスタートした福住/大津組が2位との差を開きながら周回するレース序盤、10周を過ぎると2位以下は8位までブリヂストンユーザーとなっていた。今回優勝した坪井/宮田組は、1周目に早くも2ポジションアップ。各車が早目の1回目ピットインを行う中でトップに立つと34周してピットイン。給油とタイヤ交換そして、坪井から宮田へドライバー交替。この時点で上位フィニッシュは確実となってきた。その後も2回目ピットインまでに再度トップへ。各スティントを均等割りしたオーソドックスな作戦で着実に順位アップ。前を行く2台をまずは77周目、そして87周目パスしてトップに立ち後続を引き離してゴールラインを切って優勝。これでランキングトップへ。7ポイントのリードで最終戦を迎えることとなった。
<優勝ドライバーのコメント>
坪井 翔選手「まさか予選12位から優勝できるとは思ってもみなかったです。ちょっと残念な予選になってしまって。まさかのQ1で敗退しちゃったんで、予選12位からどこまで上がれるかっていうのは未知数なところでした。すごくペースがいいのはわかっていたんですけど、しっかりタイヤをマネージメントして、引っ張るとことができたので、そこはすごい大きかったかなと思います。終盤に宮田(莉朋)選手が怒涛の追い上げで、ズバズバ前(のクルマ)を抜いていってくれたんで、最高の気持ちで見ていました。ポイントリーダーで最終戦を迎えたいなという気持ちはありました。まさか、7点差まで広がって最終戦に行けるとは思っていなかったので、それはすごく嬉しいですし、もてぎに向けてTGR勢、BS勢としてもすごく士気が上がった結果だと思います」
宮田莉朋選手「みんなこのオートポリスは抜くことが無理だから、多分4位以内が現実的だろうっていう感覚だったんですけど、実は去年も、ピットスタートから8番手まで追い上げたので、その状況を考えると、1スティント目に坪井選手が7台抜いてくれれば、3スティントあるので、計算上は勝てるなってずっと思っていたので。僕は心の中で密かに『絶対、今日は勝つ』って思っていました。それが実現できて本当に嬉しいですし、そこまでいいクルマ、そしてピット作業を完璧にこなしてくれたチームのスタッフ、また応援してくださっているTGR、ブリヂストンやスポンサーの皆さんに本当に感謝しています」
<ブリヂストン MSタイヤ開発マネージャー:山本貴彦のコメント>
「気温、路面温度が低いと感じる方が多かったようですが、われわれが用意したタイヤは想定内の状況でしたし、思った通りのパフォーマンスを発揮してくれました。そして結果的にオーソドックな戦略で12番手から追い上げた坪井/宮田組が最高のレースを演じてくれました。競合メーカーさんがやや苦労していた中でブリヂストンの優位性を最大限に発揮してくれました。ランキングのポイント差もあり、チャンピオン争いが絞られています。最終戦でのチャンピオン獲得へ全力を注いでまいります」
決勝
- 開催日:2023/10/15
- 天候:Fine-Cloudy-Fine
- 路面:Dry
- 路面温度:25°C〜20°C
- 決勝出走:15
- 完走:14
- (4.674km x 97laps = 453.378km)
順位 | No | ドライバー | タイヤ | チーム | マシン | シャシー | エンジン | 周回数 | Delay(Lap) | ベストタイム | ベストラップ | タイム |
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1 | 36 | 坪井 翔/宮田 莉朋 | BS | au TOM'S GR Supra | 97 | 2:50'39.062 | ||||||
2 | 16 | 福住 仁嶺/大津 弘樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 97 | 2:50'44.536 | ||||||
3 | 3 | 千代 勝正/高星 明誠 | MI | Niterra MOTUL Z | 97 | 2:50'44.916 | ||||||
4 | 38 | 立川 祐路/石浦 宏明 | BS | ZENT CERUMO GR Supra | 97 | 2:50'56.334 | ||||||
5 | 1 | 平峰 一貴/B.バゲット | BS | MARELLI IMPUL Z | 97 | 2:50'57.411 | ||||||
6 | 17 | 塚越 広大/松下 信治 | BS | Astemo NSX-GT | 97 | 2:51'10.020 | ||||||
7 | 37 | 笹原 右京/G.アレジ | BS | Deloitte TOM'S GR Supra | 97 | 2:51'10.263 | ||||||
8 | 14 | 大嶋 和也/山下 健太 | BS | ENEOS X PRIME GR Supra | 97 | 2:51'18.268 | ||||||
9 | 100 | 牧野 任祐/木村 偉織 | BS | STANLEY NSX-GT | 97 | 2:52'03.476 | ||||||
10 | 23 | 松田 次生/R.クインタレッリ | MI | MOTUL AUTECH Z | 97 | 2:52'04,193 | ||||||
11 | 64 | 伊沢 拓也/太田 格之進 | DL | Modulo NSX-GT | 97 | 2:52'18.272 | ||||||
12 | 24 | 佐々木 大樹/平手 晃平 | YH | リアライズコーポレーションADVAN Z | 95 | 2:51'07.832 | ||||||
13 | 19 | 国本 雄資/阪口 晴南 | YH | WedsSport ADVAN GR Supra | 95 | 2:51'42.458 | ||||||
14 | 39 | 関口 雄飛/中山 雄一 | BS | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 68 | 2:02'34.621 | ||||||
- | 8 | 野尻 智紀/大湯 都史樹 | BS | ARTA MUGEN NSX-GT | 41 | DNF |