• 開催場所:名阪スポーツランド
  • 開催日:2022年09月10日(土) 〜 2022年09月11日(日)
【2022年全日本モトクロス選手権 Rd.4 近畿大会 IA1クラス】富田俊樹が両ヒート2位で全日本勢のトップ! 内田篤基がヒート1で最高峰クラス初表彰台!
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全7戦で競われる今季の全日本モトクロス選手権シリーズ。約2ヵ月間の長い夏休みが明け、第4戦近畿大会が三重との県境近くに位置する奈良県の名阪スポーツランドで開催された。昨年、一昨年と新型コロナウイルスの感染拡大による影響で中止されたことから、近畿大会が実施されるのは3年ぶりとなる。
カートコースなどもある名阪スポーツランドのモトクロスコースは、山の斜面に設けられていて、コースの序盤と終盤を上段、中盤を谷側となる下段にレイアウト。サンド質の路面を大きな特徴とする。

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今大会は、金曜日の豪雨で路面に大量の水が含まれた状態で土曜日を迎え、各クラスの予選やレディースクラスの決勝ヒート1は、転倒やスタックが続出する状況。水はけのよい路面と日曜日の高温および強い日差しで、決勝に向けて路面状況は大幅に改善されたが、それでも一部区間にはぬかるみが残った。コースレイアウトは、最後に全日本が実施された2019年と比べて、幅が狭い区間やツイスティなセクションが増加。水を含んだ柔らかい路面には走行によって多くのワダチやギャップが刻まれ、攻略が非常に難しい状況となった。さらに、日曜日は晴天で気温も30℃を超え、ライダーは猛暑とも戦うことになった。
全日本最高峰クラスのIA1には、AMAライダーの下田丈(Kawasaki,DL)がスポット参戦。これにより多くの観客を集めた。なおブリヂストン勢では、前戦で最高峰クラスルーキーながら初優勝を挙げた#22 大城魁之輔(Honda,BS)が、練習中のケガにより今大会を欠場している。

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■決勝ヒート1
#25 内田篤基(Kawasaki,BS)が、AMAライダーの下田丈(Kawasaki,DL)に次ぐ2番手で1周目をクリア。#23 大倉由揮(Honda,BS)がこれに続いた。2周目、富田が4番手に浮上。3周目は内田と大倉のほうが速く、富田は2秒ほど離されて大倉から約6秒のビハインドとなった。しかし4周目から富田が逆襲を開始。5周目には大倉が内田をパスし、6周目には大倉、内田、富田がほぼひとつの集団になった。
そして8周目、富田はまず内田をパス。そのまま大倉に迫ると、11周目には逆転に成功した。レース終盤にかけ、富田はややリードを拡大。そのまま2位でゴールした。一方で3番手の大倉には、一度抜かれた内田が迫り、ラスト2周となった19周目に内田が先行。ここは大倉がすぐに再逆転したが、最終ラップに大倉は転倒して、内田がIA1初表彰台となる3位入賞。大倉は5位に終わった。IA1_2_1.JPG

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■決勝ヒート2
スタートではやや出遅れながらも、1コーナーを立ち上がったところで#2 富田俊樹(Yamaha,BS)がトップ。オープニングラップは富田、小方誠(Honda,DL)、#6 小島庸平(Honda,BS)の順となった。2周目、6番手を走っていた#25 内田篤基(Kawasaki,BS)が転倒で後退。小島は3周目以降に少しずつ順位を落とし、富田は小方を3秒ほど離しつつ5周目までトップを守った。
6周目、オープニングラップにコースアウトして最下位に沈んでいた下田丈(Kawasaki,DL)が、富田を抜いてトップに浮上。その後、上位勢は下田、富田、#3 能塚智寛(Kawasaki,DL)、小方、#23 大倉由揮(Honda,BS)までの5台が、それぞれ前後に大きな間隔がある単独走行となった。そしてレース後半はそのままの順位で周回。富田が2位、大倉が5位、内田が6位となった。IA1_2_3.jpg

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●富田俊樹(決勝ヒート1/2位、ヒート2/2位)
「今大会には、小さい頃からよく知っている下田丈選手が参戦。もちろん意識はしていましたが、ヒート1はスタートで出遅れてしまい、最初から最後まで一度も会うことなく終わってしまいました。序盤はIA1ルーキーの内田篤基選手と大倉由揮選手がかなりトバしていて、ちょっと驚かされましたが、冷静に走ってパスできたので、その点は満足しています。ヒート2もスタートは出遅れたのですが、1コーナーを立ち上がったらなぜかトップ。下田選手が来ていないことはわかっていましたが、どんな状況かはわからず、とりあえず逃げようとだけ考えました。ただし、こちらは全日本選手権のチャンピオンシップを戦っており、最優先事項はシリーズタイトル獲得。リスクのある走りはできない状態でもありました。下田選手に抜かれたときは、はっきり言って理解できない速さでした。自分がAMAモトクロスにフル参戦していたときに、トップの選手に感じたのと近い感覚でした。タイヤは、フロントが軟質路面用のBATTLECROSS X20で、リヤがサンド向きのX10。事前テストからこれ一択だったのでとくに迷いもありませんでした」

レース結果

コース:名阪スポーツランド

[ヒート1]

決勝

  • 開催日:2022/09/11
  • (1.3km x 20laps = 26km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 030 下田 丈 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 20 1:36.939 33:23.824
2 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 20 1:40.857 34:05.146
3 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 20 1:39.999 34:10.911
4 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 20 1:41.635 34:19.578
5 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 20 1:39.497 34:21.785
6 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 20 1:41.538 34:31.454
7 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 20 1:43.023 34:52.580
8 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 20 1:41.657 34:54.022
9 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT with GOSHI CRF450R ホンダ 20 1:42.743 34:54.324
10 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 19 1:43.293 33:29.021
11 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 19 1:43.056 33:29.377
12 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 19 1:44.305 33:40.414
13 19 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 19 1:43.284 34:41.302
14 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 19 1:43.830 35:12.833
15 31 小林 康志郎 DL 株式会社i-tech with ALL-ONE 450SX-F KTM 18 1:47.507 33:38.785
16 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 18 1:49.753 33:45.392
17 26 中村 泰介 DL RT MIKURA with ALL-ONE YZ450F ヤマハ 17 1:52.771 35:09.388

レース結果

コース:名阪スポーツランド

[ヒート2]

決勝

  • 開催日:2022/09/11
  • (1.3km x 19laps = 24.7km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 030 下田 丈 DL Team Kawasaki R&D KX450SR カワサキ 19 1:38.170 31:56.936
2 2 富田 俊樹 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 19 1:41.451 32:44.061
3 3 能塚 智寛 DL Team Kawasaki R&D KX250SR カワサキ 19 1:41.691 32:58.717
4 5 小方 誠 DL TEAM HAMMER CRF450R ホンダ 19 1:42.256 33:05.217
5 23 大倉 由揮 BS Bridgestone Honda Dream Racing Bells CRF450R ホンダ 19 1:42.790 33:18.745
6 25 内田 篤基 BS Bridgestone マウンテンライダーズ KX450 カワサキ 19 1:42.824 33:24.286
7 13 星野 裕 BS Bridgestone Team SBE RM-Z450 スズキ 19 1:44.151 33:30.395
8 7 大塚 豪太 BS Bridgestone T.E.SPORT with GOSHI CRF450R ホンダ 18 1:44.226 31:57.676
9 10 安原 志 DL 八尾カワサキ with ANNEX CLUB KX450 カワサキ 18 1:41.750 32:04.832
10 12 池本 凌汰 DL KTMうず潮レーシング福山 450SX-F KTM 18 1:45.412 32:24.874
11 6 小島 庸平 BS Bridgestone Bells Racing CRF450R ホンダ 18 1:44.018 32:37.318
12 14 道脇 右京 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA with CARVEK CRF450R ホンダ 18 1:46.197 32:40.632
13 19 小野 千成 BS Bridgestone T.E.SPORT CRF450R ホンダ 18 1:47.738 33:10.887
14 30 宗本 駿真 DL SP忠男広島 YZ450F ヤマハ 18 1:50.883 33:50.245
15 20 道脇 白龍 BS Bridgestone TEAM KOHSAKA CRF450R ホンダ 17 1:50.132 33:01.195
16 4 渡辺 祐介 BS Bridgestone YAMAHA FACTORY RACING TEAM YZ450FM ヤマハ 16 1:43.304 31:35.819
17 18 西 元気 BS Bridgestone オートスポーツ清水 RM-Z450 スズキ 14 1:50.491 27:33.648