BRIDGESTONE F1活動14年の軌跡
  • ブリヂストンのF1チャレンジはこうしてはじまった
  • ブリヂストンF1スタッフ歴戦の記憶
  • 内外の関係者が語る、F1活動の意義 F1参戦がもたらしたもの
  • 参戦年表
  • テクノロジー&レギュレーション
  • テクニカルデータ&メモ
1996.7.2-3 マニクール

テスト報告書

1.フロントサイズ

245/50 R13 RA21対比
広幅 大径の260/55 R13 RA16はパフォーマンス低下方向のため、フロント/リアのバランスとしては良方向。
同幅 大径の245/55 R13はパフォーマンスUP方向。
遅れ等のデメリットなし。
ただし、元来オーバーステア傾向のため、フロント/リアのバランスとしては悪化。

2.構造

ア)ケーブルビード化:操安的な変化は特に見られなかったが、今回の場合リアのタレが少なく、コンパウンドへのシビアリティは低下すると考えられ良方向。

イ)プライ、ベルト貼り方向:LRLR貼り対比、LRLR↑RLRLとすることで、左コーナーでのフロントのパフォーマンスアップは確実。リアではリアの摩耗肌良好となり、INDYと同様の効果あり(ただし、このコースでは左コーナーが少なく、タイムの差は小さかった)

ウ)リアプライ角 ダウン+ENV(D2):トラクションのメリット出ず。剛性ダウンによってコーナリング中リアのロール大きくなりオーバーステア傾向となりNG。

エ)フロントプライ角 ダウン+ENV(D2):リアD2と組み合わせれば操安的に大きなデメリットなくコンシステントさがでて良。遅れ等のデメリットなし。

オ)フロント/リア ENV(M2/M2):フロント、リアとも構造しっかりして走りやすい。切り返しもトラクションも良方向。ただし、コンパウンドへのシビアリティアップのためグリップダウン大。一発の速さは特筆もの。

カ)フロントプライ角ダウン(D1):ノーズダイブが原因と思われるオーバーステア、レスポンスの遅れが出てNG。

キ)リアFLP+2INS(C1):リアの剛性UPにより、リアがロールしてオーバーステアになる傾向は少なくなり、コーナーを安定して走れる。トラクションも良方向。リアグリップダウンしても剛性的にしっかりしたイメージで走りやすい。

3

以上より、ここマニクールでもブリヂストンのバランスはシルバーストーン同様、オーバーステア傾向が強い。構造で多少チューニング可能だが、サイズバランスの見直し必要。コンパウンドのポジションとの兼ね合いもあるが、フロント、リアとも剛性アップでタイムアップの方向にある。

テスト報告書

1996年7月に、ヨーロッパにあるブリヂストンのテストコースで行われたウェットタイヤのテストの報告書。
ウェット路面をつくりだす上での苦労などが綴られている。

1.TCE WETハンドリング路での評価について

コース図を別添しましたが、コーナーはほとんど"一速"パーシャルで回らなければならず、MAX SPEEDも3速にやっと入る(200km/h)くらいと全体に非常にスロー。この状態で本当にWET評価の意味があるかチーム、ドライバーは疑問を持っていますが、結果から考えると、差は充分に見ることができたと思います。
コンパウンドの差、パタンのフロント/リアバランス評価はコントロール対比で評価可能なので、あとはサーキットとTCE(テクニカルセンター)の差をつかめば、今後も有効な評価ができると思います。
但し、ハイプレ評価は別評価を考える必要あり。
水量は、スプリンクラーでの調整は難しく、水量絞っても多すぎて走れない状態。各SETごとに走行前に水を出してから評価という形にすれば、ほぼ同じ状態で評価可能。
※WET評価として、散水車を何台かレンタルして、実際のサーキットで走らせてみるという方法もトライしてみたい。
テスト日を1日のばしてWET用を1日確保しておけば、効率よくできるのではと思いますが...

2.テスト結果

評価の基本は、進入でのきっかけでグリップ評価、トラクションをかけたときのバランスでフロント/リアのバランスというイメージになってると思います。速度が遅いためコーナー中間のパーシャル域では、差を見ることができていません。
又、速度遅く荷重がかかっていないので、ブロック剛性の差はドライバーは感じられず、ブロック剛性はトラクションがかかったときのリアのグリップとして評価されている様です。w/uについては、水量の変化(出ていった時は水量MAXで、走っていくうちに乾いていく)のため評価できず。

3.コンパウンド

同配合系では大きな差は見られなかったが、一応Hdの順に並んでいると思います。
サーキットでの最適ポジションがどこなのかわかっていないので、何を中心にポジとすべきか難しいですが、この低速サーキットでも901(890-N)はフロントにブロックのメクレが見られるのでSOFTすぎ。
902(891-N)がサーキットでも最SOFTになるのではと思います。(F3000の2ポジ、HARD)
パターンとの組み合わせも非常に重要で、最HARD 904(893-N)も細かいパターン(WF01)と組み合わせると非常に良好な評価となっています。
ITC系のフッ素905(894-N)は、F/Rバランス悪くO/SになりNG。GRIPとしては悪くないとドライバーは感じている(たぶん進入のきっかけで感じ取っている)ので、ブロック剛性が弱いというイメージだと思います。実際トラクション時にリアが全く安定しない感じで走ってました。

テスト報告書

1996年7月に、ヨーロッパにあるブリヂストンのテストコースで行われたウェットタイヤのテストの報告書。
さまざまなパタンのウェットタイヤを実際に試し、その結果が詳細に記されている。
前ページのパタンの番号と併せてご覧いただきたい。

1.パタン評価

コンパウンド902で評価した場合、このコースではWF03A、BがF/Rバランスとれていてベスト。これよりブロック大きくてもGRIP低いと感じ(WA21)、ブロック小さくてもGRIP低い(WF02、WF01)と感じています。特にブロック小さくしていくとリアのGRIP低下していくといった感じなので、やはりDRYと同様、リアのシビアリティー高く、ブロックの剛性低下をDRIVERはGRIPイ低下と感じとっていると思います。
902+WF01は最もオーバーステア傾向強くNGでしたが、ハードコンパウンドの904と組み合わせるとトラクションの低下なく、フロント/リアバランスとれて良好。特筆すべきは、走るほどにトラクションが良くなっていく(他の組み合わせはトラクション悪くなっていく方向)とのことで、ハードコンパウンド+小ブロックも非常に良いイメージでした。
ブロック剛性が中間的なWF02は、特徴がなくパッとしません。
サイプを入れたWF03Bは、ここでは特にブロックの動きが操安に影響することなく、GRIPとしては良い方向だったので再評価要。但しサイプ部にヒール&トウ摩耗発生しているのでブロック自体は大きく動いているのは明らか。サーキットでチェックする必要あり。

2

以上の結果から、できればMOLDは、WF03AとWF01の両者を準備して、WR03Aにグルービングでワイプを入れたものも用意して、サーキット評価をしたいと思います。
REARのサイズは、これからできてくる広幅(335/45)にあわせておいた方が良さそうです。
(どちらか片方だけ用意しておくならまずWF03Aを準備するのが良いと思います。)

PREV