2023年全日本ジムカーナ選手権 第2戦TAMADA

全日本ジムカーナ選手権第2戦は、広島市北部に位置するスポーツランドTAMADAが戦いの場となる。事前に市内を競技車でパレードして大会を告知するなどの宣伝効果により3,000名を超える多くのギャラリーを集め、賑やかな雰囲気の中123台（併設クラスを含む）が熱戦を繰り広げた。
コースはスタートして外周を右回りで半周し、折り返して3本パイロンの360度ターン、再度外周に戻り、右回りのまま半周したあと内周を横切り、左回りで外周を半周し、2本パイロンの360度ターンを経てゴールという設定。

決勝日の朝は雲が多めながらも青空が見え、徐々に太陽が顔を出す。しかし、天気予報では午後から雷雨ということで、1本目にキッチリとタイムを残さなければならない状況。1号車スタート時で気温12℃、路温15℃。徐々に上昇し、2本目が始まる頃で気温18℃、路温27℃。まだ雨は降らず、PN4クラスの途中まではドライでの勝負となる。だがPN4クラス後半から天気予報通り雷雨となり、それ以降のクラスはWET路面でタイムアップは難しくなってしまった。
そんな中、主にRE-71RSを履くPE1クラス及びPN1〜PN4クラスのPOTENZA装着勢では、PE1クラスで山野哲也（アルピーヌA110S／ブリヂストン）が優勝、古谷知久（ポルシェ911GT3RS／ブリヂストン）が3位に入る。PN2クラスでは小林規敏（ロードスター／ブリヂストン）が優勝、小林と同じく地元広島の柏昇吾（ロードスター／ブリヂストン）が3位。PN3クラスでもユウ（ロードスターRF／ブリヂストン）が優勝と、RE-71RSが5クラス中3クラスを制覇。
RE-11SやRE-12D TYPE Aを履くBC1〜BC3クラスのPOTENZA装着勢では、BC1クラスで山越義昌（シビック／ブリヂストン）が4位、BC2クラスで坂本稔和（RX-7／ブリヂストン）が4位、BC3クラスで菱井将文（GRヤリス／ブリヂストン）が4位と、残念ながら各クラスとも表彰台に一歩届かずで、次戦以降に期待したい。

＜PE1クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（電動パーキングブレーキ装着車。改造範囲が最も狭い）

開幕戦をケガのため欠場したディフェンディングチャンピオン山野哲也（アルピーヌA110S／ブリヂストン）だが、まだ完治していない身体に鞭打って出場。しかしステアリングを握ればレーシングドライバーの魂が炸裂し、1本目からトップタイムをマーク。2本目も圧巻の走りでタイムアップし、見事優勝。復活の狼煙を上げる。
●山野哲也選手コメント
「皆様に多大なご心配をおかけしましたが、こうやってサーキットに戻ってくることができて本当に嬉しいです。また、RE-71RSの全日本ジムカーナ選手権での初優勝を成し遂げることができたことが、このタイヤの開発ドライバーを務めた僕にとって義務を果たせたと安堵しています。2本目もタイムアップしたことで、このタイヤの持つポテンシャルの高さも示せました。開幕戦はブリヂストン勢は苦戦した様ですが、今回は僕も含めて3名が優勝できたということで、これからのシーズンはRE-71RSが真価を発揮してくれると信じています。」

＜PN2クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（2007年以降にJAF登録された1500cc未満の後輪駆動車。改造範囲が最も狭い）

開幕戦は雨で苦戦を強いられたディフェンディングチャンピオン小林規敏（ロードスター／ブリヂストン）。地元広島での今回は絶対に負ける訳にはいかない。1本目は1/100秒差でトップタイムを出すものの、2本目に3名の選手に上回られて4位に後退。しかしクラス最終走者として攻めた小林が再度トップタイムをマークして逆転優勝。多くの地元のギャラリーから拍手喝采を受ける。
●小林規敏選手コメント
「前回の雪辱を果たせました。今日は2本目に気温・路温共に上がってくれたし、前走者の選手もタイムアップしていたので、不安なく2本目のスタートを切ることができました。1コーナーや2コーナーまでは少し我慢する領域もあるのですが、そこを超えればタイムが出せることは分かっていたので、タイヤを信じて攻めることができたのが良かったんだと思います。3戦目以降も頑張ります。」

＜PN3クラス優勝、POTENZA RE-71RS装着＞（2007年以降にJAF登録された1500cc以上の2輪駆動（FF/MR/FR）車。改造範囲が最も狭い）

開幕戦は3位で終わったディフェンディングチャンピオンのユウ（ロードスターRF／ブリヂストン）。1本目にタイムを残すことがマストの状況だがパイロンタッチの判定で下位に沈む。しかし2本目、天はユウに味方し、雲は広がったものの雨はまだ降らず、ドライ路面を攻めきってトップタイムをマークし見事優勝。
●ユウ選手コメント
「ここTAMADAは元々カートコースで、路面のカントがカート向きになっているところをジムカーナ走行するので、場所によっては逆バンクになっていたりするのですが、そこを読み切ってそれに合わせた限界を想像してコーナーに飛び込んでいかなければならないという難しさがあります。1本目はその部分で失敗したのと、クルマのセットアップもターンセクションが少しナイーブな方向になっていたのでパイロンに触れてしまいました。2本目はセットアップは納得していないままでしたがコースを読むことはうまく行き、コーナーを限界まで攻めることができました。路面温度もいい感じで上がってくれてRE-71RSの作動領域にバッチリハマってくれたことも勝因ですね。ライバルが失敗してタイムダウンしたことや雨が降り出す直前で走ることができたギリギリの状況でした。次戦以降はもう少し余裕のある走りをしたいです。」

全日本ジムカーナ選手権第３戦は奈良県にある名阪スポーツランドで6/4に開催される。
POTNEZA装着ドライバーの応援よろしくお願いいたします。

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