異次元の走りで箕輪が今季2勝目も、王座は上田に

  • 開催場所:筑波サーキット
  • 開催日:2022年10月30日(日) 〜 2022年10月30日(日)
ロードスター・パーティレースⅢ 東日本 NDシリーズ Rd.4

10月30日、ロードスター・パーティレースⅢの東日本シリーズ最終となる第4戦が茨城県の筑波サーキットで行われた。第3レースのNDシリーズは若武者、箕輪卓也が予選からライバルをリード。とくに決勝後半の走りは圧巻だった。一方で2位を争う3台の熱いバトルも見応えは十分。その先頭を守り抜いた上田純司がチャンピオンに輝いた。

●予選
NDシリーズの今季最終戦にも22台という多くのエントリーが集まリ、19号車の坂本秀平が今回デビューを飾った。
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公式予選は9時45分から15分間の予定だったが、少し遅れてアタックが開始。10時の時点でのコンディションは、気温16.5℃/湿度53%/路面温度19.4℃だった。

ところが、なんと開始2分40秒ほどで、第3戦で優勝した27号車の田中祐也が最終コーナーでコースアウト。スポンジバリアに突っ込んで止まってしまったために赤旗中断となった。幸い田中にダメージは見られず、マシンも自走でピットまで戻って来られる状態だったので、6分ほどで再び予選アタックが始まった。

中断前は91号車の沢崎祐一の1分10秒655と、71号車の登坂 紀の1分10秒829だけが10秒台だったが、再開後は35号車の箕輪卓也が1分09秒825をアタック1周目にいきなり記録。結局、ライバル全員が1分10秒を切ることはできなかった。

箕輪に続いたのが第3戦のポールシッター、105号車の菅原達也でベストは1分10秒202。
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3番グリッドは再開後もアタックを続けて、1分10秒401まで削った沢崎が獲得。ランキングトップで最終戦を迎えた16号車の上田純司はアタックのタイミングで失敗してしまい、1分10秒531で4番手に甘んじた。

以下、今日が2戦目の160号車・古川恭兵が1分10秒725、キャリア12戦目の132号車・新井博史が1分10秒726という1000分の1秒差で3列目に並んだ。登坂も沢崎同様に再開後にタイムを削ったが、1分10秒784で7番手まで。逆にデビュー戦の坂本は1分10秒980で予選8位を獲得。これは大健闘だろう。
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●決勝
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この日第3レースとなったNDシリーズの決勝は、NCシリーズ決勝中の赤旗の影響で約30分遅れて13時56分にスタート。14時の時点では気温18.6℃/湿度40%/路面温度24.9℃と、路面温度が少し下がったコンディションとなった。予選でクラッシュした田中も嘆願書提出により、最後尾グリッドでのスタートが認められた。

ポールポジションの箕輪は無難にスタートを決めたが、2番グリッドの菅原はホイールスピンさせてしまい加速が今ひとつ。そして絶妙のクラッチミートでダッシュしたのが、4番グリッドの上田だった。3番グリッドの沢崎の前にスルッと出たばかりか、菅原まで抜き去って、オープニングラップで2位までジャンプアップに成功。

誰よりも有利なポイントリーダーで最終戦を迎えた上田だが、自力でのチャンピオン獲得にはこの最終戦を3位以内でフィニッシュする必要があった。もし4位以下となった場合、箕輪か登坂が優勝すると逆転劇が成立してしまう。予選で失敗して迎えたピンチを、まずはスタートで取り返した格好だ。

先頭を行く箕輪のリードは2周目までは1秒以内だったが、3周目に1分10秒279というこの決勝レースのファステストラップを叩き出してからは、完全に独り旅状態になった。1周ごとに1秒前後の貯金を積み上げ、8周目以降はこのメンバーで唯一、1分10秒台半ばのラップを刻み続けたのは、もはや“異次元の走り”と言っても過言ではない。
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逆に場内の注目は上田、菅原、沢崎の3名による2位争いのバトルに集まった。序盤はまず、菅原が上田をあと一歩というところまで何度も追い詰めた。そして中盤からは沢崎の勢いが増して、ファイナルラップには菅原と同タイムの横並びでコントロールラインを通過。それでも結局、順位の変動は起きなかった。
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さらに後方の5位を争う、デビュー2戦目の古川とベテラン登坂のバトルもヒートアップ。チャンピオンの可能性を残して臨んだ登坂が序盤から何度も仕掛けた結果、12周目についに逆転。そしてデビュー戦だった坂本は先輩たちと抜きつ抜かれつを演じ、惜しくも入賞こそならなかったが7位でフィニッシュした。

箕輪は結局、12秒差を付けてのトップチェッカーで、東日本でも最多の2勝目。そして粘りの走りで2位を守った上田が、念願のチャンピオンを獲得した。3位には第3戦に続いて菅原が入賞したが、予選より順位を落としてしまった悔しさは否めないところだろう。
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以下、4位には沢崎、5位に登坂というベテランのふたりが続き、古川が車両規定違反で失格となったため、6位に今年から参戦の98号車・星野 丈がキャリア初入賞となった。●優勝した箕輪選手コメント

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●優勝した箕輪選手コメント
「スタートも落ち着いてこなせたし、クルマのバランスが良かったという印象です。後半でもタイムが落ちなかったのは嬉しいのですが、これを再現できるようにデータを精査したいと思います」
タイヤについては
「今日は決勝までの待機中、ずっと左側が日なたで、右側が日陰という状態が気になっていたのですが、内圧を最適に調整してくれたおかげだと思います」

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●チャンピオンを獲得した上田選手コメント
「予選は失敗でしたが、気を取り直してスタートに臨んだら、上手く行きましたね。バトル中は絶対に無理しないというか、失敗しないことを優先しました。20周年を迎えた筑波でタイトルを決められて、本当に嬉しいです」






今シーズンのロードスター・パーティレースⅢもいよいよ終盤戦を迎えて、この週末からは4週連続の開催となる。次の戦いは11月5日の土曜日に岡山国際サーキットにて、ジャパンツアーシリーズの第5戦が西日本シリーズの最終戦とのダブルタイトルで行われる。
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MOTOR SPORTS
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ROADSTER NR-A
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MAZDA ROADSTER Party Race Ⅲ
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BRIDGESTONE POTENZA Adrenalin RE004
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レース結果

コース:筑波サーキット

[NDシリーズ]

決勝

  • 開催日:2022/10/30
  • 天候:Fine
  • 路面:Dry
  • 決勝出走:22
  • 完走:21
  • (2.045km x 15laps = 30.675km)
順位 No ドライバー タイヤ チーム マシン シャシー エンジン 周回数 Delay(Lap) ベストタイム ベストラップ タイム
1 35 箕輪 卓也 BS Bridgestone ミノワファクトリーロードスター 15 17'43.144
2 16 上田 純司 BS Bridgestone 上伸物流 ロードスター 15 17'55.478
3 105 菅原 達也 BS Bridgestone SPK・TCRロードスター 15 17'56.579
4 91 沢崎 祐一 BS Bridgestone DELTAロードスター 15 17'56.987
5 71 登坂 紀 BS Bridgestone Moty'sJF☆ロードスター 15 18'02.892
6 98 星野 丈 BS Bridgestone MART&FSR☆ロードスター 15 18'05.334
7 19 坂本 秀平 BS Bridgestone TCR ロードスター 15 18'06.430
8 132 新井 博史 BS Bridgestone メデアARASHOロードスター 15 18'06.430
9 103 松尾 康博 BS Bridgestone 密林雲ロードスター 15 18'06.910
10 121 氣仙 直寛 BS Bridgestone RPNロードスター 15 18'12.596
11 36 上入佐 慶太 BS Bridgestone Moty's ROADSTER 15 18'14.652
12 182 板垣 真斗 BS Bridgestone JKCロードスター 15 18'15.269
13 6 SATOSHI BS Bridgestone プロジェクトワン ロードスター 15 18'15.819
14 159 イシカワ BS Bridgestone TCCmtロードスター 15 18'17.279
15 169 國井 宏樹 BS Bridgestone kunishouロードスター 15 18'17.279
16 22 荒井 彦幸 BS Bridgestone エフケイスチール ロードスター 15 18'19.496
17 134 助川 ちひろ BS Bridgestone ガレージ123ロードスター 15 18'24.903
18 126 川島 修 BS Bridgestone OKER MS ロードスター 15 18'29.164
19 27 田中 祐也 BS Bridgestone TCC DR ロードスター 15 18'29.950
20 10 各務 猛 BS Bridgestone エルム ロードスター 15 18'30.510
21 133 辻田 慈 BS Bridgestone ZEST★ロードスター 15 18'49.253
- 160 古川 恭兵 BS Bridgestone ELEVレーシングロードスター DQ